カテゴリー別アーカイブ: 新美

彫刻科2学期始め!

彫刻科の小川原です。もう9月ですね!早いです!なんかジメジメした日が続いていますが気分までジメジメしてしまうとデッサンもいい成果が出ませんよね。こんな時こそ気持ちを盛り上げていきましょう!!
2学期は受験生にとってじっくり作品を研究できる最後の期間です。受験まであと半年!ここで気合入れとかないと間に合いませんよ?!!
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さて、それでは2学期入って最初の課題の良かった作品を紹介します。
昼間部生の作品。
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光の印象が形にそって自然に描けています。フォルム感に張り付くような色の展開が魅力的な作品です。こんな感じで作品が安定して描けたらいいですね!good!

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モチーフの大きさ、存在感が伝わって来るような構図の取り方や、空間の表現の仕方が良いです。やや上に乗っている壺の設定は甘いですが、充分な魅力を感じます。

続いて夜間部生の作品。
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いつも形を描くこと=色を合わせることで終わってしまっていたのでどうしても画面の中に実際の形が存在しているように感じられませんでした。しかし今回は粘り強く構造を探っていく作業ができて、存在感の感じられる作品に仕上げることが出来ました。次回につなげていきたいです。

夏期講習では講師も一緒に制作に参加しました!

ブルータス
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円盤投げプラス帯
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ジョセフ

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自画像
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夏期講習で経験したことを2学期で実践力に変えましょう!

?NEWS?
大学で彫刻科を卒業された方々に、予備校から大学時代とその後の進路についてのインタビューを行なったので,定期的に新美のホームページトップにアップしていきます。先輩方がどのように受験を乗り越え、今に至るのか、卒業後どんな生き方をしているのか、みなさんの参考にして頂けたらと思います。第1回目は芸大で僕と同級生だった吉水快聞さんです。彼は学部は彫刻科でしたが、大学院で保存修復科に入学しました。現在は保存修復家としても、作家としても活躍されています。インタビューの内容も興味深いものになっていますので楽しみにしていて下さい。9月中にアップ予定です。

博士課程の研究 快慶作阿弥陀如来立像の想定復元模刻 (1)
博士課程の研究 快慶作阿弥陀如来立像の想定復元模刻

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月兎

?小川原の趣味の部屋?

今回は羊の骨を加工して作品をつくりました。↓元の骨。
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パテを盛って塗装。今回はウレタン塗料を使いました。ドロドロに溶ける。
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次回の更新は26日、稲田先生です!

こんにちは。通信教育です。

いよいよ2学期が始まりました。

先日9月ターム課題発送致しました。

今月末の締切まで頑張って制作しましょう。

9月20日(日)は高校生デッサンコンクールが開催されます。高校1、2生はふるってご参加下さい。

受験生の方は、10月11日から第60回全国公開実力コンクールが行なわれます。

現在の自分の実力がどの位置にあるのか、、

周りの受験生レベルはどのくらいなのか、、

力を試せるよい機会になると思います。

今の自分の力を知ることでつぎにどんな力を付ければよいのか目標がはっきりしてきます。

申込が始まりましたので、まだの方は是非ご参加下さい!

 

2015

通信教育2学期生募集中です。

 

映像科:二学期の授業スタート

こんにちは、映像科講師の森田です。
あの猛暑はどこへやら…という感じですが、映像科の木金日コースは9/3から、夏期講習の受講生も合流して賑やかなスタートしてます!一学期は映像科入試の基礎的な課題が中心でしたが、二学期からは【一般入試コース】【推薦入試対策コース】【留学生コース】に分かれて、更に「小論文選択」と「鉛筆デッサン選択」それぞれの対策を行っています。

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まだ一ヶ月ほど先ですが、10/11・12には「全国公開実力コンクール」も控えていますね。急に涼しくなりましたが、体調に気をつけつつ、二学期も元気にいきましょう!

油絵の具の色について(黄色編)

こんにちは。油絵科の関口です。

皆さんは黄色い絵と言って、まず思い浮かぶのはゴッホのひまわりでしょうか?今日はもう少し古い時代の黄色について、お話しようと思います。
ひまわり
ゴッホ「ひまわり」1989年

 

彩度の高い赤や青は、ルネサンスの油絵の中に用いられていましたが、当時の油絵をよく見ると、黄色で鮮やかなものは殆ど見受けられません。黄色の代わりに金箔を使っていたのではないか?と思われます。
当時の黄色は、イエローオーカーやローシェンナという黄土色が主体で、文字通り黄色っぽい土から作られていました。イエローオーカーの歴史は古く、世界中で古代から使われていた事が確認されています。レオナルドとラファエロ
レオナルド(左)もラファエロ(右)も鮮やかな黄色は使用していません。

 

イタリア北部のヴェネツィア派と呼ばれる人達の中には、黄色を積極的に取り入れた作品が見受けられます。この黄色はオーピメントという、硫化砒素(猛毒!)を用いている様です。この色は現在使われていません。博士たちと議論するキリスト1560
ヴェロネーゼ「博士たちと議論するキリスト」1560年

エルグレコ
若い頃にヴェネツィア派で修行した、エル・グレコも黄色を積極的に使っています。※ 調べてみましたが、使用顔料は分かりませんでした。

 

比較的鮮やかな黄色が絵の中で使われる様になったのは、17世紀に入ってからになります。中でも人々の印象に残るのはフェルメールではないでしょうか。
古い文献を読むと、フェルメールの黄色にはマシコットという、鉛から作られたものも使われていた…というものが見受けられます。しかし実際は鉛錫黄(Lead?Tin?Yellow)という色だった様です。この色も現在は使われていません。手紙を書く女1665 - 1666
フェルメール「手紙を書く女」1665?66年

 

 

さて冒頭に書いた、ゴッホのひまわりですが、ゴッホの黄色は、クロムイエローだったと伝えられています。クロムイエローは安価ですが、耐候性が悪く、黒変する上にクロム酸鉛を使用しているので毒性が強い…という何とも厄介な色です。独特な重みがあって、綺麗な色なんですが、変色してしまうのが何とも残念です。
現在使われている不透明色の黄色で最も優れているのは、カドミウムイエローだと思います。カドミウムイエローも毒性はありますが、無機顔料で不透明な黄色には殆ど毒性があり、代替する顔料は見つかっていない様です。

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ルドン「昼」1910年  フォンフロワド修道院図書室壁画

明るくて華やかな色なのに、毒がある。・・・油絵具の黄色とは、実はそんな色なのです。