カテゴリー別アーカイブ: 新美

映像科:武蔵美映像学科入試の変更点まとめ

こんにちは。映像科の講師の森田です。

既に進学情報センターからもお知らせの記事がありましたが、先週末に武蔵美の入学試験の変更点が発表されました。すべての学科、専攻に関係のある内容ですが、映像科は特に武蔵美を第一志望に考えている学生も多いと思うので、映像学科に関する主な変更点をまとめておきます。(*映像学科の変更点です。ご注意ください!)

■センター入試A方式の選択科目の変更
…去年までのセンター入試の募集人数15人は変更ありません。ただし選択科目にこれまでの「小論文」「鉛筆デッサン」「数学」に加えて「感覚テスト」が入り、4科目から選択することになります。一般入試では必須科目である感覚テストが選択に加わることで、しっかり感覚テスト対策をしている人にとっては、一般入試とセンター入試W合格を狙いやすくなったとも考えられます。

■センター入試B方式
…上記のセンター入試A方式に加えて今年から新たにセンター3科目のみで合否が決まるB方式が導入されました。こちらは募集人数が5人ということで、やや狭き門ですね。学科で得意科目があるという人は、このB方式でも合格を目指しましょう。

■公募制推薦入試の方式の変更
…一番大きな変更点が推薦入試での新たな方式です。昨年度の「写真感覚資質型」が「クリエーション資質型」に改められました。HPの情報によれば「すでに志をもって写真や映像を使って表現を始めている人」「写真表現・映像表現の置かれている今日的状況に強く関心を抱き、理論と表現活動を通じて現代的課題を探求する意欲のある人」を求めているということで、これまでの入試とは異なる受験内容も考えられます。そして出願時の評定平均を問わないということで、これまで武蔵美の推薦の基準3.8に届かないことから受験を考えていなかった人にもチャンスが生まれそうです。この方式での募集人数は8人と発表されています。

以上の内容はまだ大学のHPで発表されている段階です。また学科(国語)でも変更点が発表されていますね。詳しくは今週末14(土)と15(日)のオープンキャンパスでしっかり確認しましょう!

http://www.musabi.ac.jp/open14/

DM4.22入稿

国立校 土曜オプション講座

こんにちは、国立校、油絵科講師 須永です。

今回は、国立校の土曜オプション講座をご紹介します。

?第5回は「油絵初心者のための油絵技法演習」を行いました。
りんごをモチーフに、ぼかし、グラデーション、厚塗りに挑戦しました。

◯講師によるデモンストレーション
DSC_7019

◯ぼかしのデモンストレーション。
叩き筆を使って、絵具を薄くぼかしていきます。

2014-05-24 15.08.58

◯学生作品 左:ぼかしの技法 右:厚塗りとぼかし
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◯学生作品グラデーション
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◯作品 DSC_7023

色々な絵具と筆の使い方を試して、油絵の表現を楽しみました。
大胆な使い方を体験して、表現の幅が広がりました。
受験科の生徒達は、普段の作品にも生かせるといいですね。

 

?第7回は「ヌードクロッキー」です。
クロッキーとは、主に人体や動物などを、ものの形や動きを素早く捉えて描くことです。
モデルさんがポーズを変えて、5?20分の短い時間で描きます。
クロッキーをすることで、デッサン力が上がり、イメージを素早く描き出すことができるようになります。

国立校の生徒達は、初めてのヌードクロッキーでした。
5分という短い時間で形をとるの大変でしたが、回数を重ねるうちに慣れてきました。
モデルさんが色々なポーズをしてくれるので、楽しんで描けました。
画材は鉛筆や木炭、ペンや水彩などを使って描きます。

◯学生作品1 2014-06-07 20.32.10
コンテを使った作品です。線が力強く、とても魅力的です。

◯学生作品2
2014-06-07 20.35.42
こちらもコンテを使った作品です。単純な線で、人体のプロポーション、表情をうまく捉えています。

◯学生作品32014-06-07 20.48.03
鉛筆の線で、形を探りながら描いています。繊細な細い線がきれいです。

◯学生作品4
2014-06-07 20.48.22

◯講評会の様子?2014-06-07 19.44.26

国立校の土曜オプション講座では、この他にも色々な講座を開催しています。
?第8回 6月14日「絵画技法演習② /油絵・アクリル」 ※油絵専攻対象
?第9回 6月21日「花の彩色表現/アクリル」 
※デザイン・工芸専攻対象
を行います。
外部の人も参加できるので、興味のある方は是非一度参加してみてください!

 

新宿美術学院国立校 enart国立 では6月22日(日)に「1日体験講習」を開催します。

静物デッサン制作の他、個別面談で進路や勉強方法の相談もできます。
無料ですので気軽に参加してください。

また同時に保護者のための入試ガイダンスと合格者作品の展示も行います。

初めての人も経験者も、夏期講習会の前に是非一度新美の授業を体験してみてください!!

leafletschedule

日本画科便り3-講座のご案内-

日本画科です。

梅雨空の季節となりました。雨中の新緑はひときわ色鮮やかで、新校舎の裏路地の紫陽花も美しく咲き乱れています。現在は中間コンクールが終了し、学期末コンクールに向けて精励中。今学期2回目の個別指導を終える頃です。

― 来たる6月22日(日)はプレ夏期講座「花講座」を開催します。

題して、

新宿美術学院日本画科 プレ夏期講座 「花講座2 ?花が描けるようになる-」菊編?花を描く上で大切なポイントを解説?

です!

 

日本画科は、東京藝術大学をはじめとして多摩美術大学、武蔵野美術大学、東北芸術工科大学、女子美術大学ほかほぼ全ての大学入試で植物が出題されています。今後の入試課題においても植物の出題確率はかなり高いと言えます。特に、花のある植物が出題された場合、モチーフの中でメイン的な役割を担うことがほとんどです。そのため、植物を練習することは日本画科において避けて通ることの出来ない道でしょう。

また、花は、人間に例えると“顔”になる部分でもあります。ですから、花の精度の高さが画面全体の印象を左右してしまうと言っても過言ではありません。

 

今回は春の講座“百合編”に続き「花講座2 ―花が描けるようになる―」と題して「花を描く前にすべきこと」から花を描く実際まで、花を描く上で大切なポイントを解説します!また、「どうしたら“らしさ”を抽出出来、美しく魅せることが出来るのか」など“着彩”に強い新美の豊富なデータを元に「花の捉え方とテクニック」を解説します!(尚、今回は希望制でデッサンと着彩のどちらかを選択することが可能です。)

新宿美術学院日本画科 プレ夏期講座

「花講座2 ?花が描けるようになる-」菊編

?花を描く上で大切なポイントを解説?

午前

1 準備

水切り

セッティング

花の仕組みを知る―解体

2 描き始め

花を捉える前に―魅せるアングル、配置について

茎と葉の役割―軸となる茎と葉

アタリの置き方、形を描く上で大切なポイント

特徴の見極め

 

午後

調子について

質感について

講評

個々の長所と課題点、今後の学習ポイントについて

Q&A?皆さんの質問にお答えします

 

画像は、春の講座「花講座1 ?花が描けるようになる-」百合編の時のものです。

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1-5←第1回百合編では、行正講師が一緒にデモストを行いました。

1-3←当日は、この百合の制作プロセスのほか、菊のプロセスを配布します!

尚、今回も別の講師が一緒にデモストを行います!講座の詳細は後日こちらでもアップしますね。

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指導は、受講者のレベルに沿った丁寧な対応が特徴です。その理論的で分かり易い指導は各自の課題点をクリアにしていくものです。個別の実技指導も行いますので、初心者も安心して受講することが可能です。

清潔度の高い環境は空調設備も万全のため、安心して課題制作に集中することが出来ます。

 

日本画科受験についても質問があれば講師がお答えします!お気軽にどうぞ!

また、日本画科に興味ある受験生がいらっしゃいましたら是非見学にいらしてください。

 

関東も梅雨入りです。

関東も梅雨いりしました。

早速の雨でテンションが下がり気味な油絵科の箱岩です。皆さん、いかがお過ごしでしょうか?

先日、少し気になる記事を産経ニュースで見つけました。

油原聡子さんの記事で、見出しは

美・芸大生専門の就職支援サービス相次ぐ 企業が創造力、発想に注目

「美大生や芸大生などを専門に就職支援を行うサービスが相次いで登場している。」というもの。

就職率の低い美大・芸大の学生を哀れんで、斡旋する怪しい業者が出てきたのだろうと思って読み始めると、その内容はもっと健全ポジティブなもので、読むにつれ「ふーむ」と考えさせられました。

要約すると、昨今のもの作りは、技術力が高まり、企業間の商品の差別化が非常に難しい。人間的で新たな視点や発想を生み出す事の得意な、クリエーティブ能力を有する美術系学生に企業が注目。即戦力になりうる、熱意のある学生と効率良く接点を持ちたいという企業側の思いと、学生とを結びつける狙いもあるようだ。という内容でした。

なるほど。さもあらん。デザイナー業をしている大学の先輩から「日本企業の企画会議なんてどこも一緒だよ、他社の商品を分析して、ほんの気持ち上回る企画案をならべて、画期的だと自画自賛しているんだ」と、、、。「それってクリエイティブか?」「そう言われても、、いや、どうなんでしょうかね?。。(汗)」企業の気持ちも判る気がします。

この話を、皆さんに還元するならば、一学期の基本的な知識を身につけることと同時に、創造の翼を手に入れることは、将来において、凄く重要だということだね。

話は変わって、先日、サイクロン掃除機の開発者にして、ダイソンの創業者ジェームスダイソン社長がテレビ番組に出ていましたが、彼のデザインエンジニアらしい思想には、胸のすくような清々しさがありました。日本の若者に何かアドバイスをと司会の村上龍氏が尋ねると「私は、アドバイスはしません。なぜなら先達の知識の中に本当の革新はありません。革新とはそれまでの常識を覆すほど根本的に新しい閃きを実現すること、むしろ反対されても自分の閃きを信じて突き進むべきです。」という趣旨のコメント(記憶によればw)をしていました。なんともしびれる名言です。

革新でなければ価値がない。

常識や固定観念に縛られない価値の創出。スゴく大切な意見だと思います。

これって、ものをつくる仕事なら当然の感覚ですよね?既にある価値観をなぞって楽しむのはクリエイトではありません。ただのファンです。クリエイトとは、いままでは王道とされなかった、見捨てられアングラなところに位置づけされたものを見直し、組み合わせ、視点の変更をする事によって革新的な価値の創出をしていくことだと思います。捨てられたゴミの山の中にこそ革新的な価値は埋もれていると思うのです。

なぜこんな話をするかというと、前日、講師室での雑談で、受験の絵ばかり教えて大学の評価ありきで生徒の作品を見ていると、どうしても評価出来ない超個性に出くわすよね。そして、意外とそれは胸を打つ魅力ある作品ということも多い、という話題になりました。

美術の勉強をしていけば行くほど王道も正道もごく少数派で、歴代の絵画の多くが実は趣味的で偏執的で裏街道まっしぐらなものばかり。ということに気が付きます。

人間の内面にある毒のような部分が必ず反映されていて、それがまた、見るものを魅了するのでしょう。絵画は本来、猛毒を持つものである。毒は時に薬になるが、中毒性も併せ持つ。

ですから、もっとひどい作品の中に次の主流があるかも知れない。世間の無理解と戦わずに新しい芸術はない。そこに美術の創造性は広がるのではないかと思わずにはいられません。

きょうは、近く実施する予定のドローイング課題のために画集や、作品ファイルをひっくり返していてみつけた、直ぐに良し悪しの判断が出来ない、BADな美術。しかし何度も見てしまう、そんな魅力的な裏街道の美術作品を紹介したいと思います。

(正直、この絵ブログに使って大丈夫?ってのもたくさんあったので、少し選んでますよ。)

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これらの作品に、受験に直結する有効な技術やクオリティーは無いかもしれませんが、この心が踊るような感覚は、受験勉強で絶対に無くしてはいけないものだという気がします。まぁ、心配しなくても、油絵科の皆には共感されていることでしょう。

そこで、これら一見BADな作品でありながら皆の心を動かす作品や、猛毒を含んでいながら惹きつけられる作品、超天然アウトサイダー系の作品を、王道ではない裏街道の美術「裏美」と命名して、皆で楽しんでいきたいなと思っています。

手始めは、「裏美コンクール」

実施は近々。自分ではいいと思っているのに友達や先生に理解されない作品、下手でも酷くても関係なく集めて受験じゃ無理でも、ちょっと好きかもを評価するコンクールにしたい。(いや、個人的にはすごくやりたいと思っているんですが実現するのでしょうか・・・苦笑)

参加条件や評価の仕方などは、秘密裏に決定しますので、興味のある学生はどうぞお声がけを?w

先端科卒業生の活躍

 こんにちは、先端科です。今日は、これから東京で開催予定の展覧会をひとつ紹介したいと思います。

 ところで、芸大先端科に興味をもっている人に一番よく尋ねられるのは、「先端芸術表現科って一体どういうところなの?」という疑問です。芸大の先端科とは?新美の先端科とは?ということについては前回のブログでも書きました。そちらも是非参考にしてもらいたいのですが、前回が理論編だとするなら今回は実践編です。

 事実、芸大先端科は種々様々な方法で自分なりの作品のかたちを模索しているひとたちが集まっています。そのような集団を一言で要約することはなかなか容易ではありません。しかし考えてみれば、それは先端科という集団に限ったことではなく、「美術」あるいは「アート」と言われる領域そのものがもっている定義のしづらさと、それほど大きな違いはないとも言えます。「たまたま出会ってなんとなく面白そうだなと思ったものが、ちょっと調べたてみたらどうやら<現代美術>と呼ばれているらしい」というように、何かに興味をもつということは、何か具体的な経験が先にやってくる場合のほうがむしろ多いのではないでしょうか?

 芸大先端科の人たちがどういうことをやっているかを実際にみることが出来る機会は、毎年12月に取手で開催される学部1年生から3年生までの成果展『取手ARTPATH』と、1月の『卒業・修了制作展』の2つがあります。ただ、最近先端科のことを知って興味をもち、今年の受験を視野に入れたいと思っている人にとっては、時期的に少し遅いかもしれません。そこで今日は、芸大先端科の卒業生の活躍を実際にみることが出来る展示を紹介したいと思います。

 渋谷と本郷にあるトーキョーワンダーサイト(TWS)で今月14日から始まる展覧会『トーキョー・ストーリー 2014 第二期』に、芸大先端科を2012年に終了した潘逸舟さんが参加しています。(HP:http://www.tokyo-ws.org/archive/2014/05/s0614.shtml

ちなみに潘さんは新美の卒業生でもあり、インスタレーションから映像、パフォーマンスにいたるまで、一貫して領域横断的に制作を続けている作家です。さらに、渋谷会場では芸大先端科准教授である小沢剛先生の作品も観ることができます。

 卒業生に限らず在校生でも、たとえばコンペに応募したり、展覧会や上映会を開いたり、だれかと共同でプロジェクトを始めたり、学外に活動の場をひろげていくケースは実はリアルタイムでいくつも起こっています。このブログでも機会をみて紹介できればと思いますが、どこかで情報を見かけたら、実際に足を運んでみるのもよいと思います。

 最後に、新美の先端科では、今月22日(日)に夏期講習会のプレイベントとして、映像科との合同オープンスクールを企画しています。先端科と映像科の合同授業は今回がはじめての取り組みで、私たち講師陣も楽しみにしています。先端科に興味を持っている人、映像科に興味を持っている人はもちろん、大学や科は決まっていないけど映像や写真を使った表現に興味を持っている人も、ぜひ参加してみてください。(パンフレットPDF:http://www.art-shinbi.com/open-s/images/20140622/leaflet.pdf