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日本画科 作品のレシピ

こんにちは!日本画の佐々木です。

ついに冬期講習が始まりました。ここから受験に向けてググッと頑張っていきたいところですよね。
そんなときに、みなさんはどのような工夫をして取り組んでいますか?

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こちら、何の変哲もない、ちょっときたないクロッキー帳。
じつは、私が浪人の最後の年に使っていたものです。
中身はこんな感じ。
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その日描いた課題のエスキースや、制作にあたって感じたこと、具体的な改善策など。
ちょっときもちわるいくらい書き込んでますね…なんで赤いペン使ってるんでしょう…???当時の追い詰められた心境なのでしょうか…。
とはいえ、これがわたしの「絵のレシピ」でした。
毎日毎日絵の計画を立て、描いている途中にも考え、描き終わっても考え。
そうして出来ないことや出来ること、やるべきことを洗い出し、整理していきました。

私は三浪して芸大に入ることが出来たのですが、最後の三浪目はとにかく、自分の考えを把握することに徹底していました。
絵は、技術的なことも大事ですが、一番大事なのは作者がどのような考えで描いているか、です。
甘い考えで描いていれば、絵も甘い絵になりますし、混乱して描いていれば絵も混乱します。
冬を迎え、技術がついてきた今。ここからは自分の中を整理して、より迷いのない絵にしていけたらいいのではないかと思います。

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ちなみにこれは、受かった時の試験課題のエスキース。
実際に会場ではエスキースは出来ないので、休み時間や1日目帰ってきた後に、考えをまとめつつ小さいエスキースをしました。
日本画の試験は時間が長いので、こうして考えをまとめれば、少し調子を崩しても途中で立て直せるのです。
自分の頭で、絵を作り上げていけるようになっていきたいですね!

冬期講習は、ただいま前期の最終課題。みんなとてもいい緊張感で取り組んでいます。
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ちょっと写真の撮り方のせいで反射光側が白くなってしまっていますが、
とても良い空間を感じさせるアリアスです。

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こちらは現役生作品。
現役もぐんぐんのびています!

一日一日を悔いなくやりきっていきましょう!

油絵科 講習会のF30号制作について

こんにちは。油絵科の関口です。今日は告知です。
さて、以前もこのブログで描きましたが、芸大の二次試験はF30号ということが発表されました。それに伴い、新宿校の油絵科では冬期講習会でF30号も制作出来るように対応致します。もちろん私立美大対策や経済的な事情などにより、従来通りF15号でも全く問題ありません。
Image-1前期と中期のカリキュラムの変更はありませんが、どうしても3日描きをやりたいという人にも配慮しますので、遠慮なく申し出て下さい。ある程度融通を利かせる予定です。
後期のシミュレーションコースは、一次素描の後、二次素描課題を無くして、スケッチブックとF30号の課題になります。スケッチブックはサイズが分かりませんので、今回はトゥールズで一番安価で手に入れられる、B4サイズ程度のものにしようと考えています。

尚、課題内容や詳細に関しては、芸大入試のシミュレーションなので今は明かせません。
※実際の試験も一次試験の発表まで、二次試験の日程内訳や初日の持参用具は分かりません。申し訳ありませんが、どうかご了承下さい。

彫刻科 2学期もラスト3日

彫刻科の氷室です。いよいよ師走に突入!あとは、冬期講習と直前講習を残すのみとなりました。

最近首像を作る課題がありました。
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人体それ自体が自然の産物であり、そこに動き呼吸をし見えている量と輪郭。それをどの様に探しに行くのか。
簡単には答えが見つからず、じっくり形を観察し自分の頭を通して手に伝える。時間をかけることが許されている彫刻という分野。瞬発力が要求される受験。その中で皆さんはどの様に受け止め、目の前の課題に取り組んでいるのでしょうか。

ロダンはー 彫刻では、面の肝腎な線を求めながら肉付けをして行く。一つの体の中にある箇所に抑揚をつけて他を顧みないようではいけません。おのおのが比例を保ちながら存在しています。つねに全体と関連して強めていくべきものです。その度合い、律度は各芸術家によって違います。それに依って彫刻家の気質が翻訳されるのです。
言語も、どの様な日本語に訳するかで、雰囲気が変わってきますからね。どの様に皆さんが、観察したものを翻訳していくのか。もちろんある程度のルールがあってこそですが、最後は自分の決断です!
最後は、自信が必要です。それには、どれだけ自分の目で観察し、目の前の自分に向き合ったか。その事実が背中を押してくれると思います。やはり苦手で克服したい箇所は誰にでもあります!まだ時間はあるので、最後の1日までしっかり向き合っていきたいですね。

さてさて、前置きが長くなってしまいましたが、最近の作品を紹介します。
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塑像板上で与えられた空間の中へ、両手の構造を使った流れを意識し、綺麗に表現できています。作り込みもある程度のレベルまで持って来れているので、離れて見ても、近くで見ても魅力が感じられます。

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こちらは自主的にモチーフを選び、時間を見つけて描いた1枚です。空間を簡単に出すために、ついつい逃げやすい細部や奥の形へ突っ込みながら、かつ手前も描き空間を感じさせる、そんな、こちらも近目と遠目に絶えうる作品になりました。なにより描く楽しさが伝わってくる1枚です。

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まづは、モチーフの持っている印象を大切に!それが大事なんだと言うことを感じる1枚です。ジョセフの頭部のズーンと迫ってくる迫力や表情の、にまっと笑っているかの様な印象が上手く表現出来ています。

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自刻像課題です。単体では良く出来ている作品をも追い越し、並んでみると、不思議と生命感が見えてくる魅力的な作品です。本人の持っている、人体への素描力が粘土へ伝わっています!何においても、素描力は物を言いますね!大切に自信をもっていきたいです。

余談ですが、塑像で使う水粘土は、原型から、ブロンズや石膏、焼き物、ポリなどに置き換えないと存在が持続させられない素材です。残念ながら受験においてが前提である予備校では、課題として作り上げられた作品達は、解体される事が常です。

こんなに大作で、しかも時間と体力と頭脳を駆使し作り上げられたものが壊されて行くことが、寂しくもあり、それは私が歳を経て来たからなのか…。以外にも軽快に?現実を受け止め、解体していく生徒たち。そこには未来があるからこそのエネルギーを感じました!!

解体の模様
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そんなこんなで冬期講習も、まずは描くことが楽しい! 作ることが楽しい!と思えるそんなアトリエの空間を作っていきたいすね! 体調にはくれぐれも気をつけて、頑張っていきましょう!!

次回は小川原主任にバトンタッチです。

くにたちの基礎科

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国立校基礎科です。

秋も深まり、大学通りの銀杏並木は黄金色に輝いています。

一橋大学? ? ??DSC_2018


国立校では、12月13日に今年最後の1日体験講習を行います。

無料ですので気軽に参加してください。
用具は全て用意してあります。

また、冬期講習会も受付が始まっています。
こちらも是非参加して新美の授業を体感してみてください。

オモテ

ウラ

基礎科 日本画の様子

 

基礎科日本画です!

先日、日本画では自分の好きな物をモチーフの倉庫から探してきて細密着彩をするという課題を行いました。
絵を描く原動力というのはやっぱり自分の好奇心だったり五感を刺激するものだと私は思うので、この課題は中々面白かったのではないかと思っています。
興味あるものを真剣に描き詰めていくと、そこには新しい物の見方や捉え方が生まれてくるのではないでしょうか。
私も浪人時代によく家の中にある何の変哲もない物を選んでは細密着彩をしたものです。
例えば使い切れなかったタマネギの半分に切ってあるものだったり、乾燥しきってしまったパン、カビの生えてきたミカンなど…
予備校のセットされたモチーフにはなかなかないものが家の中にはゴロゴロと転がっています。
自分では思いもしないようなモチーフと巡り会えた時、そこでまた自分の中の知識が増えて、どんどん物を描くにあたっての多角的な視野が広がっていくように感じます。

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瓶のこの色が透けて出てきている影がとっても綺麗です。
物の影というひとつの現象は物の質感を伝えるにあたって結構注目すべきポイントです。
軽いものに濃い影がついていたとしたら、それは重そうな物質に見えてしまうかもしれないし、ものすごく強い光を当てているのかもしれません。
影の濃さ、長さなどで物の重さ、質、光の当たり具合まで表現できてしまうのです!
物ばかり描くのではなく物の影にも注目できると、自分の描ける範囲が広がってきてとても楽しいです。

 

ぶろぐ2

もうすぐ冬期講習です。
受験生にとって冬は追い込みの時期でもあります。
基礎科の生徒も受験科の生徒に負けないくらい熱い冬を過ごしましょう!

以上、講師の木南でした。