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日本画 最近の着彩作品紹介。

こんにちは、日本画の佐々木です。

冬期講習もあっという間に過ぎ、今日はちょうどセンター試験でしたね。
国公立を受験するみんな、明日も頑張って?!
あっという間とはいえ、みんないい緊張感でかなり充実したものになった冬期講習。
デッサン着彩ともにいい作品がたくさん出ています!
今日はそんな中から少しだけ着彩を紹介してみようと思います。

着彩サイネリア
パッとメインのサイネリアが見えてくる軽やかな仕上がりです。
光側の質感の変化はとても魅力的ですが、もう一歩影側にも質感の差が観察、表現できるといいですね。

白菜
↑現役生作品
白菜のボリュームがよく描かれており、手前の炭など、筆による質感の表現も豊かに使えています。ここからさらに、メインの白菜に対しての千代紙の柄や台、周りのものの見え方が合ってくると、より臨場感のある場面として見えてくるでしょう。

そして、入ったばかりですが入直作品!
同じ課題から二枚。

0114アネモネ
画面全体に神経が行き届いており、見ていて心地よい仕上がりです。
欲を言えば、奥の紅茶缶とりんごの高さをもう少し変化させて空間をリズミカルにできたらより見やすくなったかと思います。

0114アネモネ 2
光と質感が豊かで魅力的な一枚です。
こちらも、構図でさらにレベルアップできるのではないでしょうか!
画面左のりんご、リボン、電球の塊を右へずらし画面に収めてあげると、右手前のりんごからリボンの流れが繋がり、空間の広がりがより見えてきそうです。

うーん、みんないい仕事してます。
ここからはどんどん試験へのプレッシャーが強くなっていくと思いますが、それにのまれず、しっかりと自分自身を見つめて進んでいるみんなはとても素敵で頼もしいです。
頑張るみんなを講師全員でとことんサポートしていきたいと思っています!頑張ろうっ!

基礎科 油画の冬期講習

こんにちは、基礎科の冬期講習で描いた油絵を紹介したいと思います。

冬期講習では面白いモチーフの課題が沢山ありました。

生徒達も試行錯誤しながら油絵に取り組んでいて、刺激的な冬季講習になったのではないかと思います。

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この冬で生徒自身、表現の幅も広がり成長を感じた冬期講習になりました。

残りわずかの基礎科で、いい思い出になるような日々を過ごして下さい!

以上基礎科油画でした。

基礎科 日本画の冬期講習

新美の基礎日本画の冬期講習の様子をご報告。

基礎科の皆、春期、夏期の講習会から見比べると別人のように上手くなっているなぁと素直に感じます。
描いている枚数もかなり多くなって来て、経験も、失敗もたくさん繰り返してから一枚ずつ進化していったるんだなぁと思うと、時間が経つのはすごく早いと思いました。

冬期の最終課題は冬らしいモチーフの水仙を描きました。
水仙の花はとても立派なモチーフが来てくれたので、皆きれいにデッサンを取って着彩に挑んでいました。水仙は花が強調されるようなかわいらしい花とは違い、葉っぱがかなりたくさんあって、しかも細長く、色合いも少し青っぽかったり赤っぽかったり…と皆中々苦戦していました。

水彩絵の具で葉っぱや自然物を描くときのコツはズバリ!反対色を混ぜる、です。
補色の色を自然物を描く時に上手く使えるとそれだけでも色合いがきれいになります。
絵の具のまんまの緑色をそのまま溶いて塗るとかなり嘘っぽい、造花のような質感になり、日本画が本来目指す「その物らしさ」からかけ離れて行きがちです。
デッサンで物の形をしっかり取る事も勿論大事ですが、使う色に寄ってその形をよりその物らしくさせることができるのです!

形と色は常に隣り合わせ、大事な関係です。
きっと日本画の静物着彩だけでなく、石膏デッサン、静物デッサンに通ずる物だと私は考えています。

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そんな中、この一枚は割とそのような観察ができているように感じます。
植物の形、色、かなり実感があってとっても魅力的です。
手前のクワイの実なんかもかなりリアルで食べられそうです。

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これからはついに入試直前!
受験科の皆が更に熱を上げて行く頃になります。
基礎科の高校2年生もついに受験科にいくまでの描ける枚数も少なくなってきました。
受験生に負けないように、残り少ない課題を一つ一つ丁寧に取り組んで、学びながら受験科に行って欲しいなと思います。高校1年生も更なる向上を目指して。一緒に頑張って行きましょう!

以上、講師の木南でした。

彫刻科 入試直前講座に向けて一休み。

こんにちは!彫刻科講師の稲田です。
新年に入りましたが冬期講習後期に参加した受験生のみんなは、ゆっくりする時間も無いまま実技の腕を磨く日々だったことでしょう。まずは、冬期講習会おつかれさまでした。
連日課題をこなす中で疲労も溜まってきている頃でしょう。自分の体調は自分にしかわかりません。センター試験も迫ってきて焦る気持ちの人もいるかもしれませんが一日で出来る事には限りがあります。休める時には無理をせず、体調を整えて集中出来るコンディション作りをしていきましょう。

今回は、昼間部生の木炭デッサンを紹介します。
「アムール」木炭デッサン
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非常にクールな木炭デッサンになりました。正確に丁寧に描かれた好感の持てる作品です。色調も美しいです。頭部の印象は非常にアムールらしさを捉えることに成功しています。
ただ、まだ物足りません。体は物として捉えているように形同士の繋がりが希薄でギクシャクしたかたい印象が強く今ひとつ滑らかなアムールのフォルムに迫れていません。
デッサンには、その作者の物の見方、捉え方がはっきりと現れます。これが正しいという物の見方は存在しません。どんな見方でも良いと思います。しかし、静かに客観的にそこにある像を捉えたデッサンの中にも構造、量、動きによる形の緊張感が内包されていなくてはいけません!!それが真にクールなデッサンでしょう。
更に高いレベルのデッサンへ挑戦し続けてください。

話は変わりますが最近、みんなのデッサンや塑造を見ていて頻繁に思う事ですが守りに入り過ぎです。
4月からするとそれぞれに上達しています。ただ、上達すればするほど失敗したくない気持ちが強くなりこれぐらい描けていればいいかなと無意識に安心するようなところまで来たら像の観察をやめてしまったりしています。自分に出来る範囲で無難に描いて絵を完成させようという姿勢は間違っています!!
これは全員が通る道ですから上達すればするほど自分を守りたくなるものですが、実際の試験で守ったデッサンや塑造で合格するほどの実力者はそうそういません。
芸大の教授が試験で見ているのは、この作品の作者は「がんばるやつか?」どうかです。それには常に積極的な姿勢で制作することが大切です。極端な話、前日まで失敗続きであろうと本番成功すればいいのです。そこそこの絵を描いて変わらない評価でいつも同じことを講評で指摘される。これは守りに入っている証拠です。自分ではやりすぎているかもしれないというぐらい変えていかないと自分で自分を変えていくことはできません。練習で失敗しないでいつ失敗するつもりなのか?まさか試験本番ですか?そうじゃないのなら、一枚のデッサンや1つの塑造を大切に制作していきましょう!!

試験本番までは、あっという間なようですがここからがこの一年の努力を積み上げる時期です。講師陣も一押し二押しみんなを引き上げることを念頭に指導していきます!!厳しい事を言われることもあるでしょうがその言葉を原動力に最後まで走り切りましょう!!

最後に初詣に行った京都伏見稲荷で合格祈願の絵馬を書いてきました。ぼくも博士課程を受験する時に書いたのでご利益があるかもしれません。

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みなさんは、デッサンを!粘土を!真摯に取り組む事を心がけて制作しましょう。神様に祈るのは周りにまかせましょう!!では、このあたりで失礼します。

彫刻科 冬期講習 制作への意識の高まり!

こんにちは。彫刻科の小川原です。冬期講習も中期後半を迎え、入試への緊張感も増してきました。取り組む姿勢や制作に対する意識の高まりによって、ここ最近レベルがグッと上がってきたように思います。冬期講習で何か一つ、手応えのようなものを得てもらえたらと思います。頑張りましょう!

さて、前期から試験時間に合わせてデッサンも塑造も6時間制作となっています。そんな中で完成度が特に上げられた2点を紹介します。
昼間部生の作品。 グデア。
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グデアはシンプルな像ですが、四角い構造の中に豊かな人体的要素が盛り込まれていて、実は非常に難しいモチーフです。何となく出来たように思えても実際の印象にはなかなか近づいていかないものですが、この作品は彫刻的に緊張感とは何かがしっかりと考えられ、モチーフの印象に素直に迫れています。このように、理解を深めた上で、かつそれを分かった風でなく真摯にモチーフに向き合う姿勢はとても重要です。

夜間部生の作品。 奴隷。
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この時期現役生で6時間でここまで描けたら素晴らしいと思います。実際自分が現役生の時はこんなに描けませんでした。奴隷の動き、量感、印象がよく引き出せています。安定してこのレベルで作品をコントロールできるようになる事が出来れば入試も自信を持って乗り越えられると思います!この調子で頑張りましょう!

デモンストレーション。ジョセフ。
全体感を大事に仕上げていきましょう!
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ラオコーン2時間描き。
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出だしで形の狂いが無くなったり、完成のビジョンがもてるだけでこんなに早く描けます。

最後に僕の今制作中の作品状況を紹介。
前回お見せしたものから一気に進んでしまっていますが、荒彫りは大体終わっています。
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それぞれこの1年やってきた事がこの時期やっと形になり始める頃だと思います。大事なのは最後まで「魅力的な作品」を追い求めていく気持ちです。受験に受かりたい!受かりたい!ということばかり考えてしまってる人はいませんか?。今の自分の状態に焦りを感じて制作に集中できていない人はいませんか?そうした気持ちのブレは必ず作品に出てしまうし、一年で一番伸びる重要な時期に伸びなくなってしまいます。心に余裕を持てと言っても難しいかもしれませんが美術の原点は表現を楽しむ気持ちそのものだと思います。今だからこそいい緊張感の中、日々の制作を楽しんで実力を伸ばし切って欲しいです!応援しています!頑張りましょう!