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大型連休も終わり、、、。

久々の快晴。素晴らしい青空。
受験生のみんなも、日々の生活も順調に慣れてきた頃でしょうか?
渋谷校の箱岩です。

渋谷校はGWを利用し、各科で宿題が出ていました。
受験科油絵コースも、絵画を学ぶ上で重要な要素の一つについて宿題を出しました。それは、、、、

構図!!

待って、いま「げっ、苦手」とページを閉じようとしたそこのアナタ!
構図なしに、表現はありえませんよ。
表現じゃない絵画は、現代美術の観点からは趣味の絵でしかありません。
大学が求めるのは表現者の卵です。
表現しようとする想いを形にし伝えるのは構図です。
構図の勉強なしに、いくら写実的な描写を鍛えても、それは英文法のない骨抜きの英単語の羅列。

目を背けないで、今からしっかり構図の勉強をしていきましょう。
とはいえ、結局のところ特効薬的に効く、お手軽な構図攻略法はないのがホントのところです。
ですが、エンドレスに美術館で絵画を眺め見ているだけでは、限られた時間の中で受験に望む皆さんには
ちょっと大変。

そこで、私が受験時代に暇つぶしにやっていた簡易模写を、より実のある実践的な課題にしたのが

「構図ドリル」

です。(名前へのダメ出しやツッコミはいりませんよw)

無心になれて意外におもしろいんです。

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簡単に説明すると、「学」とは真似るという語彙が変化した単語、美術も模写は大変有効な勉強方法だと思いますが、正直、ちょっと根気がいるんですよね。
名画は、切手サイズでもICカードサイズでも、やっぱり立派に見える。
構図を学ぶだけなら、文明の利器に頼って縮小白黒コピーをとって、おおまかな白黒グレーの3色に分け作者の明度計画を読み取るだけでも、学習としては充分。
ということで、大量の図版を配布して片っ端から写して3色分けをしていきます。
あとは作者の気持ちになって、制作意図を想像するだけ。

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なぜそれを描いたか?
どんな想いを絵に託したか?
どんな時代背景や、境遇の中に置かれていたか?
見る人を絵の中に誘引する様々な企て、、、

作者の真意が読み取れると本当にたのしい。
まるで難解なパズル。読み取れるか否か、まさに、絵画は至上の遊びだと思うのです。

見て分かる ⇒ あなたも描ける ⇒ 大学受かる

映像科:課外授業のレポート

こんにちは、映像科講師の森田です。
少し前になりますが先週の日曜日の授業は、先端芸術表現科と合同の課外授業で東京都現代美術館に見学に行ってきました。

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オープン前に美術館前に集合。企画展『キセイノセイキ』と常設展『オンゴーイング』を見学しました。『キセイノセイキ』に関しては、学芸員さんの詳しい解説をしてもらいながらの鑑賞。

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展覧会タイトルの『キセイノセイキ』は「キセイ」だけを取り出しても「規制」「既成」など色々な意味に捉えることができますが、出品されている作品もそのことを意識してみると、社会における、美術における、様々な「規制」や「既成」をテーマとしているように見えてきます。展示されている作品も一応映像や写真が多いですが、単純に「映像作品や写真作品を鑑賞する」という経験というよりも「なぜ、これがここにあるのか?」という疑問を持ちつつ、作品を読み解いていくような体験になった気がします。

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鑑賞後は木場公園の芝生エリアでお昼ご飯を食べながら、一人ずつ作品の感想や思ったことなど話してみます。自分の作りたい作品や興味の方向と絡めつつ、あるいは「単に驚いた」という感想でも、それを元に他の人と意見を交換してみます。GW中の晴れた日曜日なので、横目にピクニックをしているファミリーなど見ながらの青空教室でした。

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ちなみに両展覧会は5/29まで開催されています。機会があればぜひ!また現在、東京都現代美術館では『ピクサー展』も同時開催。こちらは土日・休日は1時間待ちだったりもする模様。この日も青空教室は大幅に時間を延長してしまいましたが、その後急いでピクサー展に駆け込んだ人もいるとかいないとか。こちらもチャンスがある人はぜひ足を運んでみてください!

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日本画科 三色で着彩はできるのか??

こんにちは!日本画の佐々木です。
今週からは着彩週間がスタートしました!

最初の課題はこれ。
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「色の三原色」のみを使って着彩しましょうという課題でした。
日本画の受験では大体が60色前後使用して描くことが多いですが、実は大体の色はこの三色でまかなえてしまうのです。

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みんなに説明しながら少し混色してみましたが、こんなに色幅出せました。
ちょっとしたコツと色の法則を知れば、かなり的確に色をつくることが出来ます。

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三色とは思えない見栄えです。

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みんな意外と、三色でのほうが良い感触で仕上がっていました。
この感じを掴みつつ、普段の色数でより手際よく着彩をしていけるといいですね!

彫刻科秀作の紹介。

こんにちは!彫刻科の小川原です。GWも終わりましたが、休み気分が抜けてなーい…。なんて人はいませんか!?もう来年に向けての戦いはとっくに始まっていますよ!
皆さんのことだから休み中は学科の対策に集中して取り組んでいたことと思います。日々の積み重ねが重要ですね!毎日頑張っている人には是非来年合格を掴んで欲しいです!

さて、GWでしばらく休みが続いていましたが、ここ最近の学生の作品の中で優秀だったものを紹介します。

まずは昼間部から。背景付きガッタメラータ。調子のコントロールの上達と、自然な色の変化を表現できるようになることを目標として行いました。
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色の変化が豊かで、リアルな質を感じさせます。抜けのない力強さが魅力的な1枚です。

この課題は僕も描きました。
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背景をつける時は形の狂いを直していると紙が傷んで背景の色が美しく表現できなくなるので特に慎重にアタリを取っていきましょう。背景に関しても後付でなく、最初から計画的に進めていきたいです。
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今回はタッチを使わずに、徹底的に色幅を増やすことで形を説明することをテーマに進めました。立体感を出すために、首のあたりなんかは多少実際の色の変化から外して、より伝わりやすくするための工夫を入れています。雰囲気で描くのは割りと簡単ですが、しっかり説明し切るためには結局形を理解していないと出来ないんだなと改めて感じました。

続いて昼間部の素描課題、牛骨です。
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上顎の骨っぽさ(薄くて固くて有機的な感じ)が良く出せています。下顎はやや固さが足りないので、さらに客観視して調整できると良いです。床面の作業が丁寧なのがとても好感が持てます。

この課題は野村先生がデモンストレーションしてくれました。
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背景も含めて作品性の高いデッサンになっていると思います。1枚1枚のデッサンも自分の「作品」として捉えられるようになれると上達も早いです。「こだわり」が徹底していかないとなんとなーくのデッサンで終わってしまいます。

最後に夜間部生のデッサン、フォーンです。
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とにかく力強いです!でも強引なところはなく、全体をしっかりコントロールして完成まで持ってこれました。この間始めたばかりの現役生とは思えない完成度です。この調子で頑張りましょう!

こんな感じで彫刻科は昼間部、夜間部いい感じで実力者が揃ってきました!まだまだこれからなので、じっくり力をつけていって、揺るぎない実力者を目指していきましょう!

あと、そろそろ推薦入試の対策を始める時期になってきました。多摩美やムサビなど、作品ファイルや、実際に作品の提出が必要な大学もあります。近年推薦入試の難易度も高まってきています。作文や、面接なども含めてしっかり対策をしていかないと簡単には受からないので、推薦入試を考えている人は是非相談に来て下さい。新美では実材での作品制作もサポートします!

建築科 1/50 立体構成

こんにちは、建築科講師の半田です。

本日は、すこし変わった立体構成にチャレンジしてもらいました。

1/50スケールの人形を最後に加えなくてはいけないという決まりがある立体構成です。

image3 (1) ??最近の入試はどの大学も、入試の対策をしていただけでは足りません。どんな問題が出されても確実に自分なりの正解が出せる思考力が重視されているように思います。

空間構成はこう、デッサンはこう、立体はこう、という各課題のコツや方法というのは確かにあるのですが、そのつど脳みそを使い分けているような考えではいけません。

どんな課題にしろ、常に美しい空間をつくるということを忘れない。ことが大切です。

今回は、立体構成を建築模型的に考えてもらうことで、自分がした造形の意味づけになれてもらうことが狙いでした。

 

初期の段階で建築を考えてもらい、講評を経て、自分の思考の固い部分を知ったほうが、

本当につくるべき抽象的な空間をつくって行きやすいのではないかと考えています。

 

与えられた素材はスチレンボードと木片。木片を必ず空間内に取り込まなくてはいけないという条件でした。

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人が登場した瞬間、どうやって登るのかや、天井の必要性、水平垂直に対してシビアになってきたりするのが面白いところです。

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エスキスで考えていたものと実際が違ってくるのが立体構成の面白いところです。

「頭だけでなく手を動かす」

この大切さを肌で感じ取ってもらえたのではないでしょうか。

そして最後は太陽光の下で撮影して発表してもらいました!

image2 (1)〈講師デモ〉

光の勉強にもなりました。