カテゴリー別アーカイブ: 新宿校

油画×先端=∞ ②

こんにちは。油絵科の関口です。
さて、いよいよ来週7/10(日)に油絵科と先端科合同のプレ夏期講習会が行われます。
学生から「どんな事をやるんですか?」と聞かれる事が多いので、今日はイメージしてもらいやすい様に参考の作品をお見せしたいと思います。

2
7
これは2000年代前半に行った※特殊表現課題(新美油絵科命名の既成の課題に属さない課題の総称)コンクールの作品で「一マスの楽園」という課題。

 

ダンボール、マッチ軸
与えたのは床一マス分の大きさの段ボール、マッチ棒の木軸(多量)です。描画材は自由(油性以外)。他にも提出用のベニヤ板を与え、床のマスに合わせて置く事を条件にしました。

3
楽園と言っても、人によって様々なイメージがあるようですね(笑)。

6
14
ちなみにこれらは当時の上位作品ですが、この中から後に何人も芸大合格者が出ています!!

 

芸大では、毎年どんな課題が出題されるのか、全く想像がつきません。いきなり石膏像が出題されたり、極端に現代美術的な出題がされたり、年によって全然違う内容が出題されています。あまりにも振り幅が大きいため、受験生の中には戸惑ってしまう人も多いでしょう。

しかし、芸大油画専攻や先端科を受験する以上、色んな人と関わって多様な視点を学んでいく事は不可欠です。油絵科と先端科が触れ合うのは、お互いに未知の領域に足を踏み入れる様な感覚ですよね。一緒にやる事で、一体どんな化学反応が起こるでしょうか?

可能性は正しく無限大。こちらの期待感もMAXです!

映像科:木金度コース授業&プレ夏期講習(7/7.8.10)

こんにちは。映像科の講師の森田です。
一学期も後半戦。木金度コースではこの3週ほど、感覚テストや小論文の対策を行っています。

DSCF9081

そんな中、先週の金曜日は映像科でクロッキーをしました。モデルは交代で、こちらからシチュエーションを設定してポーズをしてもらいます。普段の画用紙の課題よりも活気があった気がします。単純に大きいサイズの絵を思い切り描くのは楽しいですね。講評では全員の壁に貼ってみました。授業後はおのおの気に入った絵を撮影したりなども。

DSCF9096

DSCF9100

DSCF9122

◎お知らせ
新美のwebの方でも告知されていますが、夏期講習の前の恒例のイベント「プレ・夏期講習」! 映像科も行います。今年は新たな試みとして、木金日コース生以外もオープンに受講できる『武蔵美映像学科・実技模試』を行います!!スケジュールは…、
・7/7(木)17:30?20:30:小論文or鉛筆デッサン 制作(どちらか選択)
・7/8(金)17:30~20:30:感覚テスト 制作
・7/10(日)9:00?16:00:講評会(小論文、鉛筆デッサン、感覚テスト)?映像系学科入試説明会

という予定です。「模試」と銘打ってはいますが、対策はまだこれから、という人も気軽に参加してください。また「3日間フルで参加できない」という人もぜひご相談ください。

ちなみに「感覚テスト」「小論文」はそれぞれ前回までのブログにも評価のポイントを書いてみたので読んでみてください。「鉛筆デッサン」は武蔵美の傾向を踏まえて、オーソドックスな描写力を重視した出題になります。
皆さんの参加をお待ちしています!

油画×先端=∞

こんにちは。油絵科の関口です。
今日は芸大説明会がありましたが、参加されましたか?今年の合格者作品も見れましたので、ご覧になった方は様々な感想を持たれたのではないかと思います。

今日の芸大
今日の芸大。天気で良かったんですが、結構暑かったです…。
再現
新美から合格した人の作品も何点か展示されていました。(↑こちらは再現作品)

 

やはり芸大油画専攻に合格するには、多様な価値観を理解する事が重要です。それは絵を描き始めて1?2年の人や、20歳前後の受験生には中々ハードルが高い事とは思いますが、自分の価値観を広げるのにピッタリの無料イベントがあります。

7月10日(日)「油画×先端 ハイブリッド授業」と銘打った、スペシャルバージョンのプレ夏期講習です。

油画×先端

油絵科と先端という、普段は交流の無い科同士ですが、一緒にやる事によって一体何が生まれるのでしょうか?新美初の試みに、僕らも今からワクワクしています。
油絵科だけでなく、先端を受験する人、或いはそれ以外の科の人でも、内部生・外部生を問わず、興味のある人ならウェルカムです。(今回は内部生も多数参加の予定です)皆さんの参加をお待ちしております。

内容説明はこちら↓
http://www.art-shinbi.com/event/pre-summer/item05.html

申し込みはこちらから↓
https://pro.form-mailer.jp/fms/00160c9e93086

日本画 プレ夏期講習

こんにちは!日本画の佐々木です。

先日19日は、プレ夏期講習でした。今回は彫刻と合同開催!

IMG_4988
すごい活気でした!
IMG_4987
最初の一時間は、彫刻の講師と日本画の講師それぞれのデモストを見ました!
日本画も彫刻も、大切なことはいっしょですね?。

IMG_4993
制作終了後は日本画と彫刻の先生がタッグを組んで講評です。
それぞれの科の視点から指導を受け、新しい発見も多かったのではないでしょうか?
生徒たちだけでなく、講師たちもかなり刺激を受けました!

日本画、彫刻。科として分かれてはいるけれど、受験で扱う石膏デッサンは基礎中の基礎!
科の違いなど関係なく、柔軟な見方で「似てる!」に近づけていくことが大切なんだな?としみじみ思いました。そろそろ一学期も終わり夏期講習。貪欲にいろんなことを吸収していこう!!

コンテの削り方

こんにちは。油絵科の関口です。
皆さんはコンテという素材は使った事がありますか?油絵科だと、木炭デッサンの時に黒をしっかり付けたい、という時に使う人が多いかもしれませんね。
5552015年度芸大一次素描再現作品(部分的に黒コンテも使用)

さて、前回の記事でクロッキーの事を書きましたが、アトリエでは、鉛筆、ペン、水彩、木炭など様々な素材を使っている人を見掛けます。大きいクロッキー帳には、木炭が描きやすい。という人が多い様な気がしますし、僕も同感です。しかし、欠点としてフィキサチーフを掛けないと、後で裏写りしてかなり消えてしまうんですよね。それが唯一残念なところ。
そこで一度はコンテに手を伸ばすものの、使ってみると思いの外描き辛く、諦めてしまう人も多いのではないでしょうか?

 

コンテは何故使い辛いのでしょうか?理由は大きく分けて二つあります。

①調子のコントロールがし辛く、擦ると汚い調子になってしまう点。

②描いた時に意図しないこの「エッジ」ができてしまい、形になり難い点。

エッジ
このエッジが出来てしまうのは、コンテの形に原因があります。木炭とは違い、角柱の形をしているので、どうしてもこういうエッジが出来てしまいます。(パステルも同様です)

そこで今日はこのエッジ対策をお伝えします。
どうやらこのエッジができない様にするには、特殊な削り方が良いみたいです。
昔の人のデッサンに、コンテを使ったものをよく見掛けます。ほとんどエッジが出ていないので、ずっと疑問に思っていたところ、10年ほど前にとある方からこの削り方を教えてもらいました。
木炭の削り方なら教わる機会がありますが、コンテの削り方は教えてもらう事なんか、まずありませんからね…。僕にとっては、目から鱗でした。コンテの削り方
1.コンテを削る前の状態
2.削るイメージ(角の一つを頂点に斜めに削る感じ)
3.途中まで削った状態。折れやすいので大きめの紙ヤスリを使って慎重に削りましょう。
4.途中から少し左右に傾けて、AとBの2つの面が若干山なりになるように削って完成。削った状態
この削り方。一度試してみて下さい。コンテはクセがあるので、慣れは必要ですが、細い線も引けますし、腹のところを使うとソフトな線が引けます。クロッキーの時に稜線を描く時や、形のの回りこみを描くのに便利だと思います。

細い線説明付き
ソフトエッジ説明付き
写真は緑色のコンテを使っています。今はいろんな色があるんですね。右エッジ説明付き
反対にコンテを左側に傾けると、左側のエッジがシャープに、右側がソフトにできます。

シーレ
エゴン・シーレのデッサン

この削り方なら、こんな感じのシャープな線とソフトな稜線を組み合わせたクロッキーが出来そうでしょ?
あとは練習あるのみです。試験には直接関係ありませんが、油絵科の場合 何がキッカケになるか分かりませんから、是非チャレンジしてみてください。