東京芸大美術館陳列館「ロバート・フランク展」

デザイン科総合コースの滝口です。
芸術の秋。色々な場所で気になる展示がいっぱ開催されていますね。
新美近くのオペラシティーギャラリーでも「オランダのモダンデザイン展」が開催中ですが、あまりに新美に近いと見過ごしがちで、気づいたのがつい先週。まだ見に行けてないので、行かなきゃです。23日までなので、急がないとですね。

ところで、今回は11日から始まる東京芸大美術館の陳列館での展示で、アメリカの巨匠の写真家ロバート・フランクの展示にレセプションに招待を受けたので、早速見に行ってきました。
なぜデザイン科のブログで写真の展示の紹介?って感じですが、こちらの展示を中心に関わったのが芸大のデザイン科視覚伝達研究室で、展示等の見せ方などもデザイン科というのを考える上で参考になると思い、お勧めしようかと思いました。

写真撮影も可能だったので、少し展示の雰囲気とかも参考に。
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写真家の説明も必要なんですが、書くと長くなるのでかなり簡潔に。
ロバート・フランクは、スイス生まれですがアメリカへと移住し活動しています。もう写真界では巨匠中の巨匠で、アメリカの写真を語る上では欠かせない写真家です。特に「The Americans」という写真集が有名です。
そして今回の展示に大きく関わっているのが、ドイツのこちらも超有名な写真集出版社Steidl(シュタイデル)です。世界では、アメリカのAperture、ヨーロッパのSteidlが有名です。
この偉大な写真家と出版社と一緒に運営できた、芸大デザイン科の学生たちが個人的にとっても羨ましいです。

写真の詳細はここでは割愛して、展示の見せ方等へ。
入って直ぐに写真集がぶら下がっています。重い写真集がこんな風に軽く浮いてると良いですね。
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シンプルに写真の展示かと思っていたんですが、1階は空間を迷路の様に見せる感じで、写真/文字/映像が入り組んでいて、ここもデザイン科ならではの見せ方があって刺激的です。文字も手書きで、畏まった感じではなく、ふっと力を抜いて鑑賞出来るので、ヴィンテージプリントではない今回の展示の意味も伝わってきます。
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2階の展示は、逆に整然とした雰囲気の見せ方。
写真をじっくりと堪能出来ます。本当に素晴らしい写真ばかりです。
キャプションも凝っていて茶色い紙に美しくレイアウトがされています。
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写真展なので、展示の部分は普通そこまで気にしないと思うので書いてみましたが、簡単な内容だけですので、展示のネタバレとして読まないで頂いて、是非じっくりと写真や写真集の世界へと堪能して頂けたらと思います。
僕もオープニングレセプションで行ったので、じっくりと見れなかったのでもう一度行きます。

そして、展示だけでなく、今回のカタログも是非見てというか手に入れて欲しい内容でした。
ドイツの出版社Steidlが関わっているとあって、こちらもデザイン的に素晴らしい内容が詰まっています。

カタログが新聞になっていて、南ドイツ新聞社の実際の紙で作られていて、とてもボリューミーです。なのに値段が500円と本当に新聞を買うような感覚に近いです。

でもレイアウトや印刷はさすが写真集出版社の大御所。凄くこだわりを感じる見せ方と美しさです。この写真も見開きの一枚なのでとても大きいです。

文字のレイアウトも美しいです。美大受験とは直接関係はないかと思いますが、やはりセンスを磨くには良いものを見るのがとっても大事。なかなか展示場所でこの新聞を広げて見る事が出来ないですが、本当に持っていて損はしないと思いますよ。

そんなちょっと受験や専攻の科と直接関係が低い写真展示の紹介でしたが、芸大デザイン科で学生が関わりのある内容としては、芸大ってこんな貴重な体験も出来るんだと知る良い機会になるかもしれないですね。
芸大のデザイン科に興味ある学生は、是非とも見に行って欲しい展示です。

新美デザイン科総合コースでは、近くのオペラシティーギャラリーへ、学生と一緒にデザインを堪能する11月にしてみようかと思います。

それでは、残り2学期頑張って行きましょう!!

基礎科の人物と自画像

新宿校の基礎科では現在、人物モデルの課題に取り組んでいます。
人物課題に取り組むチャンスは基礎科では限られているので、とても貴重な課題です。

人体の骨格のこと。
人間らしい表情のこと。
人体のもつ様々な質感のこと。

色々なことに気を配りながら、これまで得た制作の経験を活かしながら、みんななかなかの力作が出来上がりました。
週の後半のコースはまだ制作中ですが、一足お先に週の前半のコースの力作の1部をご紹介します。


画面の細部まで気を配って、モデルさんの特徴もよく捉えて描けています。
よくよくみてゆくと手の形や大きさ、足のつきかたに違和感がありますが、、、。
魅力的な作品に出来上がっていると思います。


堂々と大きく人体が画面におさめられ、短い時間での制作でしたが、モデルさんのもつ雰囲気やポージングの特徴をよく捉えられています。
より自然なプロポーションを目指し、洋服の下に隠れている身体の形やボリュームをもっと感じ取りながら、洋服のシワや模様を描いて行けるようになるとさらに説得力のあるデッサンになってゆくと思います。


油絵の作品。
ポーズの特徴が現れる洋服のシワに注目しながら、画面上で色彩を混ぜあわせてでてきた表現が魅力的な作品です。
(画像ではなかなか伝わりづらいですが、、、)
光に照らされた服の質や色彩には豊かな表現があるのですが、頭部の後ろ側の影色や、腕の下や体の回り込みに現れる影色が、少し単調な色味であるのが勿体無いところです。また人物作品の見せ所の一つでもある「手」の表現ももっとこだわって行けるとさらに良い作品になると思います。

おまけで、、

少し前の自画像課題も一部ご紹介。

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これ以外にも、面白い表現の自画像作品がありましたが、、、それはまたの機会に。

本格的に寒くなってきました、、冬季講習ももう目前です。
高2の基礎科生にとっては最後の基礎科の講習会となる人も多いと思います。
集中して制作に取り組めるこの冬期講習会の時期を有意義に皆さん使ってくださいね。

渋谷校のポスター

こんにちは、渋谷校の古関です。

先日のハロウィーンで渋谷は大盛り上がりでした。

受験生も少しずつ受験を意識して頑張りだしてきました。

今回はデザイン科で製作した新美、渋谷校のポスター課題の作品を一部紹介します。

みな、普段の課題より自由にのびのびと製作していました。

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すべての作品は紹介できませんが、デザイナーや作家の作品なども参考にして、皆楽しく制作していました。受験のほうも希望通りうまくいくと良いですね。今回は結構渋谷校にあるデザイン関係の図書なども参考にして制作していました。学生の皆もそれぞれの資料など結構しっかり準備してくるようになり、大変頼もしい受験生に育ってきています。

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渋谷校では、11月27日に1日体験のイベントを開催します。渋谷校に興味ある学生の皆さんぜひ参加してみてください。詳しくはHPで。

映像科:武蔵美映像学科 推薦入試対策&プレ冬期

こんにちは。映像科の森田です。
10/30、11/6は2週続けて武蔵美推薦のディレクション資質重視型対策を行いました。
構想力テストは、15分でアイディアの構想、5分でプレゼン、15分でディスカッション、という内容。
本番さながらの状況で、もちろん全員がライバルでありつつも、なかなかの盛り上がりでした。
参加した皆さん、お疲れさまでした!本番まではあと少しですが、面接などしっかりシミュレーションしておきましょう。

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さて、推薦入試も一段落すると、いよいよ一般入試対策もラストスパートに入ります。
11/27には「プレ冬期講習」として、一日で感覚テスト、小論文or鉛筆デッサンの制作を行います。
冬期以降受講予定の方も、実技の対策はこれからという人も気軽に参加してみてください!
詳しい授業の内容はこちらから

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日本画科 ハッピーハロウィン★

こんにちは!日本画の佐々木です。
過ぎてしまいましたが、10月末はハロウィン・・・じゃなくて!シンビ日本画の公開コンクールでした?。
今年は様々な予備校からたくさんの受験生に参加していただき、活気溢れる公開コンクールとなりました!一位はシンビの昼間部生でしたが、みんなそれぞれに良さがあり、これからの伸びしろを感じる結果でした。
シンビだけでなく各予備校でコンクールが行われているこの時期、はっきりとした数字で自分の順位が出て落ち込む・・・なんて事もあるかと思いますが、大丈夫。コンクールは試験ではないのですから。
私が芸大に合格した最後の年に受けた外部のコンクールでは、もはや順位もつかず、最後から二番目くらいのグループになったりしていました。でも、その時は特に落ち込みもせず、今回の絵はよくなかったからしょうがない、と、なんだか冷静に思っていたのを覚えています。
絵は必ずしも、8+2=10なんてならないもの。9できていても、1のミスで0になったりするのです。その逆も然り、ずーっと2だった人が、とある1に気づいたことで突然10になることだってあるのです。
でも、そうなるためには日々の不断の努力が不可欠。受験までまだまだ時間はあります。日々頑張って行きましょう?!

・・・そうそう、もちろんハロウィンも楽しみましたよ!

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課題で!笑
後ろの壁についているフラッグガーランドのようなもの、実はシールになっていて、壁に直接貼ることができるのです。シールの配置はモチーフ係さんたちの愛嬌とセンスで貼ってもらったようです。セットごとに違う配置になっていたので、思わずふふっとなってしまいました。
モチーフ係さんたち、いつもありがとうございます。

描き終わった後はお待ちかねのトリートタイム。今年もこいつが現れました。今年は顔面がリバーシブル。
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そんな10月も終わり、11月に突入です!