カテゴリー別アーカイブ: 新宿校

映像科:オーキャン見学&今週末は物語のワークショップ

こんにちは。映像科の森田です。
日曜日の授業では武蔵美のオープンキャンパス(オーキャン)へ行ってきました。
映像科の学生の多くが第一志望にしている武蔵美の映像学科。
映像作品の上映や写真の展示、スタジオでの撮影体験などもあり、一日で周るのはなかなか大変。入試対策としては合格者の感覚テストの作品なども見て、色々と吸収してきました。

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さて、告知です。
新美ではサマー・ワークショップが開催されていますが、今週の日曜日に映像科と先端芸術表現科が合同で企画するのがこちらです。

題して「物語を見つける・物語をつくる」!

当たり前のように考えている「物語」について考えてみるために、一日で色々な制作をします。映像科や先端芸術表現科の受験を考えていて、予備校の雰囲気を見てみたいという人はもちろん、
いつもは絵を描いていて「キャラクターって何だろう?」と思っている人や、
小説や漫画を描いていて「ストーリーって何だろう?」と思っている人にもヒントになるはず。
webの方で授業の内容も紹介されてますが、制作の詳細は当日のお楽しみということで。。

直前でも申し込み可能なので、日曜日の予定がまだ決まってない人はぜひ!

パスタ×版画?!

こんにちは。油絵科の関口です。先日より新宿校1階にギャラリーもオープンし、新美もイメージがガラッと変わりましたね。僕も新たな気持ちで授業に挑んでいます。

さて、皆さんは「版画」と言った時に連想するのは何ですか? やはり小学校の時にやった、彫刻刀で掘る木版でしょうか?中には年賀状を刷ったことがあるのでゴム版という人もいるかもしれませんね。昔の学校だとガリ版刷りのプリントというのもありましたが、それも版画です。でも今の学生には馴染みがないかもしれませんね。
美術を専門的に勉強しようと思った時、最初から版画を選択する人は少ないのは、今迄の人生の中であまり触れたことが無いからかもしれません。かく言う僕も、版画は殆ど未知の領域。
そこで今回は、基礎科講師の根本先生に話を聞いてみる事にしました。
根本先生は芸大油画専攻に入学。学部の途中から版画に興味を持ち、大学院では版画を専攻。今年大学院修了したばかりの先生です。

 

版画について
版画は中々馴染みがない人が多いと思うんですけど、実際やってみると奥が深くて結構楽しいんですよね。大学だと触れる機会があるのかもしれないですけど、一人でも多くの人に版画というメディアを体験してもらいたくて、今回のワークショップを考えました。

版画の種類について
版画は厳密には色んな種類や技法があるんですけど、すごい簡単に説明すると4種類になります。
①木版などの凸版。(出っ張った面にインクが乗る)浮世絵の北斎など


②銅版などの凹版。(引っ込んだ溝の部分にインクが乗る)ヤンセンなど


③シルクスクリーンの孔版。(シルクの穴を通ってインクが出る)ウォーホルなど


④リトグラフの平版。(石板や金属板などの平面に描いたものがそのまま版画になる)ミュシャなど

今回やるのは、原理的には②の銅版画に近いんですけど、より簡単に出来るようにツルツルの紙を版にしていきます。分類的にはペーパードライポイントって言います。多分皆もやった事の無い技法だと思うんで、是非体験して欲しいですね。

パスタマシーンについて
凹版は刷る時にプレス機が必要になるんですけど、大抵は大学とか設備の整っているところにしか無いですよね?そこでパスタマシーンの登場です。
このパスタマシーンが何とプレス機になるんです。金額も比較的安いので、自宅でも導入できて手軽に版画を楽しめるのが魅力ですね。結構ちゃんと刷れますよ。

版画の魅力について
版が間に入る事によって間接的な表現になったり、図像が反転したり、自分でも思い掛け無い事が起こるところですね。自分の手だけでは作り出すことの出来ない表現が可能になる事もあります。
作品が複数枚出来るのも良いですよ。同じ版でも紙の種類を変えるだけで、違う風合いになりますしね。
それに印刷だと4色のインクで表現できる色に限界があって、どうしても出せない色が出てくるんですけど、版画はそういう色に縛られないので、微妙な色や絶妙な色が出せるんですよ。こだわり派にはもってこいなんです。

あと版画と触れる機会が少ないと、気付きにくい事かもしれないんですけど、結構色んな表現が可能なメディアなんですよね。文字や写真、パソコンだって使えるんですよ。さっき関口先生が言っていたガリ版もジブリの「コクリコ坂から」にも出てたんですけどね…。
アナログからデジタルまで結構色んなことができるので、油絵、日本画、デザインを勉強している人はもちろん、イラストを描くのが好きな人にもオススメです。

 

版画について根本先生と話をしている内に、あっという間に1時間が過ぎていました。パスタマシーンで版画ができるなんて、ちょっと意外ですよね。聞いている内に興味が湧いて、僕もやってみたい気持ちになりました。
このブログを読んで興味を持った人は来週 6/18(日)に開催しますので、是非申し込んでみて下さい。
http://www.art-shinbi.com/event/2017/summer-workshop/workshop-W07.html

彫刻科 近況

彫刻科 昼間部講師の氷室です。
いよいよ1学期も折り返し地点を過ぎました。
明日は、新美彫刻科 無料公開コンクールが開催されます。
この時期に6時間でデッサンを完成させるのは難しいかもしれませんが
現段階の力を試すチャンス
これからの課題を明快にするチャンス
ですね!
参加者の皆さんの健闘を祈ります!

そして彫刻科で新たに『岩野 勇三』さんの画集を購入しました!!みなさん、是非実技の参考にしてみてください!

そしてそして、いよいよ6月14日から国立新美術館で、『ジャコメッティ』展が開催されます!!!

いつでも 成功よりも失敗のほうが一層大きい
あるいは 私の成功は 失敗に等しいかもしれない
私は 何かを作るために仕事をしているのか
それとも 作りたいと思ったものを 何故、私は作り得ないかを知るために 仕事をしているのか
どちらだか 私には分かりません

ジャコメッティの言葉より

この展示は、彫刻科の生徒には必ず見てもらいたい展示です◎◎
これを見逃すと、次に出会える機会はいつになるのでしょうか。。。
彫刻家の大きな展示は、日本では貴重かもしれません!


☆展覧会ホームページ:http://www.tbs.co.jp/giacometti2017/

さて、ここからは最近の秀作をご紹介します。


素描は全てに通じます。視点、置いてある状況、空気、質感、パース、光 全てを考えながら描けています。


首から上に固さはありますが、体の方は粘り強く迫れています。この、しつこい観察としかし、行き過ぎず全体を意識するバランスが良いです。


やや形の彫り起こし方が均一になっています。黒さの質感が形に沿って変化してくるともっと魅力的になりますが、良いきりの強さは抜群です!ジョルジョの表情は捉えることが、なかなか難しいですが、顔も似ています。


やや首から顎へのつながりが惜しいですが、視点からの奥行きやスケール感があり、周りの空気までも感じます。炭の発色が綺麗で引きつけられるデッサンです。


投げ出さずに、形をしっかり追っています。作者がジョルジョと言う形を、どの様に捉えたのかが絵から伝わってきます。言葉を持ったオリジナル性の高いデッサンです。


ガッタメラータの強い表情、胸のレリーフの表情、胸や髪の毛の表情、それぞれにきちんと反応出来ており、作者の丁寧な観察と繊細なテクニックが感じられます。必要な要素全てを拾ってそれらをまとめていく、バランス感覚が光っています!


こちらは夜間部現役生のデッサンです。
伸び縮みのしなやかな動きを見ると、やや固さが残りますが、グイグイと形に迫って行く勢いが、円盤らしい筋肉美への表現へとつながっています。彫刻科らしい素直な追究が好印象です。この調子です!

今回は以上の紹介です。
まだまだ、これからさらに伸びて行くことは間違いありません。
描き方もありますが、全ては見方を鍛えていくことが、大学に入ってからも繋がります。
厳しく言われることもあるかもしれませんが、コツコツと目の前の課題に向かって、へこたれないことが大事だと思います!
いかに新鮮な気持ちで挑めるかが課題でもありますね。
1学期中に、しっかりと実力を伸ばして走りきりましょう!

氷室

次回の担当は小川原先生です!

映像科:映像インスタレーション制作ワークショップ

こんにちは。映像科の森田です。
一学期の授業も早いもので折り返しですね。そろそろ授業にも慣れてきましたか?
映像科の木金日コースは、先週まで感覚テスト対策の課題を中心に制作していました。

さて今週の授業では、3日間で「映像インスタレーション制作ワークショップ」を行います。

美術の用語としてのインスタレーションは「空間に設置する」形式の作品のことですが、その中でも特にプロジェクターの投影を主な要素とした作品のことを、「映像インスタレーション」「ビデオインスタレーション」と言ったりします。
「何を映すのか?」「何に映すのか?」「大きさは?」「時間の長さは?」など様々なことを考えることで、映画館やディスプレイで観るのとは違った映像の体験を作り出すことができます。

画像は過去に行った映像インスタレーションのワークショップの記録です。
今年はどんな作品が生まれるでしょうか・・・? 楽しみです。

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木金日コースの映像科の授業も体験入学を随時募集しています。
映像系の学科・専攻に興味がある人は、お気軽にお問い合わせください。

芸大デザイン・工芸科

こんにちは。芸大デザイン総合コースです。

通常授業に加え、5月はイベント目白押しです。

 

 

先日は、芸大デザイン・工芸科昼間部で、大作週間がありました。

生徒たちが自らモチーフを選んで組み、4日間かけて普段より大きい画面サイズで描き上げます。

 

 

夜間部の時間に新美講師による、芸大、私立美大大学説明会が行われました。

スライド投影し、それぞれの科のカリキュラム、入試作品、学生作品、OBの活躍、科の雰囲気など特徴をプレゼンテーションし、志望大学のイメージをつかめるきっかけになればと思います。3時間かなりのボリュームでしたが、充実した内容でした。

 

 

油画科講師による石膏デッサン講座も開かれました。

生徒も熱心に聞いています。パースや形のとらえかたなど、新しい気づきや、おさらいなど出来たのではないでしょうか。

 

 

6/11(日)は、トートバック制作、ワークショップがあります。

キャンバス地のトートバックに布用絵の具で、グラフィックを制作します。

あなたの日常のもの、ことをデザインし、厚紙にカッターで形を切り、型紙としてステンシルの要領で絵具で塗ります。完成品はそのままお持ち帰り頂けます。