カテゴリー別アーカイブ: デザイン・工芸科 デザイン総合

新美公開コンクール『芸大デザイン』間もなく開催!!

デザイン総合コースの滝口です。
今年もいよいよ始まります、新美の公開コンクール「芸大デザイン」!!
1年ってあっという間ですね。

昨年は、デッサンでは石膏デッサンと構成デッサンを選択制で開催し、試験での予備訓練になったかと思います。
今年も石膏と構成の選択でデッサンを競い合います。
今年の芸大の一次試験の結果を見てみると、石膏と構成との一次合格比率は丁度半分半分でした。
どちらであってもしっかりとしたデッサン力を求められていますね。

公開コンクール「デッサン」詳細:
http://www.art-shinbi.com/event/2016-contest/item-e.html


上の作品は、僕が5?5時間半程度で描いたデモストデッサンです。石膏デッサン、構成デッサンどちらもコツがあったり、しっかりとした観察力も必要だったり、是非とも今の実力を試してみて下さい。
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公開コンクール色彩構成は、10月30日(日)に開催です。
芸大の出題も毎年少しずつ変わってきて、毎年何が出題されるかどきどきしますね。新美の公開コンクールでも色々なテーマを考えながら出題を考えています。是非挑んでみて下さい。

公開コンクール「色彩構成」詳細:
http://www.art-shinbi.com/event/2016-contest/item-f.html

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公開コンクール「形体構成」は11月3日(祝日)です。
形体構成の公開コンクールは、新美のみが開催しています。二次試験での色彩構成か形体構成でのどちらかでしっかりと上位作品を目指して行くことはとても大事です。芸大デザインで必要とされる形体構成で、色々な人が作る作品を見てみる機会にも最適だと思います。
奮ってご参加ください!!

公開コンクール「形体構成」詳細:
http://www.art-shinbi.com/event/2016-contest/item-g.html

2学期スタートで、国立科学博物館へ取材授業。

デザイン科総合コースの滝口です。
5日から新学期も始まり、毎年恒例になってきている校外授業の上野公園施設へ取材に行ってきました。
8日だったんですが、あいにくの台風通過と重なり、お昼からの見学になりました。

場所は、みんなの選択で国立科学博物館へ。
じっくりと3時間程かけてそれぞれの展示スペースを見て回りました。
この取材を通じて、色彩と立体の課題で各自テーマを決めて制作します。今回のブログでそれらの作品を紹介出来ないのが残念。
今回の取材で、僕も気になった箇所を紹介しようと思います。これからみんながどんな作品を作るのか楽しみです。


展示は模型や写真、映像も駆使されていて、光の当て具合とかもしっかりとしています。
配置する視点とかレイアウトもテーマになりそうですね。



こちらは科学技術やミクロや宇宙の世界の展示。アニメーションやイラストなんかが動いたり、触れる事で動いたり等色んな手法で見せています。見せ方の広がりも色彩や立体でも世界観や発想で色々と展開出来そうです。



動物の剥製や恐竜の展示。
動物園とは違う展示としての動物たちの展示や間近で見れる大きさ。
恐竜の骨等も全く目にする事のない形状や角の造形等、立体としてみても凄く刺激的ですね。

展示数は膨大で、じっくりと見てしまうと本当に1日かかってしまいそうですが、美術以外の視点で色々と体験していく事も大切だと思います。
時間があったら、東京都美術館で開催されている「ポンピドゥーセンター展」も見に行きたかったのですが、台風のせいで行けずに残念。
上野は芸大もあり、博物館、美術館、動物園も揃っているので、とっても良い場所ですね。

「現代のグラフィックスに見る日本の美意識」

デザイン科総合コースの滝口です。
リオ・オリンピックも白熱していて、熱い暑い夏が進んでますが、体調に気をつけて残りの夏期講習をやり切りましょう!!

今回は、芸大デザインの平面構成の課題で、資料とその要素を使った構成を行い、その資料がとても勉強になる内容でしたので紹介してみたいと思います。

デザイン科総合では多くのデザイン資料を揃えていて、その数だけでなくしっかりと内容にも目を通して欲しく、またその活用の仕方も有効に出来ないかと考えていました。
その中で見つけた記事で「現代のグラフィックスに見る日本の美意識」というのがあり、この記事は現代と言っても95年発行の記事でもう20年以上も前ですが、日本人の持つ美意識を体系的にまとめているので、決して古くさい感じで無く、今でも十分活用出来る内容だと思いました。

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今のデザインの書籍等でも、こういう風にデザインを基礎的な視点でまとめて行くような記事もあまり見なくなっているので、10項目に分けていて色々と気づかされる内容です。
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グラフィック作品例では、このように挙げられていますが、この作品ページたちがどの項目なのか是非考えてみて下さい。

勿論日本だけでなく世界のグラフィックデザインの資料も揃えています。
「Graphic Design 20th Century」という結構分厚い資料もあって、こちらは20世紀グラフィックデザインの代表的な作品が、時代のスタイルごとにまとまっています。
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(上は別の資料)
何か自分の平面構成のスタイルのきっかけになるようなものが見つかるかもしれませんね。

そんな夏の楽しめる課題で、みんなの作品も内容的に凄く面白くやり切った作品も生まれていて紹介したいところなんですが。。。
みんな受験生で個人個人研究している真っ最中なので、載せられないのが残念です。

色んな研究や刺激を与えながら、夏に大きなきっかけを見つけられると良いですね。
楽しみながら、頑張って行きましょう!!

モチーフの色彩描写、簡単デモンストレーション。

総合コースの滝口です。

じめじめと梅雨の終わり際で、カラッとした天気がなくて外へ出かけられず、室内で黙々と過ごしがちですね。
そんな時期だと、意外とちょっとした描写の練習や学科の勉強も出来て、逆にしっかりと力をつけるのには良いかもしれないですね。

なので、前回総合コースのブログでは、手のデッサンについて描きましたが、今回は色彩の描写について書いてみたいと思います。

授業のモチーフで出したクロワッサンがあったので、それを簡単な手順で説明してみたいと思います。とってもシンプルな手順です。

先ずは、下描き。難しい角度ではなくて、クロワッサンの分かりやすい形を見せて。

モチーフを描く絵の具の準備。ポイントは色幅でしょうか。濃淡だけにならないような工夫があると良いですね。後は、事前に使いそうな色を作っておくのも大事。

一気に全体を塗って行きましょう。この塗りの段階で大体5分程度でしょうか。塗りすぎて色が見づらくなるのも注意です。薄塗りとちょっとした厚塗りも両方入れています。実際の塗って行く行程は、是非デモンストレーションで。

次は、立体感を意識してみて、陰や反射光をつけています。アクリルガッシュは塗り重ねると鈍くなるので、それを活かすのと同時に注意も必要。必要以上に塗りこめないように。

これまでがベースで、ここから細かい描写へ。描き場所を押さえるのが大事です。そのポイントも指導でしっかり教えます!!

最後は影とか回りをきれいにしておおよそ完成です。細密描写だと、ここから更に細かい部分も書いて行きますが、芸大デザイン科では、モチーフの数も多いのでパッと見の感じが大事です。
ここまでで、20分位でしょうか。時間を短縮して描く訓練が必要です。

そんな描写の練習ですが、ここで学生の描写も紹介。
下のユリは、放課後学生が練習した1回目の描写です。色は良いですが、絵の具を多く乗せすぎたり、形がズレてしまってます。

これが指導後の描写。色々なポイントが的確に描けています。とにかく練習が大事。この時期にどんどんテクニックを身につけて行きましょう!!

僕も描いてみました。希望があれば、何度でも描いてデモンストレーションしますよ。

それでは、夏に向けてしっかりとした基礎力を磨いて行きましょう!!

イベント満載の5月

デザイン総合の滝口です。
デザイン科昼間部では、総合コース、工芸コース、私大コースとの交流や合同デッサン/平面/立体課題や、校外授業など多彩なカリキュラムを1学期に行います。
1学期ならではの楽しい課題を通して、共に頑張る仲間との表現を通じた色々な刺激を与えあって行きます。

昨日は、デザイン科昼間部全科で、新木場の植物園の見学と葛西臨海公園での親睦会をしました。
5月の中旬にもなり少し新学期の新しい生活にも慣れて来て、より新美生活での仲間たちとの交流によって、共に頑張る気持ちや新しい科との出会いがあったと思います。

今日の総合コースの課題は、「デザイン・ディスカッション」ワークショップ。
総合コースで所有する沢山のデザイン書籍の中から、各自好きなデザイン作品を選び、それらをグループに分かれて意見を出し合います。自分が発見した視点やそのデザインの良さを、より深く分析して発見する事によって、今までよりももっと深くデザインについて考えたり理解出来たりしていきます。自分だけでなく、他の人の意見も聞く事によって、自分では発見出来なかった新しい視点も生まれると思います。
とっても充実した時間を過ごす事が出来ました。


その後、新美近くの初台オペラシティーギャラリーで開催されている写真展「ライアン・マッギンレー」展へと見学に行きました。
普段あまり目にする事が無いかもしれない写真の展示で、また見方や感じ方も違うと思いますが、みんな真剣に作品を見て、写真も撮れたので記録していったりして、1日でもデザインから写真、常設展示の絵画も含め、すごく密度の高い刺激になったと思います。


何と明日は新美の身近な「新宿」の街を歩いてみて、野外彫刻や都庁から見る東京の町並み、西新宿ビル群や新宿駅を見学して、実際に足を使って新しい視点を得て行く課題をします。それを元にして「新宿」をテーマとした色彩構成の課題をする予定です。

他にも私大との合同デッサン/平面課題や、工芸科との合同石膏デッサンレクチャーも5月から6月頭にかけて企画しています。
1学期にしっかりとした基礎力の習得と、発想を柔軟にしていく様々なイベント課題を通して、実りある時期へとして行きます!!
6月の梅雨時期に入ってしまうと、なかなか外に出れなくなりますからね。