彫刻科講師の氷室です。
私大のメイン試験がほぼ終わり、いよいよ芸大の入試が迫ってきました。
課題を通して最大の敵であり味方でもある自分と向き合っていく、自分を整えていく時間だと思います。
緊張はしますが、地に足を付けて残りの期間で研究し尽くして、走り切って欲しいと思います!
余談ではありますが
私が最近改めて気になる写真作家、Saul Leiterの展示が今、Bunkamura ザ・ミュージアムで行われています。
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初めて彼の作品を観た時には魂が震えました。感動と供に激しく打ちのめされて自分も作品を作りたくなる。そんな展示に出会える瞬間、ああ作家で居たいなと思います。
みなさんが予備校を通過して、どんな人と出会いどんな作品に触れ生きていくのか、ふと、予備校以外の地でまた出会えたらそんな話を聞きたいなと思っています。
さてここから、最近の秀作を紹介したいと思います!
カリキュラム数が多いため、作品点数も今回は多めになっています。
始めの3点は、コンクールの上位作品です。

彫刻の観点から、絵的な観点から、両方とも精度を兼ね備えています。

講師全員一致の1位作品。360度どこから観ても自然な強さが魅力的です。

土付けの息吹があり、力強く完成度があります。

空間、光、量、奴隷の印象をバランス良く絵として収めて来れています。

形に対してタイトにそして真摯に向き合えています。

ボリューム感、動きがしなやかに表現出来ています。

しっかり置いてある状況が視点を持って描けており臨場感を感じます。

うまく馬頭の奥行きを使い、空間が綺麗に表現出来ています。

現役生の作品です。
台座をしっかり描き込んでいる点、2つの石膏像の接点と光を丁寧に描くことでこの絵の完成度が高まっています。上手ですね!

マルスの持つ独特の肉厚感の表現!良く追えています。

視点がしっかりとあり、丁寧に描けています。実力を感じる1枚です。

筋肉やヘルメットの表現が上手いですね!こちらも現役生の作品です。

こちらは自主課題作品です。見慣れない石膏を描くことで自分の実力が試せますね。良く観察出来ていると思います。

木炭の魅力を活かしつつ、全体感を大切にしながら丁寧に描かれています。光も綺麗ですね。とても良い1枚です!

良く考えられて描けている1枚です。視点とスケール感を感じます。
ここからは塑像作品です。

構成課題です。
構成にピリッと効果を狙いつつ、素材の質感にまでキチンとこだわれており実力を感じます!
ここからの3点はモデル首像です。
3点とも360度みても素晴しい完成度でした。

丁寧に形を追い込みつつも全体感とバランスをとって来れる、かつ自然さが1番に感じ取れる、とても上手な作品だとと思います。

大胆で力強い作品です。表現力と形を追うセンスが噛み合っており魅力的です。実力を感じます。

柔らかさを全体に保ちつつしっかり形が追えており、その両方のパワーバランスの感覚がとても良いです。影の持つ色味も綺麗に活きています。
こちらの3点は手の塑像です。

完成度が高く申し分ない作品です!ポージングも美しいですね。

難しいポーズですが、その分作りきれると目を引きます。

切り口や腕の形も含めて作品性が感じられ完成度が高いです。

未完成ではありますが、バランスが取れています。グデアは縦横比率が捉えられると強いです。
こちらは私大対策で描いた馬頭です。

視点をしっかり設定出来ており、オーガンジーを纏った質感が良く表現出来ており魅力的です。

難しいモチーフですが、巻いてあるテープを活かしながら空間を作れておりスケールを感じます。
今回は以上です。
これだけの作品を振り返ると、いかに実力が伸びているか、いかに力を付けているか、目の当たりにして驚くばかりです!
あとは、とにかく自信をもって!!と伝えたいです。
体調も大切ですので、風邪を引かずに受験を迎えましょう!
あとは、1年頑張って来た脳と体が、自然と実技を後押ししてくれるはずです◎