日別アーカイブ: 2020年9月9日

《基礎科》石膏デッサン特訓週間です!!

夏期講習が終わり、間髪入れずに通常授業が始まり、
どこまでが夏で、どこからが秋なのかがわからなくなっているのは
僕だけではないのではないでしょうか。
夏期講習が終わると3ヶ月で年末、そのまた4ヶ月で新学期と、
4月まではあと半年もあるというのに、何故かあっという間に年末まですっ飛んでしまうのが
世の常です。
特に今年は新型コロナウィルス の影響で、2月から6月ごろの記憶があやふやな方も
きっと多いはずで、それがもう9月であと3ヶ月で今年も終わりなんですって…。
恐ろしいことにそれでも受験と進学は通常通りやって来るのです。。

基礎科講師デザイン科担当の名越です。

恐ろしい書き出しになってしまったのですが、基礎科ではそんな向かい風にも負けず
来る石膏コンクールに向けて、石膏デッサン特訓週間が始まりました。
「静物デッサンは平気だけど、石膏デッサンってなんかな〜あんま得意じゃないな〜」
という生徒さん、とても多いのではないでしょうか?

それは何故でしょうか?

色は白しかないのに?動かないのに?一個しか質感はないのに?

色々理由はあると思います。しかし実は石膏デッサンも静物デッサンも、
求められていることは同じだったりします。
もし理由があるとすれば、「人間の形をしているから」「複雑な形をしている」など
ではないでしょうか。人間を描いてる!と思い込みすぎるが故に、
目や鼻、特に顔を描き過ぎてしまい、バランスが崩れてしまったり、漫画チックになってしまうの
かもしれません。

石膏デッサンも繰り返し描くことで、そう言った自分の癖を知り、
対処していくことが大事です。癖を知っていれば、それを他より少し、
気をつけていけばいいだけですからね!

さて、特訓第1週目はクロッキー週間でした。

短時間で様々な石膏をいっぱい描いていきます。

(ソーシャルディスタンスを保ちながら、、、)

今回は全員コンテという素材を使ってクロッキーをしました。
紙に対して一回に乗せられる粉の量が多いため、
石膏を大きく捉えることができ、短時間で印象を合わせる練習にとても向いている
画材です。

30分という決められた時間の中で、
構図、比率、光の方向、印象を合わせるためには何を優先するべきなのか?
いつもの描き出しの癖や見方などの矯正が期待出来ます。

続いて、光の方向を絞ったクロッキーです。

(床がコンテでだいぶ汚れてしまっていますね…汗)

いつもより極端に光を絞ることで、光と影の関係性を掴みやすくします。
特にマルスはピンスポット光源を使用することで、
かなりドラマチックな光になっています。
クロッキーをこの光でやることで、いつもの形の捉え方に形の変わり目という、
要素が加わり、より立体的に、空間的に捉えることができます。

現在はクロッキーを終えて、
長い時間をかけて一枚完成をさせる段階に入っています。

前半のクロッキーで見方もだいぶ変わってきたのではないでしょうか?

毎年、この特訓週間を越えて、「石膏が好きになりました!」という
生徒さんが何人かいるので、今年も石膏デッサンの魅力に
気づいてくれる生徒さんが現れるといいなあ、と密かに思う
9月のある日なのでした。

 

それでは。