年別アーカイブ: 2013年

デザイン科夜間部より

こんにちは。デザイン科夜間部講師の大島です。

昨日は多摩美の田口先生を迎え、新学科として今とても注目されている統合デザイン学科の説明会が行われました。

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グラフィックデザイン学科とプロダクトデザイン学科の良いところを取り入れたようなカリキュラムがとても魅力的。かなり忙しそうな学科ではあるけれど、充実した学生生活が送れそうですね。併願しやすそうな入試課題なので、ちょっとでも興味がある人は積極的に受験する方向で考えてみましょう。なんなら私が受験したいくらいです。

 

さて夏期講習も中盤に入りました。
現役生もちょっとずつ成長の兆しをみせていますので、その成果の程をちょこっとだけ紹介させてください。以下は「お菓子と両手」という課題で、すべて現役生(高3)の作品です。

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こういうアイス、そういえば子供のころ食べましたね。
ソーダ味で、夏の暑い日、セミの鳴き声を聞きながら友達と半分こして…幼い頃の記憶が蘇り、講評中に思わず郷愁にかられてしまった作品です。手の描写はもっとイケると思います(木の棒の描写はいいと思います)。

 

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サイコロキャラメルは他の人もモチーフにしてましたが、これは持ち方を工夫してますね。間近でみたときの描写も丁寧でした。紙の厚みや質感をちゃんと表現していて「わかってるな…」と思います。ポーズは少々アクロバティックで、実際やってみると指がつりそうです。
ちなみに明治のサイコロキャラメルの発売は1927年だそうです。86歳。すごい。

 

 

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流れのある連続性が美しく分かりやすい作品ですね。上手にモチーフを利用しています。
手の描写と形がまだ気になるかな…とはいえ今の時期としては描写や考え方は良い感じなので、このまま頑張ってほしいですね。ちなみに私はたけのこの里より断然きのこの山派です。

 

 

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ドーナッツの輪っかと、片方の手でつくった輪っか。
これもテーマが分かりやすい作品です。手の描写は悪くないんですけど、ドーナツの質感描写がもう少し美味しそうに描けてると良かったですね。業界用語でいうと、いわゆる「シズル感」というやつです。
どうでもいいんですけど以前フランスのスターバックスにて、日本語のイントネーションで「チョコレートドーナッツ」って屈強そうな黒人の店員に言ったらまったく通じなかったどころか爆笑されたことがトラウマです。

 

最近は美大を目指すきっかけがアニメや漫画やゲームという学生がたくさんいます。

むしろ私たちの多くはレンブラントやミケランジェロをみて美術の道を歩むわけではありません。幼い頃からアニメや漫画のキャラクターをノートに模写したりしながら絵が好きになり、その延長線上で美大を目指そうと思う人も多いのではないでしょうか。

そうして美大予備校に通い始めるわけですが、当然そこではこれまで趣味で描いていたような絵は描けず、予備校で用意されたモチーフを描かされ、講評では形が狂っているなどと指摘されます。本当はイラストや漫画を描くのが好きだっただけなのに、いきなり「デッサン」や「デザイン」の勉強を始めさせられるのです。

そうして予備校生活が漫然なものとなり「自分がなにをやりたいのかわからなくなってきた」「なんのために予備校に通っているのかわからない」と感じ始め、いつしか楽しかったはずの絵を描く行為が徐々に苦しくなってくるという人もいるのではないかと思います。

そこで、いわゆるサブカルチャーからの流れでなんとなくデザインに興味を持った学生には私はこの本を見せることにしています。

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これは「アイデア」という有名なデザイン誌ですが、近年サブカルチャーの分野におけるデザインも特集されています。普段目にしているような漫画からここには絶対掲載できないような本までデザインの対象として扱われています。

この「アイデア」誌に目を通すと、予備校で学んでいること(デザイン科の受験勉強)が、どう自分が好きなもの(漫画やアニメ)に結びつくのか少しイメージしやすくなるのではないかと思っています。

「資生堂の広告いいよね」とか「田中一光のグラフィックデザイン格好いいよね」なんて会話ができれば話は早いのですが、普通に日本で暮らして来た高校生が、全員が全員いきなりそんな知識と感性を持つのは無理があるでしょう。というわけで、こういったところから少しずつ「デザイン」のことを理解して好きになってもらえればと思っています。

この本は私物ですが、興味がある人は声をかけてもらえれば見せることができます。
思い悩んでる人は是非どうぞ。

夏期講習も佳境に!

こんにちは、油絵科夜間部です。

我が新宿美術学院の夏期講習会も、丁度、真ん中らへんにかかりました。
講師の先生も受講生のみなさんも、大変もりあがっており、このブログでは
なかなか、お伝えできないのが残念です。

まだ後期が残っています。

受講されていない受験生は、ぜひ体験して実感してみることを、おすすめします。

 

先端コース 夏期講習後期の特徴

先端コースです。

夏期講習前期も無事終わり、今月の12日からは後期がはじまります。

先端コース夏期講習の後期は、二次対策を集中しておこないますが、二次対策といっても、過去問を反復練習するだけではありません。
夏期講習後期は、先端コースの一年のなかでも、最も刺激的なカリキュラムです。

今回は、後期カリキュラムの紹介として、3つの特徴を説明してみようと思います。

ひとつめは、ゲストアーティストによる特別講義。
今年も、西尾康之さんや森弘治さんといった、世界のアートシーンで活躍を続けるアーティストの方々をゲストとしてお迎えし、授業をおこなってもらいます。
授業構成としては、まずはじめに、ゲストの方の活動や作品などをレクチャーとして紹介していただき、その後にワークショップをおこないます。
現代アートの世界のリアルな状況や、将来へのアドバイスなど、普段の授業ではなかなか聞くことのできない「超実践的」な情報をたくさん聞ける貴重な機会です。

ふたつめは、様々なバリエーションのワークショップ。
新美では、平常授業でも積極的にワークショップを取り入れたカリキュラムを組んでいますが、夏期講習後期では特に集中しておこないます。
いろいろな切り口で、いろいろなメディアや素材を使って、おそらく今まで想像したこともなかった視点から、「作品をつくる」ということについて考えることになるでしょう。
いかに頭を柔らかくし、新しい刺激を受け入れることができるか。
自分の想像力と表現力の限界を広げるチャンスです。

みっつめは、最終日に全員でおこなう「大講評会」。
夏期講習後期の最終的な目標は、講習会中にひとりひとりが作品をつくり、それを全員で講評する、ということです。
講習生のみなさんには、ゲストアーティストによる特別講義やワークショップから刺激を受けつつ、最終日の大講評会に向けて作品制作をしてもらいます。
途中、中間講評や面談といったかたちでコミュニケーションを取りつつ、段階的に完成へと歩み寄るプロセスを体験してもらうことも重要なことです。
夏期講習は内部生だけでなく、地方からの講習生も多く参加するので、毎年の大講評会は様々な意見が飛び交い、濃密な議論が交わされます。

このように、先端コースの夏期講習後期のカリキュラムは、他のどの講習会や授業とも違った独特の内容と雰囲気を持っています。
例年、生徒の様子を見ていると、この夏期講習後期がひとつのターニングポイントになるというケースも多く見受けられます。

先端科受験を考えている人はもちろんですが、「作品をつくる」ということについて、あらためて考えてみたい人や、なにか壁にぶつかっている人、それをブレイクスルーしたい人…… そんな人たちにもぜひ受講してもらいたい内容となっています。

基礎科 夏期講習会 ~中期報告~

初めまして!!!基礎科講師の島田です!!!
八月に入り、暑い夏もいよいよ本番となって来ました!

新美の夏も本番です。

基礎科夏期講習会中期では、それぞれの専攻に合わせた専門課題を行っています。
今回初めて専門課題にチャレンジした子達も、慣れない道具や素材に試行錯誤しながら集中して制作しています。
専門課題となると、自分の興味のある分野の作品を作ることが出来るので、みんな生き生きしています!
普段のデッサン課題とはひと味違った一面を見せてくれます。
みんな何やら楽しそう…!

夏期中期油

◯油絵コースです。
色鮮やかな油絵の具を練ったり、重ねたりしながら描いていきます。
今回はビニール傘をモチーフに描いています。よく目にする物だからこそ知らなかったことが沢山有ります。例えば…傘の骨は何本有るの…?

夏期講習2

◯デッサンコースです。
デッサンは全ての科において一番必要な観る力を学ぶことが出来ます。一見シンプルなモチーフでも、見ようとして観れば観るほど沢山のことが見えてきます。
夏期講習会では沢山の人の絵を一斉に並べてみることが出来るので、とても刺激になります!

夏期講習3

◯日本画コースです。
沢山の種類の透明水彩絵の具をパレット上で混ぜながら、モチーフの良さを引き出して描きます。
夏期講習ならではの夏らしいモチーフですね。
プラムとスイカが、みずみずしくて食べたらおいしそうに描けています…!

夏講・デザイン

◯デザイン・工芸コースです。
こちらも夏らしくスイカを描いています。みんな集中しています!
誰が1番おいしそうに描けるか楽しみですね…!

以上 基礎科夏期講習中期 中間報告でした!!!

 

 

 

夏期講習会 中期 テキスタイルコースアトリエ

夏期講習会中期テキスタイルコースアトリエ

私大コース 古関です。

とうとう8月になってしまいました。

現在、新宿美術学院では夏期コースの中期の授業の真っ最中です。

多摩美生産デザインテキスタイルコースでは、
花をモチーフに絵を描くのですが、とてもきれいなので写真をアップしてみました。

ひまわり(大きい!)と極楽鳥花、アンスリウムの組み合わせ、
とっても夏っぽくて良いと思います。

受験にとってこの時期は大事なものです。
講習会生はみんなとっても頑張って制作しています。

また、これから始まる後期(8月12日から24日)までの各コースも
申し込み可能ですので、夏は新美で頑張ってみましょう。

テキスタイルコースアトリエ写真

テキスタイルコースアトリエ

花のモチーフ

ひまわりが大きい!