夏期講習会が先週で終了しました。皆様お疲れ様でした!
さて早速本日からは『夏期特別講座・夏の総まとめ石膏デッサンゼミ』が始まっています。受験生には休みがないですね。。。
石膏デッサンゼミには油絵、日本画、彫刻、デザイン、工芸、教育系受験まで、様々な専攻の学生が参加しています。夏の最後に、しっかりと石膏デッサンの基本をおさえておきたいですね。
校長先生によるレクチャーを午前中に行いました。
様々な参考作品を見ながらの解説です。専攻によって少しずつ、大事なPOINTが違いますね、、
こんにちは。基礎科講師一同です。
一ヶ月以上にも及ぶ夏期講習が本日終了しました!
毎週ブログに講習会の様子をアップしてきましたが、後期に入り、制作内容がより充実したものになりました。
後期はデッサン課題。
生徒作品をいくつか紹介します。
石膏像 ゲタ
構図、形ともにバランスよく捉えられています。
光の方向も分かりやすく見やすいデッサンに仕上がっています。
石膏像 ブルータス
細部まで良くかき込まれていつつ、ボリュームや距離をしっかりと表現できている迫力のある作品です。
色幅にも変化を持たせて描けています。
今日の制作風景。
講評後の一コマ。
最後にアトリエに残っていたみんなと、恒例の集合写真!
みんなでブルータス!(はしゃぐ講師)
始めにも書きましたが、本当にみんな力をつけました。
描く技術はもちろん、絵に向かう姿勢や集中力がぐっと成長したようにおもいます。
新美の二学期は9月5日からです。夏の取り組みを踏み台に、秋からさらなる成長をしていけるようにがんばりましょう!!
こんにちは。工芸コースの松井です。
夏期講習も明日で最後…みなさん望んだ自分に近づけていますか?
工芸科では芸大合格者にデッサン、色彩、立体とそれぞれデモンストレーションしてもらい、生徒は刺激をビシビシ受けまくったようです。
先日も水粘土での立体構成のデモンストレーションが行われました。
他科の立体表現と比べて工芸科の立体は特徴的で、近年かなり緻密な作り込みが顕著になったと感じます。
そのため作り進むプロセスも特徴的…
作り手によって制作プロセスにもかなり個性がでます。
この人の場合、模型のようで見ていて楽しくなってきますよね。
因みにこれが完成の様子です。
道具をしっかりと扱える事は将来工芸に携わる為にはとても大事な資質…制限された道具を駆使していかにそのものに近付けるか?に日々挑戦です。
水粘土やヘラの管理は基本です。
上手になる為には道具の管理と扱いを見直す事も大切ですね。
これはデッサンや色彩もおなじです。
秋には公開コンクールがスタート!そこに向けてしっかりと力を付け自分の実力を確認したいですよね。
夏の課題は夏のうちに!残り少ない2学期までの時間を大切に過ごして下さい。
こんにちは。映像科講師の森田です。
講習初日には更地だった隣の空き地が気がついたら駐車場になっていました。時間は流れます。季節も巡ります。そんなわけで2013年の夏期講習も明日24日で終了になります。今回も前回に引き続き、夏期講習映像コースのハイライトである映像実習(ショートムービー制作)の授業を紹介したいと思います。(*撮影の様子は前回の記事を参照)
夏空のもと無事に新宿御苑での撮影を終えた学生の皆さんは、教室に戻って編集作業を開始。コンピュータに取り込んだ素材を見返しながら、カットを繋いでいきます。今回の授業ではmacの簡易的な編集ソフト「imovie」を使っているので、映像編集が初めてという人も直感的にどんどん作業を進めていました。4つのカットのみでストーリーを構成するというシンプルな課題だからこそ、秒単位あるいはフレーム単位での編集がとても大切です。
編集の様子。「今のところもう少し短く!」「音を少しフェードさせた方が…」など、グループごとに全員でアイディアを出し合いながら作業を進めます。
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そして紆余曲折あって完成した作品はこんな感じ。
<4カット/ループ再生>という条件をうまく活かせてるでしょうか?
①画面右から走ってくる男A、公園を歩いている男Bに接触する。男Bよろける。
②倒れこむ男B。すぐさま駆け寄る男A。「大丈夫ですか!?」と尋ねるが男Bの返事はない。
③公園を見回す男A、しかしあたりには誰もいない。「助けを呼ぼう」とその場を立ち去る。
④「誰か~」と叫びながら画面左に走り消えていく男A。
①(再び)画面右から走ってくる男A…、
どうでしょう。画像だけではわかりづらいかもしれませんが、ループ再生することで映像の中で起こっている出来事に対して色々な想像が生まれます。実習の最後の上映会では、みんなで感想を言い合いながら(知ってる人が演技をしている様子を面白がったりもしながら)作品を鑑賞します。「ディスカッション」「撮影」「編集」それぞれの段階での演出のアイディアが、完成した作品にどのように反映されているか、検証してみる時間がとても大切です。
映像などのイメージを情報として理解すること、そしてその情報を発信することを「メディア・リテラシー(読み・書き)」と言ったりしますが、実際に映像作品を作るような授業を通じて、映像を「読み書き」することを学んでいるのだと思います。夏期講習ではこの実習以外でも、架空のCMを想定して絵コンテや企画書を書いてもらう課題などがあり、こういう授業を経験した後では、今まで普通に見ていたテレビやネットの映像がちょっと違ったものとして見えてくるかもしれません。
もちろん映像制作の世界にどっぷり浸かるのは大学に入ってからなわけですが、このような実習を通じて、ちょっと準備をすれば自分でもかなりしっかりした映像作品が作れるということがわかります。そして推薦入試では課題作品として映像作品を提出するというケースも増えてきているので、今回のような経験が強みになるとも思います。
次回以降も、具体的な推薦入試の対策や、一般入試に向けた課題の制作など、紹介していこうと思います!
先端コースです。
先端科の講習会後期では、ワークショップと作品制作を組み合わせたカリキュラムになっています。これまで作品を作ったことのない生徒でも、ワークショップを手がかりに、作品制作のヒントを得てもらいたいと考えています。
今回は、ゲストアーティストによるワークショップの報告をしたいと思います。
14日(水曜日)富塚絵美さんと大西健太郎さんによる「身体のワークショップ」
お二人は東京藝術大学大学院先端芸術表現科を卒業後、東京を拠点にイベントやワークショップなどを企画するなど、人と関わることで作品を作り続けています。
新美でのワークショップでは、導入は嘘で自分を偽ってもよい自己紹介からはじまり、ゲーム的な内容のものから、グループになって身体をほぐすなど、自分と他人を身体を通して理解を深めていく内容のものでした。
お互いのことが少しわかってきたところで、グループになってひとつの作品を作ります。
最後は、全員で目を閉じて声を出すことをしました。これまでは身体といっても視覚に頼ることが多かったのですが、声に注目することで、身体の中を意識させるような内容です。しかし、全員の声がひとつになることで、集団の中の自分をも同時にイメージすることになったと思います。
15日(木曜日)西尾康之さんによる「実体化のワークショップ」
西尾康之さんは武蔵野美術大学彫刻学科を卒業後、「六本木クロッシング」展(森美術館)や国内外で活躍しているアーティストです。独特なプロセスで彫刻を作ることで脚光を浴びました。通常、粘土などで造形をしてから鋳型を作るというのが、彫刻のプロセスなのですが、西尾さんは鋳型そのものから造形してしまうのです。それも西尾さんの親指で押し出すことで、鋳型を作り出します。それは反転したイメージで造形を作り出す作業とも言えます。そのプロセスを経て出来た作品を見ると、それは触れてはいけないものに触れた時のような感覚を呼び覚まします。
今回のワークショップでは、各生徒の「恐怖を実体化する」といった課題でした。
事前に各自の恐怖体験を文章にし、それを基にして粘土で造形をしていきます。
講評会の風景です。造形の秘密を紐解くようにアドバイスをする西尾さん。
個人的な体験、それも抽象的で曖昧なイメージを具現化するための、方法論について 語っています。個人的な問題をどのようにすれば普遍的な問題に展開できるのか考えさせられるワークショップでした。
20日(火曜日)森弘治さんによる「介入のワークショップ」
森弘治さんは、多摩美術大学卒業後、マサチューセッツ工科大学(MIT)大学院修了。社会空間への介入をテーマに、主に映像作品を制作しているアーティストです。作家活動の延長としてartists’guildという団体を組織するなど、今の時代におけるアーティストのスタイルを模索しています。
今回の課題は「公共の場所で出来る表現とはどのような事が考えられるのだろうか。実際に場所で作品を制作する。」といったものでした。
生徒は新宿の街を観察し、自分のテーマと公共空間における問題を結び付けて、その場に潜む問題を表出させることが課題になっています。
生徒は、公共の場所に作品を設置またはその場でパフォーマンスなどをしました。中には地域の方と交渉し、作品協力をしてもらうこともしていました。また他人に迷惑になるのではなか?と考えることで、自分の作品の意味が問われるなど、この社会の中での作品の意味について考えるワークショップでした。
以上、3組4人のゲストによるワークショップを経た後、講習会最後の講評会に向けて、各自作品制作をします。