カテゴリー別アーカイブ: 彫刻科

サマーワークショップ御盛況

こんにちは、全科総合部です。
というのは勝手に命名してしまいましたが、各科に関わらず
総合的に新美の情報を促していきたく発足しました、宜しくお願い致します。
担当は阿部です。

昨日の18日(日)では、サマーワークショップが新宿校で開催されました。
お陰様で、内部生・外部生ともども多数のご参加、ありがとうございました。
その様子の一部を、今日はご紹介します。

まずは、「リサーチTシャツ制作」どんなTシャツができるのか?ただのデザインではないので、
少し心配していました。

それどころか、ジャーン!!
こんな「おもしろTシャツ」が、たくさんできました。
ただのデザインしただけでなく、それぞれ個性が出て本当に楽しく見させていただきました。
欲しいのもありましたが、さすがに一点ものなので、もらえませんでした。

一部、新宿校1階のギャラリーに展示してありますので、興味のある方はご覧ください。

つづいては「木綿のハンカチを藍染で染めよう!」です。
こちらは、はじめてのワークショップなので、準備も担当の先生まかせで心配でしたが、

それどころか、ジャジャーン!!

素晴らしい!!
大したものです。こちらも購入したいくらいです。

一部、新宿校1階のギャラリーに展示してありますので、興味のある方はご覧ください

つづいては「わくわくボディーペイント!」です。
こちらも、直接手にアクリル絵の具で描くので、大丈夫なのか?おちないのではないか?などと
余計な心配をしていました。

それどころか、ジャジャジャーン!!!

すごーい!!!
キュート!!!
全然平気でした。絵具もお湯で、ぺろーんととれました。

一部、新宿校1階のギャラリーに展示してありますので、興味のある方はご覧ください

つづいては「手を型取りして描いてみよう!」です。
自分の手を型どりして石膏で成形しますが、改めて白い自分の手を客観的に観察するのって
不思議な感覚ですよね。いつも見ていて知り尽くしているはずですが、見れない角度があったり、意外な比率を発見したり。新鮮な気持ちで自分の手を見直すことが、楽しいそうでした。

1日で型を取って、デッサンも仕上げられるのか?と心配でしたが・・・

それどころか、ジャジャジャジャーン!!!

立派に仕上げてくれました。
一部、新宿校1階のギャラリーに展示してありますので、興味のある方はご覧ください

つづいては「プロジェクターで映像を投影する」に、おじゃましてきました。

なんと!?
教室に入ると・・・ジャジャジャジャジャーン!!!
いきなり こたつ!?
これには、ビックリ!!オッタマゲーター!!!
まだ準備段階の画像しかお見せできないのが残念ですが、この段階でもワクワクしてきました。

次に「木工お皿を作ってみよう!」では、ジャジャジャジャジャジャーン!!!
お皿を越えたアーティスティックな作品が!
モチーフは、ゴッホのひまわりだそうです。敬礼!

つづいて「シルクスクリーンで学ぶ混色」
サコッシュなるカバンにシルクで、刷っています。
準備も大変だったと思いますが、そのかいあって喜び勇んでお持ち帰られたようです。

全てのワークショップをご紹介したいところですが、とても長くなってしまいますので、大変申し訳ございませんが、今回はこの辺で失礼させていただきます。
残りは、またの機会でご紹介させていただきます。

全てのワークショップの一部、新宿校1階のギャラリーに展示してありますので、興味のある方はご覧ください

みなさんありがとうございました。
お疲れ様でした。

彫刻科 5月後半からの秀作の紹介。

こんにちは。彫刻科の小川原です。暑くなってきましたね!新年度がスタートし、2ヶ月になります。この春から初めて本格的に彫刻科での特訓をスタートした生徒の皆さんも大分慣れてきて、成長が実感できるようになりました!一通り出来るようになってからが本当の勝負なので、今後一層頑張ってもらいたいです!僕達講師は必要な時、必要な指導をどんどん入れていくので上手く吸収していって下さい!

先に宣伝をしておきます。7/15(日)、16日(月祝)に石膏デッサンのイベントを行います。15日は石膏デッサンに関わる科全ての講師が集まり、クロッキーと描き出しについての解説、デモンストレーション、実技指導を行います。特に芸大入試において一次試験である石膏デッサンは確実に自信をつけておきたい課題ですよね。実際の所ほとんどの人は描き出しで形が取れず、そのまま終わってしまうことが多いのではないでしょうか?上手い人が毎回良いデッサンを描けるのは、すでにスタートの時点で捉えているものが違うということをまずは理解してもらえると、スムーズな成長に繋がると思います。実際描写がどうのとか、描き込みがどうのとか、そういうことは形(印象)の狂いからしたら今の段階では大した問題ではないと思います。そこの認識が甘い人は本当にいつまでたっても、それこそ何年やっても形が合うようにはならないのです。

まずは意識を高めましょう。形が取れないことを重大な問題だと受け止めて下さい。何となくの気持ちでこのままやっていてもダメだと思います。それではどうやったらいいのか、それについて15日の講習では明確な答えを用意して待っています!今年の芸大の合否に関わるような内容の濃い講習にしたいと思っています。期待していて下さい!

16日はコンクールを行います。1日単位での参加も可能なのでコンクールだけ参加するのも可です。このコンクールでは石膏デッサンに関わる全科合同のコンクールです。採点は各科ごとに行うので、実際の入試や公開コンクールに近い感覚で臨めます。ただ今回は全科合同なので他科のデッサンの捉え方を制作中に見ることが出来たり、講評では自分以外の科のデッサンの良い所(吸収するべきところ)を各科の講師の先生の解説を聞きながら理解することが出来ます。各科上位の作品が同時に並ぶコンクールというのはなかなか経験できないことなので是非参加して欲しいです。
制作時間は6時間で、この時期としては短いし、そもそも日本画は元々12時間描きなので大変な部分もありますが、科ごとの採点という意味では差がついてしまうことはないし、6時間の時点での内容でほぼ作品の善し悪しは決まっていると思います。今年芸大を狙っている学生は新美生、外部生問わず挑戦してみてください!!

それでは彫刻科生徒の作品を紹介したいと思います。
昼間部生の作品。
夜間自主練習作品。ラオコーン。

木炭デッサンを初めて使ったところから2ヶ月ですが素晴らしい成長を見せています。アドバイスをスポンジのように吸収してくれるので教えている方もワクワクしています!
今回の作品はかなり丁寧に仕上げてきています。そこが良いところですが逆に捉え方が小さい単位での連続なせいでやや大きな空間感や量感に欠けるところが惜しいです。

塑像ジョルジョ。

課題の時間内では狂いを残して終わってしまいましたが、その後残って直しました。出だしからブレることなくコントロールできるようになれることを目指していきましょう!しかし最終的に出来上がったものはとても良い印象です!

ミロビ。6時間制作。

この時期からペースを上げてやってもらいました。表面的に作りきる事が武器でしたが、今回は6時間という短い時間の中で、ミロビという難しい課題で表面に走ることなく全体感を重視して良いバランスで終えることが出来ました。決して完成度が低く見えたりはしないです。良い傾向です!

ライティング課題。アトリエを暗めにして、強い光源のもとデッサンを描きました。

もうそのままの見た目が美しく見えたと思いますが、それがデッサンからも感じ取れます。とても良い反応ができました!通常の光源のデッサンでもこうした無力のブラッシュアップを行っていきましょう!


印象もよく、カッチリ描けていてよいです。調子の変化が形に正確に張り付いているようです!
どんどん上手くなっていきますね!


前半かなり苦戦しましたが魅力的な画面に仕上がりました。手前の腕や体の弱さはありますが、それを補って余る調子の魅力があります!
夜間部。現役生の作品。
体育祭と重なって短時間での制作になってしまいました。若干焦って進めたところがあり、まだ顔に安定感が無いですが、それでもジョルジョで一番難しいこの位置でここまで持ってこれる事に高い実力を感じます。また次回はやりきったものを見たいです!

さて、僕は自分の作品の鋳造作業が進んであと1月くらいで2作品が同時に完成しそうです。完成したら新美のショウウィンドウの作品を入れ替えようと思います。

いま制作中の原型。


夏は暑いけど、それ以上に熱く頑張りましょう!!

石膏デッサン考

こんにちは、実技全科総合部です。
本日の美大入試対策でも当たり前のように描いている「石膏デッサン」を考えてみましょう。

?日本においての石膏デッサンによる美術教育は、20世紀初め(西暦1900年)から始まりました。

東京芸術大学油画科においては、1949年の「マルスの胸像」以来、繰り返し石膏デッサンが入試の課題としてされ続けました。

その一方では、今日まで様々な偏見や、ときには敵意にさらされ、なかなか理解してもらえなかったという事情もあります。

「石膏像が描けても・・・」という声が今でも時々聞こえてきますし、専門家のあいだでも石膏デッサンを巡って様々な否定的な意見も交わされました。

そんな状況にもかかわらず、石膏デッサンは生きのび、美大入試においても重要なまたは入試を代表するような課題として高い評価を得ているのです。?

それはいったいなぜでしょうか?

やはりそれだけの意味が、そして価値があったのだと認めざるを得なさそうです。?

今回、71516日のスペシャル・サマー・セミナーでは、“石膏デッサン強化ゼミ”2日目の制作終了後の解説

「なぜ?石膏デッサン」で、興味深いお話しを新美のレジェンド講師よりしていただく予定です。

ゼミを受講し、上手くなったついでに知識もつけ、疑問なく石膏デッサンができるようになると、もっと成長するにちがいありません!!?

詳細、お申込みはこちらから 「石膏デッサン強化ゼミ」

是非、ご参加お待ちしております!

彫刻科 近況

彫刻科昼間部講師の氷室です。
早いもので、5月も後半ですね!
6月を乗り切るとすぐに夏期講習が目前です
この時期には、積極的に方法探しや道具選びにも自分なりに研究していって欲しいですね!

彫刻家の舟越保武さんは、本の中で
「私は、毎日デッサンをしているのだが、しょっ中同じ様な失敗を重ねている。
横道に外れる時と同じ様に、はじめから細部にこだわると、全体の形が壊れてしまう。
いくら細部を描きこんでも画面全体の幹を忘れた細部は、かえってぶち壊しになる。
樹木を描くにしても、幹がしっかりしていなければならない。小枝や葉がなければ樹にはならない。」
と、デッサンについて書かれています。あの有名な作家さんであっても、みなさんが今、体感し考えていることと同じ事を考えているんですよね。
彫刻家においては、特に切っても切れないテーマだと思います。
だからこそ今の基礎が大切なんです!

さて、ここから最近の秀作を紹介します!


春期講習から取り組んでいたラオコーンの模刻です。私は初めてラオコーンの模刻を見ました!
量も大きく、動きの激しい像を模刻するのは難しかったと思いますが。作者は真摯に制作に取り組んでいました!その結果がどれほどの自信に繋がることか、感心させられます!
心棒の作り方から模索し、大きく粘土を扱える経験は、今後にも活きてくることは間違いないですね!


自主的に取り組んだ自刻像です!骨格から意識し、人間であることを問う作業。
鏡で自分を見る作業では、3次元的に形を捉える事が難しいので、思っている以上に後頭部側を意識せねばなりません。シンプルに学ぶ事が多い、この時期ならではの自刻像は非常に魅力的な作品でもあります!

ここからの3枚は自画像です。
こちらへ向けられる眼差し、洋服の色までも伝わる様な取り巻く空気。なんとも言えず、内側で無意識に感じていることが表現されてしまう。
彫刻とは何なのか、特有の何かを感じる3枚が揃いました!


頭部の印象はもう少し構造的に強さが欲しいですが、動きやねじれ、形がとても丁寧に描かれています。アムールの特徴に良く迫れた1枚です!


こちらは、現役生のデッサンです!
視点もあり、ここまでフォーンを表現出来る実力!凄いです!炭がピタット動きに張り付いており、綺麗ですね。

今回はここまでです。
上手く自分のリズムを見つけて、新しい事を探し発見する1学期にしてください!!

展示のお知らせです。
7月2日から14日まで いりや画廊にてグループ展が開催されます。
もし良かったら足を運んで頂けると嬉しいです。
http://galleryiriya.com/


どうぞ宜しくお願い致します。

彫刻科自由制作週間!

彫刻科の新妻です。この春から新美の講師として働くことになりました。進路実現と今後の創作活動のためのあれやこれやを一緒に試行錯誤しながら真剣に、そして楽しく身に着けていきましょう!よろしくおねがいします!

さて彫刻科はGW明けから動物をモチーフとした自主制作期間に入りました。GWに動物園で取材したものを元に1週間かけて作品を作ります。普段の受験課題から離れての制作によって新鮮な気持ちで対象を捉える姿勢と、良いものを作りたい!という初期衝動を大切にして取り組んで欲しいです!

取材した資料と記憶を頼りに作品のイメージを膨らませていきます。

そして芯棒づくり。これから形作る彫刻を思い描いて強度と効率を兼ね備えた芯棒を考えます。ここは慎重に。。。

しっかりと芯棒が出来たら粘土をつけていきます。普段の課題で行っているクロッキー的なとらえ方を活かして量のやりとりの中から「らしさ」をうまく引き出したいですね。

こちらは別課題の実材実習。実技経験が豊富な作者の新しいチャレンジです!

各々、美意識とこだわりを最大限作品に落とし込めるように真剣です。。

いくつか完成作品を紹介します。

それぞれ満足のいく形で制作できたでしょうか?また通常授業に戻りますが、今回の制作でのこだわりや、自分の「作品」を作っているという感覚をどんな課題やモチーフでも大切にして制作してほしいと思います!