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彫刻科 2学期末の近況

こんにちは!彫刻科講師の稲田です。早いもので彫刻科では2学期を締めくくるコンクールが今日終わります。結果によっては落ち込むこともあるかもしれませんが、まだ大丈夫です!一時の調子の善し悪しなど試験本番には何の関係もありません。挫けずに自分が言われたことに真摯に向き合っていきましょう。

では、今回は素描を紹介します!

「手とビニール袋」(6h制作)
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魅力のある素描ですね!画面への構成も決まっています!もう少し手の質感に迫れるとなお良いでしょう。

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安定した構成力と描写力には毎回関心させられます。今回は奥のビニール袋ごしに手を握っているという描写が今ひとつ物足りないことが残念ですが、その他は非常に魅力のある描き方が出来ています。

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素描に苦戦の続いていた作者でしたが今回は粘ったかいもあり問題点だった薄っぺらくなることや構造的な問題を感じさせない作品になりました。自分の苦手とする見方を克服する足がかりになるといいですね。

「自刻像」(6h制作)
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この構築力!現役生とは思えませんね。以前の作者の作品はしっかりとはしていましたがポーズや表情に彫刻としての余韻を感じませんでしたがこの作品には形に深みが出てきました。この調子!

 

 

さて、彫刻科では何かと課題で首像を作る機会が多いですね。模刻にしてもほとんどが首像ですし、自刻像、友人像、モデル首像等は課題の常連ですね。彫刻科では人間の形への興味と理解は必須といえます。受験生の頃は目の前の形を追うことで精一杯というのが正直なところでしょうがそれではいけないと僕は考えています。一番大切なのは自分が人間に対してどのような目線を持って形を作るかです。僕はよく講評で「形に重みが無い」、「形に奥行きが無い」、「形に余韻がない」、「形に可能性が無い」などという言い方をしていると思いますが簡単に言えばただ形を目で追って作っただけのものを見せられても何もない空虚なものにしかならないということです。予備校の段階ではあまり突っ込んだことは言われませんがこの先に必要なのは自分の思想と意志です。小手先の方法論ではなくもっと情熱を持って彫刻に打ち込みましょう!!

最後に先日個展をしました。以下出展作品↓

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僕自身も道半ばですが試験まであと2ヶ月半一緒に彫刻を深く追求しましょう!!
では、今回はここまでで次回は氷室先生です。

人物特訓 美術解剖学特別講習

こんにちは、油絵科の阿部です。
12月4日、日曜日に行われました
『人物特訓 美術解剖学特別講習』。
美術解剖学の専門の先生である、阿久津裕彦先生をお迎えして行われました。(ちょっと草薙似?)
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参加されたみなさん!
お疲れ様でした!
その講習で体験したことは、一生の中で本当に貴重な経験の1つではなかったでしょうか!

なにせ、みなさんの多くが目指されている、東京芸術大学の学生が、
1ヶ月ぐらいかけて制作する模型を、部位を限定したとはいえ1日で作ってしまうのですから。そしてまさにっ!大変だったと思います。

朝に軽く講義を受けてから、制作に入りました。

みなさんご存知でしたか?
「頭蓋骨の形は、なんでこんな形をしているのか?」
それはすべて、脳や目玉などを収めるうつわになっているのですね?。
実際頭蓋骨を逆さまにして、石膏などを流し込んで成形すると、脳の形ができるそうです。

みたいなことからはじまり
「頭蓋骨は、背骨の上に乗っています」
と1つひとつ丁寧に説明を受けながら、頭像芯棒に油土をつけていきます。
彫刻科の受講生は、さすがに慣れたものです。その一方
油絵科の受講生たちもなかなか・・・すでに、素晴らしい個性を発揮しておられました。

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こんな調子で、どんどん「人体頭部解剖模型」ができていきました。
後半、頭蓋骨の上に顔半分筋肉をつけていきます。せっかくつくった骨の形が筋肉で埋められていきます。「さようなら?」と言いながら先生は埋めていらっしゃいました。

そして終了!
どうにかこうにか、とうとう完成を見ることができました。

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先生も、多人数でこんな短い時間でつくってもらったのは、初めての経験だったそうで感動されていました。
後半、ちょっと、とばしぎみでしたが、みなさんついてきてくれて嬉しかったとおっしゃっていました。

終わった直後は、みんなひと山越えたような達成感?からか、気持ちが高鳴っていた感じを受けました。途中から違う山に行っちゃった人もいたようでしたが、それもやってみなければ 見えない新しい山でしょうから、良かったのでは ないかと思います。

おかげさまで総勢69人参加の大盛況でした。
阿久津先生 、そして受講していただいたみなさん!!
本当にありがとうございました!
また、ご協力いただいたスタッフの皆様にも御礼申し上げます

尚、自分のつくった模型に満足いかず引き続き制作したい受講生や、今回定員があり申込みたかったけど締め切られてしまった人も、このブログをみて興味の出た方も、今回講師を務めていただいた阿久津裕彦先生の出されている教本がありますので、参考にするとよいかと思います。

 

映像科:二学期末コンクール

こんにちは。映像科の森田です。
いよいよ師走に突入してしまいました。
映像科の多くの人が第一志望とする武蔵美の入試まで、ちょうど2ヶ月。
二学期最後の先週と今週はコンクールです。
感覚テストや小論文、構想表現など、実際の試験と同じ条件で制作します。

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そして来週からは冬期講習も始まります。
年越しを挟んだ全18日で、一層のレベルアップをはかりましょう。
授業の詳しい内容はこちらで確認してください!

■【EA】12/15~12/20|17:30~20:30
前期:志望校別対策コース

■【EB】12/22~12/29|9:00~18:00
中期:私立美大映像総合コース

■【EC】1/3~1/6|9:00~18:00
後期:武蔵野美大映像特訓コース

クリスマスツリー

渋谷校です。

渋谷校にクリスマスツリーが届きました。

受験生にはあまり関係ないですが、気持ちだけでも癒やされて下さい。

 

クリスマスの前には冬期講習会が始まります。

前期は12/15から始まります。皆さん申込忘れないようにしましょう。img_0453

好奇心の産物

こんにちは。油絵科の関口です。
皆さんは、絵を描く人や、ものを創る人にとって、一番大切なものって何だと思いますか?
一言で言えば、それは「好奇心」だと思います。

 

「何これ?面白?い!」全てはそこからスタートし、その好奇心はやがて「もっと詳しく知りたい!」という探究心に変わっていきます。その時に発生する熱量が、作品を作り出すエネルギーになるのです。
好奇心は、そもそも人間…否、動物に備わった本能であり、産まれたての人間や動物は色んなものに興味を持ち、失敗を繰り返しながら学習していきます。

 

来週の日曜日、我々の好奇心を掻き立ててくれる様な、そんな面白い企画があります。それはズバリ、美術解剖学特別講習。item04_pc
芸大をはじめ、色んな大学でも講義をされてきた阿久津先生が指導して下さいます。
受講料は7000円という事で、ちょっと高いと思う人もいるかもしれませんが、1日フルに本格的な大学の講義を受けられると思えば、かなり安いと思いますよ。

 

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ちなみにこれはレンブラントの「テュルプ博士の解剖学講義」という作品。彼が26歳の時に描いた作品と言われています。この絵では、好奇心に駆られ、身を乗り出して覗き込んでいる人が、ダイナミックな構図を生み出しています。本当に上手いですよね。・・・その内このブログでも独立したテーマとして書きたいと思いますが、この絵は当時の集団肖像画としても非常に興味深い作品です。

 

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こちらはレオナルド・ダ・ヴィンチが描いたノートの数々。%e3%83%ac%e3%82%aa%e3%83%8a%e3%83%ab%e3%83%89%ef%bc%92
レオナルドは数々の解剖を行い、たくさんのスケッチを残してくれています。ここまでくると、好奇心を完全に通り越して、探究心に変わっていっているのがよくわかると思います。

 

おっと、話を元に戻しますね。今回の講習では実際に自分で粘土の骨格から作って、同じく粘土で作った筋肉を貼り付けていく…というもの。そして作った模型は、ちゃんとお持ち帰りできるそうです。この話しを聞いた時、僕もお金を払ってでも受けてみたい!と思いました。

 

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ちなみに油絵科講師の一部や学生達の好奇心に、早くも火が点いたようで、講習が始まるのを待てずに独自に骸骨を作り始めた人達がいます。しかも全て練りゴム製です(笑)。それぞれのクオリティはともかく、作っている人達の顔は皆イキイキとしていて、側で見ていると思わず微笑んでしまう程です。
既に彫刻科の学生と油絵科の学生が申し込んでいる様ですが、今回の異次元交流は、普段立体を扱うことの少ない油絵科の学生にとって、大いに参考になりそうですね。反対に彫刻科の人は、油絵科のハチャメチャぶりにかなりビックリするんじゃないでしょうか?(笑)

もし興味のある人は、今からでも間に合いますので、是非受講してみて下さい。
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