月別アーカイブ: 2019年11月

《基礎科》クロッキー座談会について

だんだんと寒くなってきました。

基礎科講師デザイン科担当の名越です。

今年もインフルエンザ大流行の兆しがあるそうです、
不安な方は早めに予防接種を受けに行きましょう。
私は去年年末にインフルエンザにかかってしまい、
誰にも会えない出かけることのできない、悲しいお正月を迎えました。

さて、先週の日曜日はクロッキー座談会なるものが開催されました。

「クロッキーって何だろう?」
基礎科では普段人物デッサンや、石膏デッサンの時などに
大きなクロッキー帳を使ってクロッキーをします。
構図の確認?完成のイメージ?肩を温めるため??
クロッキーを描いてはいるけども、本当の目的とは何だろう
その答えを、先生を含めてみんなで話して、手を動かして見つけていくという
イベントでした。

 

イベントには油画科、彫刻科、デザイン科、日本画科、工芸科、の4科の講師が集まり、
クロッキーについての思い出話し、経験談、クロッキーをする際に参考にしていた作家、
自分が好きだった画材など、
クロッキーというキーワードから、かなり幅広い談義に発展しました。
午後には、受験科の彫刻と油画科の先生方が考える、クロッキーとは?クロッキーが美大受験にどう役に立つのか?というインタビュー映像を見ました。

実技は午前に約1時間、午後に約1時間、7分間ポーズを中心に行われました。
普段のデッサンではもっと長い時間絵を描きますが、
短時間で何枚も何枚もいろんなポーズやモチーフで描きました。
(みんなかなり疲れたのではないでしょうか、、、)


人物も講師がモデルとなって、様々なアングルからクロッキーをしました。


画材も油性マジックや、木炭、チャコールペン、クレヨン、など様々な素材に
チャレンジしました!!


様々なクロッキーが出来上がりました。

「クロッキーとは??」
当然、答えは一つではなく、科によって、人によって、目的によって
答えは千差万別だと思います。
ですが、終わって、並べてみて全員のクロッキーの線がどれもいつもより生き生きしていました。短時間でそのものにしなくてはいけないという気持ちがあるからか、
一本一本の線に質感が宿り始めていて、どれも素晴らしい作品ばかりでした。

「クロッキーは楽しい!」

それがクロッキー座談会で出たみんなの答えだったので、
大成功だったのではないかな、と思いました。

 

また第2回が開催できたらいいですね!

ではでは。

油画科 コンクール

こんにちわ
新宿校 油画科 夜間部講師の山田です。

近頃急激に冷えてきましたね。体調管理には充分注意していきましょう!

二日間公開コンクールお疲れ様でした。
この時期のコンクールは大詰めを迎える前に今一度、自分を見つめ直すいい機会だと思います。

さて今回のコンクールの出題は
『人間の営み』がテーマでした。
とても普遍的で広義な言葉でもあり、みなさん多いに悩んだことかと思います。
ある意味では、よっぽどでは無い限り何を描いても問題は無いテーマであるからこそ、何を選択するのかが難しかったのではないかと思います。
そもそも美術、絵画の歴史自体が人間の営みと言うこともできますね。
またあらゆる世間ないし世界の出来事も人間の営みと言えるでしょう。
絵の事を考えるのは当然大事な事ですが、
表現者としてあらゆる物事に興味を持ち、日々何を見て、何をどう考えいるのかという事も大事な事だと思います。

そしてこの場を借りて『人間の営み』をテーマに作品を残したベン・シャーンという作家を紹介したいと思います。


ベン・シャーン (Ben Shahn)
1898年9月12日-1969年3月14日
リトアニア生まれ、アメリカ合衆国の画家
リトアニア芸ユダヤ人

人をモチーフの主題とする作家は数多くいますが、彼は社会派リアリズムの画家として戦争、貧困、差別、失業などをテーマにした絵画を制作し、上流階級であろうが街の洗濯婦であろうが区別なく人を描いた作家でした。

また1954年の核実験で被爆した第五福竜丸をテーマにしたシリーズやフランスのドレフェス事件をテーマにしたシリーズ、ガンディーやキング牧師など世界で起きているあらゆる時事や事件を人物を描く事で表現しています。
 

彼が石版画職人だったこともあり、版画の作品が多く見られますが線の取り方や形が面白いですね。彼のように世界で起きている事や日常で見かけて気になった事などをマメに絵に起こす事があらゆる想定課題にも対応できる力を作る秘訣かもしれませんね。

興味のある方は是非調べてみて下さい!

ではまた!

通信教育

こんにちは。

11月も中盤ですね。

ただいま、10月ターム作品添削返送中です。お手元に届くまで今しばらくお待ち下さいね。

2019 11/24(日),12/1(日),12/8(日)

プレ冬期講習会 が開催されます。

https://www.art-shinbi.com/event/event-pre-winter/index.html

自分自身の足りない課題や今やるべきことを明確にし、冬期講習会での実力アップのスイッチになること間違いなし。
もちろん、より高いレベルに挑戦したい高校1・2年生も大歓迎です!

特に普段通えない通信生にとっては、直接会って講師とコミニケーションが取れる機会です。それぞれの科において特化した課題内容の講座となっています。

ご参加お待ちしています。

 

○11/24(日)
【pre-winter-F】先端芸術表現科 総合実技対策

○12/1(日)
【pre-winter-E】映像科 メディア系実技試験総合実技対策
【pre-winter-C】デザイン科芸大コース・工芸科合同 パーフェクト立体ゼミ

○12/8(日)
【pre-winter-A】油絵・日本画・彫刻科合同 美術解剖学
【pre-winter-B】デザイン科芸大コース・工芸科合同 パーフェクトデッサンゼミ
【pre-winter-D】デザイン科私立コース 多摩グラデッサン特訓

 

彫刻科 近況

彫刻科講師の氷室です。公開コンクールお疲れ様でした。
どの様な結果であっても、ここから、どう自分の弱点に向き合っていくか、この11月は鍵になる月だと思います。
まだ落ち着いて過ごせるこの時期に、もう一歩安定した実技を得て、冬期講習を迎えられれると良いのではないでしょうか。
また寒くなってきますので、体調管理も大事です!
体調と実技のバランスを取っていきつつ頑張っていきましょう!

最近の秀作の紹介です!
久しぶりの組み石膏、良い作品が出ました!

視点もしっかりとしており、組み石膏で魅せたい2つの石膏の関係性も明確に表現できています!


やや線の印象が強く、武装する女神の印象が惜しいですが、綺麗な光と石膏間の空気が感じられます。目的がしっかりクリアになっています。


馬頭が作り出す空感を良く表現できています!上から見下ろす視点を活かせていますね◎


光が綺麗ですね!逆光の回り込みもよく表現できており、大きな量感を掴める感覚がとても良いです。


もう少し体の回り込みへの粘りが欲しいですが、光源がしっかり見える点、顔の印象共によく描けています。


鼻が少し長い印象もありますが、円盤の持つ横からみた印象が持っている動きにまも反応できており、肉厚なボリューム感もよく作れています。


肩周り、髪の毛はもう一歩追えると良いですが、印象も似ており特に体の描き込みは上手ですね!

こちらは自刻像です。

小鼻周りや髪の毛にはもうひと押し形が欲しいですが、影の見え方や量のまとまりが美しいです。


帽子が効いていますね!骨格を意識しながら、粘土の息遣いや表現が魅力的に伝わってきます。

今回は以上です。
着実に実力が付いて来ており、伸びている実感があります!
このまま安定していける様、また難しいですが平行して、新しい発見や楽しみを見つけ
作る、描ける喜びが、この先につながるといいなと思います!
2学期も充実させていきましょう。

芸大デザインコース

こんにちは。

◯先週11/3.4は新美公開コンクール/芸大デザインコース、デッサン、色彩構成がありました。

◆石膏デッサン:パジャント 構成デッサン問題:与えられたモチーフと自分の手を自由に構成して与えられた画用紙に鉛筆デッサンしなさい。 モチーフ: ガーゼ、ミラーシート、チンゲンサイ

 

◆色彩構成問題:与えられたモチーフ4種を自由に組み合わせ構成しなさい。モチーフ:はたはた、折紙、菊、ボールチェーン

観察、視点、伝える表現が魅力的な作品が多くありました。更なる試行を重ねていきましょう。現時点でできたこと、もう少しこのようにすれば良かったことなどをふまえ次回に活かしてくださいね。

◆来週11/10(日)は立体構成があります。

申し込みはこちらから、ご参加お待ちしています。https://www.art-shinbi.com/event/event-64/index.html

 

12/1(日)、8(日)プレ冬期 デザイン工芸科合同 パ—フェクトゼミを行ないます。

模刻を含んだ立体構成の特訓と、1次試験で高得点をとるためのポイントを特化して解説しながら、芸大生講師によるデモンストレーションと一緒に制作を行ないます。いよいよ入試が近づいてくる時期ですが、基礎科生から受験生まで、芸大デザイン科、工芸科の入試、自分の特性等見つめ直す良い機会としてくださいね。https://www.art-shinbi.com/event/event-pre-winter/index.html