作成者別アーカイブ: admin

新美の基礎科はじまりました!

4月も半ばをすぎましたね。
皆さんも新年度を迎え、新たな環境でそれぞれのスタートをきられていると思います。

新美の基礎科のスタートは恒例の石膏デッサン課題です。
まだまだ緊張している様子でしたが、石膏を恐れる事なく集中して課題に取り組んでいました!

20150415_00

20150415

どのコースの皆さんも4月から良いスタートがきれているようです。
はじめてのデッサンもなかなかの出来上がりでした!

20150415_01

 

20150415_02

新美の基礎科のコースは、
月?金コース(週5日)
月火水コース(週3日)
木金土コース(週3日)
土コース(週1日)
日コース(週1日)
と、色々と選択肢が用意されています。

基礎力をつける共通課題、専門の力をつける専門課題、実技だけでなく美術の知識を習得してもらう講義授業、など色々な授業で構成されています。
それぞれの専攻の講師たちが、専門分野に根ざした指導にあたります。
専門課題では、全ての専攻の課題に取り組んでもらえるようになっています。
受験の年にむけて、各専攻を体験してみてから納得して自分の進むべき専攻を、実体験をもとに決めてもらえるので、美術は好きだけど、どの専攻に進むべきか悩んでいる方たちに良いかもしれませんね。
専攻が決まっている方たちにとっても、色々な分野の見方で作品を考えられるので、興味のある課題の時には他の専攻に挑戦できるチャンスです。
無料体験もあるので是非参加してみて下さい!

夜間部デザイン科①「受験生心得!」

こんにちは!デザイン科夜間部講師のオオシマです。
今年度、デザイン科夜間部は基本的に隔週火曜日に更新していく予定です。

さてデザイン科夜間部として2015年度最初の記事とはいえ、この文章を打っている段階ではまだ初回のデッサンの講評も終わっておらず果たして何を書いていいのやら…。

とりあえず自己紹介になりますが、私は高3のころから新美に通い始め、大学に入るまで結局3浪しちゃいました。その後多摩美に入学し、そのまま大学院修士課程を修了しています。
ざっくり計算すると予備校と大学で10年間程度の時間を過ごしてしまいました。その間にかかった学費としては1500万円弱でしょうか。計600万円程度借りた奨学金はいまも返済しています。

いまでこそエラそうに美術予備校で講師なぞやっているものの、予備校に入学した当初はやる気のない学生の代表格みたいな存在でした。努力という言葉や、物事を正面から取り組むということを知らなかったんですね。かなりのダメ人間&親不孝ものでした…。

そんなどうしようもなかった自分からすれば最近の学生は本当にみんな真面目でしっかりしています。そしてみんな初心者にもかかわらずなぜかそれなりに描けています。教室を見渡す限り、現段階で当時の私より下手な人はいませんね。

そんな自分が新受験生にアドバイスなぞおこがましい話なのですが、とりあえず以下のことを守りながら制作すると、そのうちそれなりに実力はつくと思いますよ。。。という6項目を置いておきますね。

①忙しくてもできるだけ毎日来る
②遅刻しない(早めにくる)
③結果に対して言い訳をしない
④作品はかならず1枚ごと完成させる
⑤資料やノートをきちんとまとめる
⑥行きたい大学と学科を明確にする

高校生だと学校行事も多く①はなかなか難しいときもあるでしょう。それは仕方ないです。重要なのは「来るときはちゃんと来る、休むときは計画的に休む」ことです。つまりスケジュール管理です。「なんか今日学校忙しくなっちゃった?、面倒くさいからいかない!」なんてことのないようにあらかじめ「何日から期末テストだからこの課題は休んでこの課題から合流しよう…」というように予定をしっかりたてましょう。私がこの事実に気付いたのは2浪目です。

②はよくいますよね。待ち合わせに毎回10分くらい遅れてくる人。そう、私です。
でも、時間通り来ようとすれば来れるのに、なんか微妙に遅れちゃうことありませんか?やっぱりそれはあんまり良くないです。1日10分遅れたら1週間で1時間制作時間が短くなります!
理想は10~15分前には道具を買って教室に着いて、余裕をもって制作を始めたいですね。なにより課題説明やガイダンスを授業開始直後に話したりしますし。

③こそ重要。大人への扉です。
作品がいい評価を得られなかったとき「今回は時間がなかった」「課題が合わなかった」「場所が良くなかった」と自分に言い聞かせて結果から逃避したことありませんか?私はあります。むしろいまでもあります。しかしそれを続けている限り成長はしません。しっかり取り組んだ上で良い評価を得られなかったときは、むしろ成長のチャンスでもあるのです結果に言い訳をせず「なぜこうなってしまったのか?どうすれば解決できるのか?」ということをひたすら考えてください。

経験が少なかったり自己管理が苦手だと④は陥りがちですね。私もそうでした。もし自覚症状があるなら一刻も早く抜け出すべきです。この問題に対して私は「そもそも作品が完成するってどういうことなんだ?!」というところから考えはじめました。それは長くなりそうなので割愛しますが、手数が足りない、まだ完成していないと自分で思った作品は、時間をみつけて「もう描けない」というところまで描き続けるといいですよ。

やっぱりデザイン科として⑤はかかせないと思いますね。
まだ皆さんは若いので、自分の脳を過信しているかもしれません。講評で言われたことはすぐ思い出せるし、配られた資料に書いてあることなんてもう知っているし必要ない…なんて余裕をかましている時期が私にはありました。でもそれは大きな勘違いでしたね。
これも長くなりそうなので割愛しますが「自分が見返したくなるようなノートをつくる」「人の話をよく聞いて大切な部分はメモする」のは重要です。

そして受験生にとって⑥が決まってからが本格的なスタートです。
私は2浪目が終わったあとに本格的に考え始めましたね?。おそ過ぎ。
やっぱり受験は「絶対ここに行きたい!」っていう強い気持ちが大切です。「なんとなく行きたい」「行けたらいいな」じゃまだ足りません。それは目標ではなくて願望です。
積極的に大学のイベントに足を運んだり、いい作品をたくさん観れば、じょじょにそういった気持ちも芽生え始めると思いますよ。

 

振り返ってみれば予備校での生活もマァ勉強にはなりましたが、みなさんには予備校でしっかりと基本的な技能を身につけ、できるだけ早く目標の大学に入学し、人生において限りあるお金と時間を有効に使ってほしいと個人的には思っています!

ちなみの上記の6項目を真逆に言ったのが以下です。
これをやるとまず確実に(私のように)無駄に浪人します。注意して下さい。いないとは思いますが!

①理由をつけて休もうとする
②毎日微妙に遅刻する
③結果に対して言い訳をする
④未完成の作品が大量にある
⑤資料やノートを整理しない
⑥目標が明確でない

ではまた。

油絵科ブログ・曜日変更のお知らせ

こんにちは。油絵科の関口です。

 

12月から何とか穴を開けずに、毎週月曜日に油絵科のブログを更新してきましたが、次回より日曜日に変更になります。しかも隔週で、ローテーションになりますので、僕がブログを更新するのは1?2ヶ月に1回くらいになります。

これからも油絵科のブログは、色んな事に触れていきます。

油絵科は大学に入ってからも、油絵、ドローイング、映像、写真、インスタレーション、立体、パフォーマンス、版画、フレスコ画、モザイクなど、色んな方向に進んでいく人がいますので、出来るだけ色んな事に触れていきたいと思っています。

一体自分が何に興味を持っているのか? 色んな考え方や作品に触れながら、自分でも知らなかった自分に気付き、ワクワクしながら、遊ぶ様な感覚で、真剣に学んでいくのが油絵科だと思っています。

 

バラエティーに富んだ内容になると思いますので、これからもどうか宜しくお願い致します。

artist_aaronsmith_05

Large_Spectrum

leanne_eisen_04

6a00d834cad15053ef0133f4d7e41f970b-800wi

001_aa0508_dos001r2

Etienne-Gros-01

nathanford-04

希望する大学に合格できるよう、心から応援しています。一年間、一緒に頑張っていきましょう。

故郷に流れる遺伝子② スペイン編

こんにちは。油絵科の関口です。
さて、今回はピカソ初期の代表作「アヴィニョンの娘たち」を取り上げてみようと思います。

 

ピカソは1881年生まれのスペイン人。20世紀を代表する巨匠です。

ピカソは幼少の頃から天才ぶりを発揮し、スタイルもダイナミックに変化させながら数々の名作を残してきた事でも知られています。

ピカソ11歳16
11歳頃のデッサン、16歳頃の油絵

青とバラ色
青の時代、バラ色の時代

20歳前には客観的な描写に区切りをつけ、20世紀の幕開けと共に刺激的で実験的な作品を作り始めます。

キュビズム
分析的キュビズムの作品、総合的キュビズムの作品

新古典、泣く女
新古典の時代、泣く女シリーズ

 

アヴィニョンの娘たち
「アヴィニョンの娘たち」 1907年
中でもこの「アヴィニョンの娘たち」はセンセーショナルな作品として世に知れ渡りました。ピカソがこの作品を描いている時、アトリエを訪れた友人は「ピカソは気が狂った」と勘違いしてしまったという逸話が残っています。ピカソはこの作品を描く為に、夥しい数のドローイングを描きました。この作品は言うまでもなく、アフリカの彫刻やマスクなどの原始的で素朴な作品に強く影響を受けているのが分かります。

他にも影響を受けていると思われる画家がいます。

 

 

それはエル・グレコです。

 

エル・グレコは1541年生まれのギリシャ人ですが、若い頃にイタリアのヴェネツィア派の工房で修行し、その後スペインで活躍し、人生を全うしました。ちなみにグレコという名前は本名ではなく、イタリア語でギリシャ人を意味するそうです。本名はドメニコス・テオトコプーロスと言います。

実はグレコもかなり器用な画家で、写実的な表現もの他に、この時代にしては珍しい程度のデフォルメも行っています。

聖衣剥奪1577-1579
この絵では写実的な表現が顕著に見られます。

第五の封印1608-1614
この絵ではかなりデフォルメされていますね。かなり現代絵画的です。

トレド風景1595-1600年
これは有名な作品「トレド風景」(当時としては珍しい、単独の風景画です)

ラオコーン1610-1614
さて、これはどうでしょう?どことなくピカソの描いた「アヴィニョンの娘たち」に似ていると思いませんか?

ピカソとグレコ

スペインで生まれたピカソは、幼少の頃からグレコの絵を見て育ったのかもしれませんね。そしてグレコ同様、自分の生まれた土地ではなく、故郷から遠く離れたフランスで制作活動をし、人生を全うしました。

 

ちなみに前回のこのテーマでは、イタリアに故郷を持つ画家達を取り上げました。興味のある方は、是非こちらもご覧下さい。

?http://www.art-shinbi.com/blog/20141013/
故郷に流れる遺伝子

くにたち もうすぐ新学期!

DSC_1736国立駅の大学通りは、今日も満開の桜に彩られています。
近所の大学で入学式があったため、実は人通りがものすごい。

DSC_1728大学通りで一番大きな桜の木です。
ここの下を通るときは、みんな上を向いて歩きます?

DSC_1625

新美では春期講習会の真っ最中。
デザイン科平面構成の制作風景です。
こちらも春の花で彩られてます。

DSC_1637受験科は基礎科からあがってきた生徒が多いのですが、
その頃よりテーマやコンセプトをもって作品に取り組めるようになってきました。

DSC_1670

DSC_1669ぴりっと受験生らしい雰囲気で制作しているようです。
集中力が続く秘訣はやはり楽しんで描くことです。
デッサンて苦手なんだよなあ…つまんないなあ…とあきらめモードにならないこと!

4月9日から受験科は新学期になります。
基礎科は4月11日からです。
1年間一緒に頑張っていきましょう!

4月5日には1日体験講習が開催されます。

 

★「展覧会告知」★
国立校 油画科講師の福本先生の個展があります。

[トーキョーワンダーウォール都庁2014 福本健一郎]

スクリーンショット 2015-04-02 16.35.12

アーティスト:福本健一郎
会期:2015年4月9日(木)?30(木)
時間:9:00~17:30 (※開廊は平日のみ)
休館日:土、日、祝日
入場無料
主催:東京都、公益財団法人東京都歴史文化財団トーキョーワンダーサイト
会場:東京都庁舎第一本庁舎3階南側空中遊歩廊(E/Fエレベーターをご利用ください。)
最寄り駅:都営地下鉄大江戸線 都庁駅(直結)、JR新宿駅(西口から徒歩10分)

展覧会HP:?http://www.tokyo-ws.org/archive/2014/08/t0409.shtml
アーティストの情報:?http://www.tokyo-ws.org/creator/f/post-988.shtml
アーティストWeb Site:http://www.kenichirofukumoto.com