作成者別アーカイブ: admin

2学期も終盤 2014年も終盤

彫刻科の氷室です
紅葉が綺麗な季節ですね! 
みなさんは3連休、何か作品や展示を見に行きましたか?
他予備校の公開コンクールへ参加した学生もいた様ですね。お疲れ様でした!

私は、善福寺公園で行われているトロールの森という野外展に行ってきました。
散歩しながら紅葉を見るには最高のお天気でした!
気持ち良く太陽の光を浴びたり、野外での展示について考えたりのんびりした時間を久しぶりに過ごしました。

IMG_2422-1??????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????? 最近知り合いになった松田絵梨子さんと言う作家さんの作品です。
鏡の中に自分の一部を入れて撮影をすると言う作品で、再度周りに写り込む自然について考察するという鏡をテーマにした作品です。

ここからは最近の課題の優秀作を品紹介していきます!

手とマスクを使った構成  写真は作品の1部分ですが、面白い作品がでました。
K.S君の作品(1部分)
IMG_9515-12

T.U君の作品(1部分)
IMG_9530-12
マスクに手が何かしらのアクションを加えている構成2点

Y.M君の作品
IMG_9545-12

R.Y君の作品(1部分)
IMG_9578-12
手をマスクとの構成として使った作品2点

色々な捉え方で、作品の幅が広がりますね!

ジョルジョの模刻
T.U君の作品
IMG_9598_1
首の魅せ方や切り口、頭部の形がやや丸く見えてしまいますが、表情はこれから戦いに行くジョルジョらしい印象が良く作れています!

アポロと角材の組石膏
R.Y君のデッサン
IMG_9592-1
形にも妥協せず、光や石膏の白い印象も綺麗に拾えています!視点も感じますね!

ブルータスの模刻
R.Y君の作品
IMG_9708-1
やや心棒からの位置が怪しいですが、誰よりも一番モチーフから離れての観察が出来ていました!その結果、全体の印象がよく捉えられています。

K.S君の作品
IMG_9704-1
塑像は斜めから見た時の形が重要です!そこがきちんと意識出来ていますね。影の色味も綺麗です!

T.U君の作品
IMG_9715-12
彫りが浅くも深くもない、ブルータスの難しい表情に良く迫れています!客観的に観察できています。

こちらはK.S君の作品2点
ヘルメスの模刻とメヂチの模刻
IMG_9719-12
写真で見るとやや首の付け根辺りが柔らかく見えてしまいますが、髪の毛の面を意識した作りこみや、肩から首の出方など丁寧にじっくり観察ができています!

IMG_9720-12
髪の毛の作り込みにおいて、大きな頭部の形の角をもっと意識出来るとなお良かったですが、印象を合わせてきました!この調子で行きましょう!

ヘルメスのデッサン
K.S君のデッサン
IMG_9759-1
とても良く観察できています!光と形の両方を貪欲に追いつつ、顔の印象にも迫る完成度の高い魅力がある1枚です!
細部に迫れるだけ迫り、かつ全体感を損なわずに描けると強いですね!

奴隷のデッサン
K.S君のデッサン
IMG_9801-1
形と光を追って行く独特の質感が奴隷の魂が肉体に閉じ込められている様を上手く拾い上げています!
今しか描けないデッサンだと思います。とても綺麗なデッサンですね!

R.Y君のデッサン
IMG_9804-1
顔周りの黒さが少し重たく感じてしまいますが、しっかりと視点を逃さずに奴隷の印象や形を丁寧に描けています!

Y.M君のデッサン
IMG_9812-1
腰回りとねじれに対する光の変化がやや単調ですが、回り込みにある光が丁寧に拾えているので、紙に対してのなじみが良いです!石膏の白さも感じますね。

T.U君のデッサン
IMG_9814-1
良く観察されているデッサンです。どこを取っても形がしっかり描けています!やや横に太ってしまったので、ねじれが弱く感じますが言い切りの強いデッサンです。
回り込みにもう少し遊びがあっても良いかもしれません。

こちらは自刻のトルソ作品2点です
IMG_9728-123
IMG_9730-1

IMG_9743-1
IMG_9746-1

両作品ともに課題以外の時間も使い丁寧に製作に向き合った作品です!大学に入ってからの制作に近い課題になったのではないかと思います。
実際に作っているのは自分の体ですので、後ろや横を観察するのが非常に難しかったと思います。筋肉の付き方や骨格を自分でさらに勉強しながら、不自然さと戦った作品は、とても魅力がありますね!
後ろで見ていて、うんうんと頷きたくなる集中ぶりでした。やはりこつこつ時間をかけて制作に挑むのも楽しいですよね!
早く大学へ行きたいという思いが強くなったのではないでしょうか?
本当に今しかできないこの様な作品が、この新美のアトリエから生まれたことに感動しました!!

今、目の前に置かれているモチーフを描く、作る
短時間でのたくさんの課題をこなしていく事も、大学に入ってからの基礎力に、さらには未来で役立つ力になってる事は間違いありません!

受験と言う時間の制限に負けずに行きましょう!!

今日出来る事を先延ばしにせず、精一杯向かえることが凄い事だと思います!!
風邪を引かず、まして骨折なんてせず、歩いてアトリエへ来て絵を1枚描いて帰れる事、何気ない日常は本当に凄いことです!^^

いよいよ冬の到来
風邪にはき気をつけて、栄養をしっかり取って下さいね!

さーーーこれからだ!!!!!

次回の更新は12月16日 内田先生の担当です!

武蔵野美術大学 入試説明会

こんにちは、油絵科 松田です。

先週の金曜日、新美で武蔵野美術大学油絵科の入試説明会が開催されました。

今年は、丸山直文先生にお越し頂いたのですが、品の良い穏やかな方でしたね。
丸山先生の作品は新美の学生にも好評でして、図書コーナーの画集は貸し出し頻度が高い気がします。
制作の段階でも参考にする生徒を時々見かけますが、素材の扱い方は、なかなか上手く取り入れらないようですね。
布にアクリルという素材で描いていらっしゃる丸山先生の作品を参考に、キャンバスと油彩で格闘している生徒をみると微笑ましいもので、後ろで静かに応援してます。
素材の関係性や表現内容の必然性が違うものですから、なかなか上手くはいかないけれど、失敗やアクシデントから不意に成功へ持ち込む生徒もたまにいます。
制作への入り方はどの場所からでも、最終的に本人のイメージへ転化された作品は評価してあげたいですね。  そんな時は、生徒の制作への入り口となって頂いた丸山先生の作品にも人知れず感謝する事があります。

今回も、わざわざ遠方から新美の生徒のためにお越し頂いた武蔵野美術大学関係者の方々、丸山先生、本当にありがとうございました。
2014.ムサビ説明会1JPG

近年は少しずつですが、入試の変更点があるようです。
受験される学生さんは、ご自分の受験校へのリサーチをお忘れなく!

先端科ラジオその2

こんにちは、先端科です。

秋も深まり、随分と寒くなってきました。

冬季講習会も近づき、いよいよ受験モードに切り替わっていきます。

冬期講習から入試直前講習は、体力勝負にもなってきます。体調管理にも気をつけながら、引き続き頑張っていきましょう。

秋の夜長に、先端科講師3人による本音トークをどうぞ。

https://note.mu/shinbisentan/n/nfb31e34e676d

中学生コース

こんにちは?中学生コースです!

今年は例年より多く来てくれて、日曜日は中学生でアトリエがいっぱいです!ひゃあ?

IMG_9610

期末テストも終了し、二学期も終わりに近づいてきました。

年が明けたらはいよいよ高校受験です・・・

受験生にクリスマスはない!正月もない!

ということで、中学生コースは冬期講習を開講いたします。

この時期にしっかり対策をして受験に備えましょう。

DSC_0747

ところで、インフルエンザの予防接種はもちろんもうやりましたよねー?

体調管理に気をつけて万全な態勢で臨みましょう(*^_^*)

 

 

映像科:映像と新しい技術について

こんにちは、映像科の森田です。秋も深まり推薦入試真っ只中の今日この頃ですが、今回は入試とは全然違った話題です。ちょうど今週幕張メッセで開催されていた、映像や音響機材の新製品の展示会『Inter BEE 2014』というものに行く機会があったので、そのレポートを兼ねて、最近の映像メディアの技術的な面について紹介してみようと思います。

ちなみに普段映像科の授業の中では「映像作品を作る上で、機材はそんなに重要じゃない(安価な機材でも発想次第で面白い作品は作れるよ)」と言っています。確かにそういう面はありつつも、映像というジャンルの場合、新しい技術の開発やスペックの向上によってこれまで表現できなかったことが表現できる、という部分があることも事実です。というわけで、展示会の中でいくつか気になった事柄を挙げてみます。

20141120_interb_001

20141120_interb_002

20141120_interb_003

20141120_interb_004
*ちなみに会場はこういった感じ。この広さのフロアが他にもあり、更に展示や講演用のホールなどもあります。映像や音響の機材やソフトを作っているメーカーだけではなく、テレビ局などもブースを出しています。

まず多くのブースで展示されていたのは4Kや8Kでの高解像度の映像です。最近では「4K」という言葉を聞くことも珍しくなくなりましたが、「4K」とは「HD(いわゆるフルハイビジョン、これが「2K」とされています)」の縦・横2倍のサイズの解像度を持った映像の規格です。

3D-4k-8k

これからテレビ放送やネットでの映像視聴の環境もどんどん4K化していくにつれて、業務用だけでなく民生機(一般の人が普通に買える機材)でもこうした高解像度の映像を目にすることが増えそうです。というか現時点で、一部のスマートフォンでは4Kのムービーを撮影することも可能だったり、家電量販店には4Kのテレビが売られていたり、youtubeにも4Kで再生できる映像がアップされていたりすることから考えると、4Kはもう既に一般的になりつつあるとも言えます。

ちなみにテレビ放送では2020年には4Kの更に倍の「8K」での視聴が予定されているそうです。4Kでも充分きれいなのに8K!と驚いてしまいますが、この展示会では実際に8Kの映像もモニタで展示されてました。8Kともなると単純に「画質がきれいな映像」という感想よりも、解像度が高すぎてちょっと酔いそうなほどです。

20141120_interb_005
 
 
 
 
20141120_interb_006

こちらは1.2億ピクセルの動画の展示です。フルハイビジョンの約60倍の高解像度、と言われても正直ピンときません。こういった高解像度の映像の場合、あらかじめトリミングする(切り出す)ことを想定しているそうです。つまり、拡大してもしっかりピントが合っているから、とりあえず撮影の段階では風景の全体を写しておいて、後で編集のときに必要な部分だけを使おう、という発想で撮影するようになるということのようです。そうなるとこれまでのようにカメラを構えて「構図を決める」という概念がそもそもなくなるのかも…?というのは大げさですが、撮影の仕方は変わってくるかもしれません。
 
 
 
 
20141120_interb_007

20141120_interb_008

この大きな機械は35ミリフィルム、つまりかつての映画のフィルムをデジタルデータとしてスキャンするための機材だそうです。今や映画館でもほとんどがデジタルプロジェクターによる上映となっていますが、そんな中でフィルムをデジタルでアーカイヴしておくことで、古い映画を私たちが目にする機会も増えるのかもしれません。しかしフィルムのデータ化については(写真に関しても同様ですが)実はフィルムよりもデータの方が保存が大変という説もあり、それ自体なかなか難しい問題でもあります。
 
 
 
 
また、カメラが小型になってウェアラブル化する(身につけられるようになる)というのもこの数年の大きな特徴だと言えます。「GoPro」というメーカーのものが特に有名ですが、元々はサーフィンなどのスポーツをするときにボードに取り付けたり、身につけたりしていた「アクションカメラ」というカテゴリーのカメラが色々なメーカーから発売されています。本体わずか数センチのカメラがあれば今までは見られなかったイメージが見られるようになるわけですが、さてどんな使い方が考えられるでしょう。

20141120_interb_009
 
 
 
 
こちらは「ドローン」と呼ばれる小型の空撮用の飛行機。カメラを搭載して無線で映像を飛ばして、その映像をリアルタイムに見ることもできます。こんなものが色々な場所を飛び回っている状況は想像するとちょっと怖いですが、しかし例えばGoogleアースやストリートビューなどの技術も10年前にはなかったわけで、そう考えればこういったカジュアルな(?)空撮の機材が普及することで、現時点ではないようなサーヴィスやエンターテイメントなども考えられるかもしれません。

20141120_interb_010

20141120_interb_011
 
 
 
 
どうだったでしょうか。冒頭にも書いたとおり、新しい技術が次々に出てきても、作品を作る側としてはその技術に「使われて」しまっては仕方がないわけです。一方でこうした新しい技術が、数年後に身近な環境の一部になっていることを想像することから、表現だけでなく社会の変化についても色々と考えることができます。そんなことも含めて、大学に入ったらこういった展示会にも足を運んでみるのもよいかもしれません。またちょうどデザイン雑誌『AXIS』の少し前の号(10月号)でも「未来の“撮り方”」という新しい撮影技術についての特集記事がありました。興味を持った人は併せて見てみてください。