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夏の過ごし方

ブログでは初めまして、新宿校基礎科の根本篤志と申します。
これからぽつぽつと記事を書くこともあるかと思うので、よろしくお願い致します。

基礎科もついに21日から夏期講習が始まりました。

初めての人は道具の事を知るチャンスに、専攻が決まってない人は専門課題の期間で色々な画材に触れるチャンスに、描いてきている人は普段より長い時間集中的に制作する事で飛躍的に精度をあげる時期に、どんな人にも対応できる先生が揃っているので、夏期講習でみんな一気に経験を積んでいきましょう。

今年受験の生徒も様々な新しいチャレンジができたり、今までにないきっかけを掴めたり、格段に伸びる時期でもあるので、たくさん制作をし、指導を聞き、実りのある夏にして欲しいと思います。

 

この夏期期間になって初めて朝からずっと毎日新美に来てとにかく制作する!という人も多いかと思います。私が油絵科の昼間部に通っていた時も、新美と家との往復の日々でとにかく毎日絵を描いていたものの、全然うまくいかず失敗の繰り返しで毎日毎日悔しい思いばかりしていた記憶があります。

そんな日々の中で大事なのは、休日や空き時間の使い方、集中力やモチベーションが落ちたときの過ごし方だと思っています。

例えば何か作品を見に行きたいと思った時は美術館やギャラリーの情報は以下のサイトで探すと便利です。こういうサイトを見てるだけでもテンションがあがりますよね。

「artscape」http://artscape.jp/
「TOKYO ART BEAT」http://www.tokyoartbeat.com/

他にも昼間部にいた時は休日は自転車で行ける範囲の古本屋を探して、画集探しをしたりしていました。
「東京の古本屋」http://www.kosho.ne.jp/map/map_index.html

 

普段生活している中でもふとしたところに、制作のヒントが落ちていたりします。


うまくいかな過ぎて放心状態で見ていた鯉の動きが絵になったり。


逃げ出して籠もったトイレの個室の反射した光が綺麗で絵になったり。


食べに行ったカレーの盛り付けが可愛くてそれが絵のヒントになったり。

例え、ミスドで3時間笑い話をしてただけの経験にもヒントがあったりすると思うし、もちろんメリハリは大事だけれど、どんな時でも制作のヒントを逃さないという、現実逃避や夢ですら絵になるかもしれないという24時間のアンテナを立て続ける事で、授業時間外の時間も別の形で制作のためにできることがあるはずです。

私自身も、制作が行き詰って近所を散歩する時も必ず絵の事を意識しながら散歩して写真を撮るようにしています。

 

どんなものでも、視点を変えれば制作の糧になる。今は糧にならなかったとしてもいつか糧になる日がくるかもしれません。

やはりどうしても落ち込んだり、次にどうしたらいいかわからなくなることはあります。そうすると誰でもどうしても気持ちは落ちてしまいます。

そういう時に、色々な事に目を向けて次のひと筆のヒントや、次に進みたいと思える道を無理矢理にでも探し出して、ちょっとでも次の日にやる事を明確にしておくと、次の日の朝からスルっと制作に入れるので良い感じです。

 

授業時間はどんな状況でもしっかり作品と向き合う、休む時はしっかり休むというメリハリはもちろん大事です。この夏に思いっきり旅行に行くという人もいると思います。それもきっとその時にしかできないことで、いつか制作の糧になるはずです。全ての時間を大切に、全力で過ごしているその事自体が、きっと作品をより良い方向に導いていくものだと思います。

どんな時間を過ごしていてもその時間を制作の糧にできるかどうかは自分次第です。

この夏の全てを濃厚な時間にして、良いリズムを作って、次へと繋げて行きたいですね。
共に頑張っていきましょう!!

最後に私事ですが、7月25日発売のアートコレクターズ8月号「ここが凄い!! 東京藝大」の特集内で名前と作品を載せていただいております。もし本屋にお立ち寄りの際は手に取って頂ければ幸いです。

パスタ×版画?!

こんにちは。油絵科の関口です。先日より新宿校1階にギャラリーもオープンし、新美もイメージがガラッと変わりましたね。僕も新たな気持ちで授業に挑んでいます。

さて、皆さんは「版画」と言った時に連想するのは何ですか? やはり小学校の時にやった、彫刻刀で掘る木版でしょうか?中には年賀状を刷ったことがあるのでゴム版という人もいるかもしれませんね。昔の学校だとガリ版刷りのプリントというのもありましたが、それも版画です。でも今の学生には馴染みがないかもしれませんね。
美術を専門的に勉強しようと思った時、最初から版画を選択する人は少ないのは、今迄の人生の中であまり触れたことが無いからかもしれません。かく言う僕も、版画は殆ど未知の領域。
そこで今回は、基礎科講師の根本先生に話を聞いてみる事にしました。
根本先生は芸大油画専攻に入学。学部の途中から版画に興味を持ち、大学院では版画を専攻。今年大学院修了したばかりの先生です。

 

版画について
版画は中々馴染みがない人が多いと思うんですけど、実際やってみると奥が深くて結構楽しいんですよね。大学だと触れる機会があるのかもしれないですけど、一人でも多くの人に版画というメディアを体験してもらいたくて、今回のワークショップを考えました。

版画の種類について
版画は厳密には色んな種類や技法があるんですけど、すごい簡単に説明すると4種類になります。
①木版などの凸版。(出っ張った面にインクが乗る)浮世絵の北斎など


②銅版などの凹版。(引っ込んだ溝の部分にインクが乗る)ヤンセンなど


③シルクスクリーンの孔版。(シルクの穴を通ってインクが出る)ウォーホルなど


④リトグラフの平版。(石板や金属板などの平面に描いたものがそのまま版画になる)ミュシャなど

今回やるのは、原理的には②の銅版画に近いんですけど、より簡単に出来るようにツルツルの紙を版にしていきます。分類的にはペーパードライポイントって言います。多分皆もやった事の無い技法だと思うんで、是非体験して欲しいですね。

パスタマシーンについて
凹版は刷る時にプレス機が必要になるんですけど、大抵は大学とか設備の整っているところにしか無いですよね?そこでパスタマシーンの登場です。
このパスタマシーンが何とプレス機になるんです。金額も比較的安いので、自宅でも導入できて手軽に版画を楽しめるのが魅力ですね。結構ちゃんと刷れますよ。

版画の魅力について
版が間に入る事によって間接的な表現になったり、図像が反転したり、自分でも思い掛け無い事が起こるところですね。自分の手だけでは作り出すことの出来ない表現が可能になる事もあります。
作品が複数枚出来るのも良いですよ。同じ版でも紙の種類を変えるだけで、違う風合いになりますしね。
それに印刷だと4色のインクで表現できる色に限界があって、どうしても出せない色が出てくるんですけど、版画はそういう色に縛られないので、微妙な色や絶妙な色が出せるんですよ。こだわり派にはもってこいなんです。

あと版画と触れる機会が少ないと、気付きにくい事かもしれないんですけど、結構色んな表現が可能なメディアなんですよね。文字や写真、パソコンだって使えるんですよ。さっき関口先生が言っていたガリ版もジブリの「コクリコ坂から」にも出てたんですけどね…。
アナログからデジタルまで結構色んなことができるので、油絵、日本画、デザインを勉強している人はもちろん、イラストを描くのが好きな人にもオススメです。

 

版画について根本先生と話をしている内に、あっという間に1時間が過ぎていました。パスタマシーンで版画ができるなんて、ちょっと意外ですよね。聞いている内に興味が湧いて、僕もやってみたい気持ちになりました。
このブログを読んで興味を持った人は来週 6/18(日)に開催しますので、是非申し込んでみて下さい。
http://www.art-shinbi.com/event/2017/summer-workshop/workshop-W07.html

国立校 合格体験記 その②

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国立校です。

先週に引き続き
今年美大生になった学生の合格体験記と作品を紹介します。


上村 結

武蔵野美術大学工芸工業デザイン 現役合格
武蔵野美術大学空間演出デザイン 現役合格

あこがれのムサビに合格して。

私は高校2年生の冬期講習会から新美の国立校に通い始めました。
基礎科時代では無知な私に先生方がイチからゆっくり教えてくださり、「デッサンてこんなに楽しいんだ!」と思ったのを覚えています。

しかし、受験科に上がると友達との実力の差に落ち込み、焦ることもしょっちゅうでした。
実技模試もなんとなく参考作品をアレンジしてみるか、オリジナルのを編み出すか、、曖昧な状態で挑み、その結果は最悪でした。特に私はなかなか自分のスタイルを定めることが出来ずに苦しみ、冬期講習中盤頃まで葛藤の毎日。
そんなときに先生に相談すると親身になって良い作品を仕上げるコツやアドバイスをしてくださいました。それからは本当にこれでいいのか、、?とモヤモヤすることも正直たまにありましたが、枚数を重ねるにつれて徐々に自分の作品に自信を持つことが出来ました。
そしてそして入試本番は自信を持って臨むことができ、無事合格することが出来ました。

最後まで私のスタイルを尊重しつつ、さらに実力を異常なまでに伸ばしてくださった先生方には凄く感謝しています。

本当にありがとうございました。

 


武蔵野美術大学工芸工業デザイン 入試再現作品


授業作品

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授業作品

[講師コメント]
高3になってからは伸び悩んだ時期もありましたが、冬期講習以降は一つ一つの課題に自らテーマを持って制作しながら確実に上達していき、入試直前は安心して見ていることが出来ました。
結果はかなりの高得点(特に平面構成は)で合格できたようです。
大学生活も始まったばかり、これからも魅力ある作品づくりを期待しています。


現在国立校では合格者作品展示をしています。

誰でも自由に観覧できます。気軽に立ち寄ってみてください。
無料体験入学進路相談も受付けています。

ena新美 国立校 042-577-1117

 

国立校 合格者体験記 その①

 

国立校です。

大学通は新緑につつまれ、とてもすごしやすい季節になりました。
校舎の玄関ではツバメが巣をつくっています。

今日は、今年美大生になった学生の合格体験記と作品を紹介したいと思います。


秦 陸生

多摩美術大学グラフィックデザイン学科 現役合格
武蔵野美術大学視覚伝達デザイン学科 現役合格
武蔵野美術大学基礎デザイン学科 現役合格


国立校での受験勉強を振り返って

僕は高2の11月から新美国立校に通い始めました。・・・が、もっと早く入ればよかったと後悔しました。
本当は高2の夏期講習から行こうと思っていたのに、なかなか勇気が出なくて後回しにしていたらいつのまにか11月になっていました。これはとても危険ですので受験勉強は本当に早く始めた方が絶対にいいです。

新美に通っていた時とても大事だと思ったことは資料の収集です。新美にも参考作品や自分では手が届かないような値段のデザイン本などたくさん置いてありますので全部見るといいと思います。また美術に直結するものだけでなく、たとえば金魚や文鳥、柔道やトランペット。パイナップルから囲碁のルールまで、美術に関係なさそうな知識も資料として役立つことがあります。貪欲に吸収していくといいと思います。

それから新美で先生に教えてもらった中で一番心に残ったのが、
「完璧より、まず完成を目指す!」ということです。
思い通りに描けないときは途中でやめたくなったり、消しゴムで全部消したり、作品を捨ててしまいたい衝動に駆られることがよくあります。しかしその気持ちをぐっとこらえてとりあえず完成と言える状態まで持っていき、まず自分の実力を知り、その後で改善策を考えて次ぎに生かすということが何より大切だと教わりました。満足いくまで人に見せなかったり、自分の中で言い訳をして完成させずに終わったりすることはよくないと思います。
僕もこれらを実行してきたおかげで志望校に合格することができました。

先生方や事務の方、新美で一緒に学んだみなさん、本当にお世話になりました。ありがとうございました。



授業作品


多摩美術大学グラフィッくデザイン学科 入試再現作品


授業作品

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授業作品

[講師コメント]
1年4ヶ月と決して長くはない受験勉強の中で、積極的に自分の可能性を追求し制作に取り組む姿勢は他の学生の見本にもなっていました。
大学に入ってからも変わらずに様々なことにチャレンジしていく事でしょう。
これからの活躍を期待しています!


 

現在国立校では合格者作品展示をしています。
誰でも自由に観覧できます。気軽に立ち寄ってみてください。
無料体験入学進路相談も受付けています。

ena新美 国立校 042-577-1117

 

 

くにたちの5月

校舎-2

国立校基礎科です。

新年度がスタートしてⅠヶ月
G.W.に入って一息ついている事と思います。

さて、高校1.2年生にとってはいよいよ進路を決定する時期・・・
志望校や専攻、勉強方法など迷っている人も多いと思います。
国立校ではそんな美大受験を考え始めている人のために、無料体験入学を用意しました。

授業の見学、相談だけでも構いません
学校帰りに気軽に立ち寄ってください。

 

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 ena新美 国立校 042-577-1117