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東京芸術大学デザイン科公開コンクール

新宿美術学院 三上です

10月27日と11月3日、4日に[東京芸術大学 デザイン科 公開コンクール]が実施されました。
全国から多くの受験生が集まり、大変活気のあるコンクールでした。

模試の出題内容、講評内容は9月に行われた芸大説明会にあわせ、大学のアドミッションポリシーを重視して行いました。
芸大説明会でもあった様にデザイン科では柔軟性・発想力を持つ人材を求めています。今までの様に型にはまった受験では点数を伸ばすことは難しいと新美では判断しています。
新美では日頃から集めた入試情報と説明会での内容を踏まえて、芸大入試傾向に則した、授業・指導を行っています。コンクール講評ではその一端が感じられたのではないかと思います。
実際の実技指導を一度体験したい方は、ぜひプレ冬期講習にご参加ください。

デッサンの講評風景
点数が伸び悩んだ学生は11月から入試に向けて、自分の絵を講師とともに見直して上達を目指しましょう。
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色彩の講評風景
13年度募集の入試より入試の評価基準が変わり、合格者45名の点数開示状況を見ても色彩での点数獲得が難しくなっていることが表れています。新美ではより柔軟な発想力を伸ばすカリキュラム、指導で入試まで取り組んでいくこととなります。
点数が伸び悩んだ学生は、芸大の傾向をもう一度確認して取り組むことが大切になりますね。DSC02941

形体の講評風景
新美では初めての形体のコンクールでした。
新美は形体の芸大試験課題において多くの学生がA評価をとる強みを持っています。4年前から発想力を重視した指導を取り入れています。皆さんの柔軟な発想を具現化する技術を指導することでより幅広い作品を生み出しています。
今回の講評ではスライドを使い、新美での形体の入試の考え方を説明しました。皆さんからは多くの良い評価を頂きましたが、より詳しい内容についてはぜひ冬期講習の受講で学んでください。
時間対応が出来ていない学生が多いようでしたので、入試に向けて早く制作出来る技術特訓と入試に求められる完成度を知ることが大切ですね。DSC02973

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映像科・色彩研究&描写力特訓

こんにちは。映像科講師の森田です。秋も深まり入試シーズンも静かに近づいている11月ですが、金土日コースの教室では引き続き一般入試/推薦入試それぞれの対策を行っています。今回はその中から一般入試対策の授業風景を紹介します。

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他の専攻とは違った映像科の実技試験の特徴として、色鉛筆をメインの画材とすることが挙げられます。身近な画材ではありますが意外と奥が深い色鉛筆での描写。実際の試験の持ち物では色鉛筆の種類や数について指定されていないことが多いので、自分にとって使いやすい色鉛筆を必要なだけ持っていることが、映像系実技の基本ということになります。この日はこれまで使ってきた色鉛筆をすべて並べてみることから始めました。

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そして色彩学の基礎的なプリント資料(色相・明度と彩度・トーン)を参考にしつつ、デザインを中心に実際に色彩を活かした表現を見てみました。学校で美術の時間に学んでいたり、そうとは意識せず普段パソコンで画像編集をしていたりということはあったと思いますが、こういったかたちで映像科の実技の制作と色彩を関連づけて考えたりはしていなかったと思います。隣り合った色の関係がどのような効果を生むか、考えた上で実際に制作も行いました。

別の日には描写力特訓プログラムとして、物体の質感(テクスチャー)を鉛筆の描写で再現するという課題を制作しました。映像系の実技ではいわゆるデッサン力は必須ではありませんが、もちろん基本的な描写力があるに越したことはありません。そしてB3画用紙に対して、小さくてのよいので密度ある描写を加えることは画面作りのポイントにもなります。そういうちょっと特殊な描写力があとあと活かされてきます。

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最後には全員の作品を並べてみて講評。同じ物の表面を描いていてもやっぱりみんなそれぞれ違いますね。

国立市 秋のお祭り 

新宿美術学院 国立校 基礎科です。

秋の3連休、皆さんはどう過ごされましたか。
国立校のある国立市は市民祭り、天下市というお祭りで、
街は賑わっていました。

国立市は「365日24時間安心安全な街づくり」を目指していますので、
実は街に遊技施設がありません。
天下市は、国立市の様々なお店が一堂に会し、我が街を知ってもらう、
安心安全な街のPRの場でもあるのです。

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国立市にある、木のおもちゃ屋さん。手作りです。
木のおもちゃ屋さん

普通のお祭りの屋台とは一味違う食べ物屋さん。国立の味自慢のレストランが集結です。
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生徒も休み時間におやつを買いに行っていました。
お菓子屋さん

くにニャンも初お披露目です。人気者になれるでしょうか。
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それぞれ、描くものが違ってきました。
全景

今日のデッサンモチーフ1
モチーフ 

デッサン1

デッサン2

モチーフ 2
モチーフ2

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油彩 モチーフ。
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油彩は初めてと、試行錯誤していたようですが・・・。
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形になってきました。来週の完成が楽しみです。
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国立校では12/1(日)・12/15(日)の2日間、
1日体験講習を行います。
中学生、高校1,2年生対象の講習になりますので、是非ご参加ください。

1日体験

1日体験 スケジュール

お問い合わせは国立校まで。 042-577-1117

私立美大デザインクラス

私立美大デザインクラスの笹本です

新宿美術学院のポスターを楽しんで制作しました。

石口

 

上野さくら

 

上野 凛

いよいよ今週末から(11月10日、11月17日)、多摩美術大 グラフィックデザイン学科を受験する方を対象とした、公開実技模試(色彩構成、鉛筆デッサン)が実施されます。

現時点での実力を把握するためにも、ぜひ挑戦してみてください。今からでも申し込みできます!

 

 

2学期、大型組み石膏静物。

こんにちは!彫刻科の小川原です。先日昼間部、夜間部どちらも同じ内容で、「大型組み石膏静物」という大課題を行いました。昼間部生は1学期に1度やっていますが、2度目ということでより内容の濃い物が求められます。夜間部生はこういった課題は初めてなので楽しんでもらえたと思います。
今回はこんな感じで組んでみました!どこから見ても描きごたえたっぷりの内容です!
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昼間部は倍版木炭紙か、全版アルシュ紙のどちらか選択で描いてもらいました。
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画面が大きいので全体をコントロールするのは大変だったと思います。皆いい作品になったと思います。今回はその中でも力作を数点紹介します。
Y.M君の作品。
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モチーフごとの重なりによって出来る空間の表現がとても丁寧に表現できています。こういった課題はある程度全体が決まってきたら基本奥から決めていくと良いよ、というアドバイスにうまく反応してくれました。デッサンは空間を出す為に手前を強くしなきゃ!と一番近いところから攻めがちですが、手前に対して奥は弱めていく一方になってしまうので、結果遠くがボヤボヤしすぎてしまうということが結構あります。特にこういった沢山のモチーフが林立する時には、一番遠くの物の魅力を最低限維持できる描写をして、それより手前はそれより強く、さらに手前はさらに強く、と言った感じにレベルを意識的に変えていくと自然と内容の詰まった作品になっていきます。画面が大きいので何となく場当たり的に進めていても収集つかなくなってしまうので、そういった意味では要領よく進めていく部分も必要になります。この作品は距離感の深度による明解さの段階がうまく表現できています。

M.Nさんの作品。
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物の置かれている状況が明解に伝わる作品です。丁寧に質感を追い、空間を平面に置き換えていく仕事に好感が持てます。自分が納得できるところまで責任を持って描ききることは大前提で、作品を人に見せてその魅力を伝える為にはそれ以上の目標や目的が必要になります。デッサンを自己満足で終わらせてしまうのではなく、見る側のレベルの一歩先に行くくらいのつもりで粘り強く追求していきたいです。彼女の作品からは実直に作品と向き合う姿勢が感じられます。

T.Y君の作品。
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彼は常にモチーフ全体が持つ気配や雰囲気を大事に制作を進めます。光をメインに部分に固執せず、全体を印象で追っていくので、副作用的な問題として作品としての言い切りの弱さがあります。この作品も、時間があればまだまだ描いていけそうな期待感を抱かずにはいられませんが、画面の端から端までを一つの作品としてコントロール出来ていることで、既に空間的な魅力に溢れる作品となっています。

K.Oさんの作品。

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炭の扱いが独特で、目を引くデッサンに仕上がっています。表面的と言うとネガティブな印象に聞こえてしまいがちですが、ここまで徹底していると逆にそれが魅力にもなるのだなとハッとさせられる作品です。距離感もしっかり考えられていて、一つの作品の方向性としての完成形が見えてきていると思います。
K.S君の作品。
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ドラマチックな作品に仕上がりました。作品の雰囲気を自分でぐいぐい創作できる人は、しばしば客観的な自然さが失われ、その結果、魅力以前に違和感の残る作品に陥ってしまいがちです。彼も例に違わずそうした一面を持っているのですが、今回の課題のように、自分でコントロールしきれる許容量を超えた物量に対して、ある程度長時間かけて挑めるような時には、途中方向性を見失ったときに軌道修正していく為のニュートラルな視点が必ず必要になります。僕も割と自分で流れをつくって勢いで行くタイプだったのでその重要性は身にしみてよく分かります。今回彼の作品は最後まで一貫して作品の質を高めるということを粘りきることができ、魅力をダイレクトに伝えることが出来る作品に仕上げることが出来ました。

続いて夜間部です。夜間部は通常の木炭紙サイズで行いました。
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T.U君の作品。
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今回のようなモチーフでは、倍版のように大きな画面では単純にコントロールするのは難しいですが、一つ一つのモチーフを大きく描けるので細部の表現には適しています。逆に通常サイズの木炭紙だと全ての物が小さく縮小されてしまうので、密度の魅力が出しにくいという難点もあります。この作品の魅力的な点は、全体の空間の統一感もさることながら、手前の物には触覚的に実感を持てるレベルでの描写が出来ていることにあります。手前の表現がきちんとできているので、遠くの表現との響き合いが生まれています。

K.Kさんの作品。
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画面全体での光線状態の統一感や距離感設定など、まだまだコントロールしてほしい部分は多々あります。しかしそうしたセオリー的な要素とは別の良さがこの作品にはあります。内容からは物の特徴(印象)に直感的に反応してぐいぐい手が動いているのがよくわかり、理屈では語れない説得力を放っています。これからさらにレベルを高めていく為に、デッサンの基本理論を、頭でっかちになることなく、その持ち前の感覚の良さを生かして吸収していってほしいです。

今回の課題は生徒一人一人にとって実力の底上げ、作品性の追求、表現の限界突破といった観点で非常に効果的であったと思います。1学期に比べてだいぶ力がついてきたことも実感出来ます。この調子で冬期講習に向けてまた地に足をつけ、実直に力をつけていきましょう!

さて、これ以外の課題でもいくつか良い作品がでています。
昼間部から紹介します。
K.Oさんの作品。
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かなり体格の良いモデルさんがきてくれました。作者は描写が生きるタイプなのでモデルさんにうまくはまってくれました。丁寧に、そして観察に基づいた描写が魅力的です。

M.Nさんの作品。
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コンテを用い、空間を含め非常に明解にモデルさんを捉えることが出来ています。毎回表現したい物が気分で変わっていくのは自然なことであるかもしれないけど、一本芯の通ったブレない自分の世界観が持てると、今の力でも高いレベルで安定することが出来ると思います。今回はビジョンを持った制作が出来たのだと思います。

K.Oさんの作品。
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動き、量、バランス、表情。どれをとっても非常にバランス良くまとめられています。髪の毛に関しては目立つポイントにもう少しメリハリを持たせるとさらに説得力のある作品に仕上げることが出来ます。

同じくK.Oさんの作品。
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テラコッタの作品が完成しました。独特の生々しさ、表情のリアリティが面白い作品です。

T.Y君の作品。
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この課題は普通の動物のデッサンではなく、メインは「空間」です。課題内容は、目の前のうさぎをモチーフとし、モチーフがアトリエ内の自由な場所にいる所を想定して描きなさい。というものでした。少し難しい課題だと思います。この作品は空間とうさぎの自然な一体感が評価できます。

続いて夜間部の作品です。
R.Tさんの作品。IMG_2869
実際の試験時間に近い時間で仕上げました(8時間くらい)。正直この時間でここまで持ってくると思わなかったので驚いています。持ち前の感覚の鋭さがダイレクトに作品に反映されていて非常に力強く、魅力的な作品になっています。

K.Kさんの作品。
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自主的に時間外に制作した作品です。静物デッサンとして求められる要素を高いレベルでまとめられています。こうした課題もどんどんこなして表現力をさらに高めていきたいです。

同じくK.Kさんの作品。
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こちらも自主課題です。回を重ねるごとに理解しながら描けるポイントが増えていくようで、見ているこちらも楽しませてもらっています。アムールを疑わせない説得力のある作品となりました。

同じくK.Kさんの作品。
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現役生で模刻をここまで合わせてくることに驚かされます。僕が現役生だった頃を思い出すととてもこの作品に並べることは出来なかったなと思います。まだまだ制作途中では自分で気づけない狂いがあったりするので、より客観的な目を養う意識を持って取り組んでもらえたらと思います。

同じくK.Kさんの作品。
自主制作の作品です。
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昨年度の芸大の出題課題をやってもらいました。帽子のぽつぽつを細かにつくるのを頑張っているように見えますが、下地の形もかなりしっかり追っているので、非常に説得力が高い作品になっています。

アトリエの雰囲気も少しずつ引き締まってきて、入試が近づいてきていることを何となくそれぞれ肌で感じ取っていることと思います。僕はこれまでは経験!これからは実戦だと思っています!これまで学んできたことを、一気に形にしていきましょう!!スタートで出遅れた人もまだまだ間に合います!ただしこれからは一課題一課題が勝負と思ってください。自分自身で入試で勝つ為の力を掴んでほしいです!頑張りましょう!