カテゴリー別アーカイブ: 新美

彫刻科昼間部 近況

彫刻科の新妻です。

昼間部の五月は石膏デッサンや模刻といった受験に直結した課題もやりつつ、動物、花や自画像といった自然な観察や柔軟な感覚を大切にしてほしい課題が多かったです。実際大学に進んで以降は、どのように物を捉えるかそれ自体が問われますし、何より物を創る面白さの根本の1つはそう言うところにあるんではないかなと思います。「鍛錬」と「感受性」を上手く絡めながら、なんでも面白がって取り組んで行って下さい!

いくつか生徒作品を紹介します。

自画像

構造、光と陰、などデッサンの基本要素を利用しながら、「こう観えた、こう魅せる」と言うことにぶれずに向かってるのが良いです。良い作品です。

ユリの素描

狙いがはっきりしてて、自然な観察、空間と光のきれいさ、やりきりが目を引きました。彫刻家だってお花上手く描きたいよね。

鳩の塑像

実際にモチーフとして来ていた鳩を観察しながら、ただの写しではなく、客観的な「らしさ」へ落とし込む意識が形になったなと感じます。さらに構造の理解やクオリティを上げていきたいですね!

マスクとレンガ、果物の構成

台上の緊張感の有無が構成塑像の要ですよね。そのためのマスクの精度、接点、質感表現に気が配られています。

ジョセフのデッサン

この像ってこう言う感じだよねってのが伝わるのがいいです。ゴシック彫刻の印象が感じられます。

今回はこの辺で。

秋葉原校 保護者会1回目終了

こんにちは、秋葉原校です。
6月になりましたが、早くも夏の気配を感じさせる暑さですね。

昨日は一回目の受験科対象保護者会がありました。
それぞれの志望校や状況、また夏期講習についてアドバイス・提案をさせて頂きました。
新美の保護者会は全体説明式ではなく、個別面談で行っています。
全体だと聞きにくいことを聞けたり、ひとりひとりの状況に応じて話を進めていける利点があります。
こちらも普段のご家庭での様子を聞けたりするのでとってもありがたいですね。
わざわざお忙しい中、お時間を割いていただき、ありがとうございました。
来週も同様に保護者会を行います。ご来校を心よりお待ちしております。

そして夏期講習会の申込みがスタートしました。
秋葉原校では、今年から筑波大学 芸術専門学群コースを開講します。

構成、デザイン、洋画、日本画に対応しております。(彫塑や芸術学志望の方は、新宿校に相談してみて下さい)
筑波志望の高1、高2の方は基礎デッサンからスタートしましょう。

もちろん、芸大・美大志望の皆さんも各コースでバリバリ指導しますので、わからない点があればお気軽に校舎まで。

============================================
もう一つ!
新美出身で、現在秋葉原校の指導にも入って下さっている油絵科の須永先生の個展
「絵筆で照らす」が昨日から始まっています。
銀座なら校舎からもすぐですので、ぜひ実物を見に行ってくださいね!


映像科:「映像って何?」を考えるための図書の紹介

こんにちは。映像科です。
今週の木金日コースでは「映像」と認識される様々な表現や技術についてのレクチャーや課外授業を予定しています。というのも一口に「映像」と言っても指している対象は幅広く、映像科の学生も(講師も?)「映像って何ですか?」というストレートな質問を投げられると、一瞬固まってしまうことがあります…。興味ある分野に限らず、映像を使って表現する人は「映像とはこういうもの」という自分なりの考えを持っておきたいものですね。
今週の授業の詳しい内容はまた機会があれば紹介しますが、今回はそうした「映像って(そもそも)何?」ということを考える上で参考になりそうな図書をいくつか紹介してみようと思います。しかし紹介する上でいつも困るのは、映像が技術的につねに更新されてゆくこと。必然的にある程度新しい情報に触れることが必要になります。もちろん内容的に古びない本も沢山ありますが、今回はこの1〜2年くらいに出版された本限定で選んでみました。

・『インフラグラム 映像文明の新世紀』港千尋/講談社選書メチエ
・『アニメ制作者たちの方法 21世紀のアニメ表現論入門』高瀬康司など/フィルムアート社
・『ヴァナキュラー・モダニズムとしての映像文化』長谷正人/東京大学出版会
・『スクリーン・スタディーズ:デジタル時代の映像/メディア経験』光岡寿郎など/東京大学出版会
・『現代写真アート原論「コンテンポラリーアートとしての写真」の進化形へ」』後藤繁雄など/フィルムアート社
・『ホンマタカシの換骨脱胎:やってみてわかった!最新映像リテラシー入門』ホンマタカシ/新潮社
・『インスタグラムと現代視覚文化論』レフ・マノヴィッチ/BNN
・『ゲームする人類-新しいゲーム学の射程』中沢新一など/明治大学出版会

やや難しそうに感じる本も入れてありますが、手に取ってみて自分の興味と繋がりそうな部分から読んでみることをおすすめします。

画材と仲良くなろう!!Pebeoワークショップ☆

こんにちは、油絵科です。
日曜日、記事の上げ方がわからないという失態…1日遅れてしまいました(◞‸◟)

今回は6月8日土曜日に行われるPebeoワークショップ(ミクストメディアセミナー)についてです。Pebeoってなんだ?という方も多いと思います。Pebeoとはフランスの創立100周年を迎える画材メーカーさんです。
何故今回新美でワークショップをしてもらうことになったのか。
それはなんと言っても特殊で楽しい素材にあふれているから!

受験まで時間のある今の時期、難しいことを考えずただただ素材の美しさ面白さを知って、少しでも画材との距離が縮まればと思っています。

女子美、造形大などで行われた、Pebeoワークショップの様子がこちら↓↓↓

皆さん中山智介先生の実演を食い入るように見てますねー。

美しい!この画材も当日さわれるかな?

マットピュブ、ヴィトラーユ、またパミスストーンモーター、ファンタジームーンにファンタジープリズムなど魔法の名前かな??と思うような未知の画材盛りだくさんです。
油絵科が中心の参加となりますが、アクリル系画材の説明から始まり、ミクストメディアへ移っていくので誰でも楽しめる物になっています!申し込んだ人は当日をお楽しみに〜(^ ^)

画材と仲良くといえば、過去の合格者で、絵の具を固く練りすぎてペインティングナイフでは混ぜられず、まるで陶芸でも始めるかのように手で絵の具を捏ね出した人、泡立て器で絵の具を攪拌しだした人、和紙をチミチミさきだした人、様々な生徒がいました。(もちろん全員がそうではこまるのだけど!笑)皆それはそれは真剣!!真剣なら真剣なほど見てて面白いのですが(笑)

一昨年の現役合格をした女の子で、油はぬるぬる~とした質で楽しく描けるのに、デッサンになると突然、『描写しなきゃ!!』っと、カチンコチンになってしまう子がいました。
とても苦しそうにデッサンを描いていたので、自分の好きなテクスチャーに寄せられるよう素材の使い方を伝授したところ、眉間にシワを寄せながら描いていたはずのデッサンを、『楽しい!!』と笑顔で描くようになりました。
木炭と仲良くなってからは、良くなり方のスピードが凄かったのが印象的です。
そしてそのまま見事に芸大現役合格!!
今の時期から皆さんも画材と仲良くなるためにフットワーク軽くいきたいですね!

今回のPebeoワークショップは完全内部向けですが、6月16日(日)には内外問わず参加できる)無料のワークショップがあります。各科で実施され毎年豪華な内容になっています。
今年の油絵科は下地について。下地材って色々あるけどなんなんだろう…効果あるの…そもそも下地って何…とピンと来ていない人は必見です!
油絵科ツイッター(https://twitter.com/shinbiabura)新美HPで随時情報は更新していくのでチェックしてみてくださいねー。

芸大デザイン総合コース

こんにちは。

5/26(日)好評だった前回に引続き、平面構成ゼミ(レイアウト)を開催します。

構成とは何か?

モチーフの特性を引き出し、その魅力をどのような配置、レイアウトで表現すればどのように伝わるのかの実践です。シンプルなモチーフでレイアウトに特化した講座です。デモスト制作のプロセスも大変勉強になります。ぜひご参加下さい。

 

 

5月の制作風景の一部です。

一人1卓石膏顔面静物デッサン課題:それぞれ石膏顔面を選び、卓上に組みデッサンしました。

 

 

石粉粘土模刻彩色課題:模刻したのち彩色しました。試行錯誤し、充実したプロセスで学ぶことが多かったように思います。なかなかの完成度です、9F廊下に展示しています。

 

■パーフェクト描写ゼミ①花編課題:ガーベラの着彩をしました。花の構造の解説と描写プロセスの確認プリント、歴代の花の再現作品や参考作品の解説、デザイン科と工芸科のデモストと一緒に制作し、描写の実際を体感しました。描写に特化した課題で、整理して制作出来たのではないでしょうか。

芸大デザイン科講師デモスト2人 薄塗と厚塗りで

パレットも観察:チューブの色のチョイスから調色と水分量、筆への含ませ具合、画面への量の置き具合と手さばきなど。

芸大工芸科講師デモスト

■日本画、工芸、デザイン合同石膏デッサン課題:ただいま1週間合同で石膏特訓です。各科のデッサンの質の共通することや差異を、講師それぞれの指導や生徒みなさんの作品制作プロセスを通して深めていきます。モチーフの観察と表現を繰り返ししています。