日別アーカイブ: 2018年2月17日

彫刻科 入試間近。

こんにちは!彫刻科講師の稲田です。もう2月も折り返しですね。彫刻科でも私立美大の試験が終わり合格発表を待つ受験生も多いでしょう。芸大一次まであと2週間ほど、一つ一つの課題に対し今までやってきたことが発揮出来るよう常に全力で向かい合いましょう!!

今回は先週の課題から2点紹介します。


非常に肉感豊かにヴィーナスが描けています。実際には石膏像をみて描いているわけですが本物を前にして描いているような視線がとても魅力的ですね。


構造、動き、量感、表情、完成度すべてを兼ね備えていると思います。短い一日制作でこの領域まで持って来れる作者の力量を感じさせます。

デッサンにしても塑造にしてもなかなかこの時期みんなの気合いが空回りして、硬く消極的な方向に向いて行きがちです。しかし、それでは人には何も伝わりません。今回紹介した2作品は技術的にも高いレベルの作品ですがそれ以上に作者の視点や感性を感じさせる作品です。個性とは変わったことをして現れる物ではなく、皆同じモチーフを描いても出てくるものです。彫刻家の舟越保武氏も著書の中で何の変哲もないものの中に独自の視点を見出すことの大切さについて触れられています。石膏デッサンなんて時代遅れだと言われて久しいですが、それでも彫刻科で変わらず出題される意味も汲み取れるといいですね。

今週は最期のコンクール、そして来週には試験と最期まで息つく暇がありませんね。風邪に気をつけて最期までやりきりましょう!!