日別アーカイブ: 2024年9月21日

彫刻科 夏のレベルアップを定着させよう

こんにちは。彫刻科講師の佐宗です。

秋深まって欲しい今日この頃、最近の秀作を紹介します。

何回描いても良い自画像。自分の姿を詳細に観察し、見つめ、しっかりと描写していますね。素描力の向上をひしひしと感じます。

自画像は藝大の卒業制作でも描きます。受験期の自画像は是非大切に保管して、大人になった時に見て欲しいです!私はほとんど捨ててしまって後悔しています。。

マスクの模刻に任意の要素を一つ足して塑造しました。このような課題は、前提として模刻の精度が必要になり、さらに空間的なアプローチも重要です。
塑造版の上の空間を大きく使ったり、どの方向から見てもかっこいい形、空間を作れると良いと思います。

パジャントは秀作が沢山出ました。

パジャントは動きがなく、十字の構成が強い像です。
横から見上げた時のパースの付け方をよく気にして欲しいです。斜めの位置は肩と首の付け根をしっかり意識しないと服で丸くなってしまうので気を付けましょう。
みんな直してきましたが、顔の前後が短くなってしまう人が多かったです。首の付け根、顎の付け根、額の位置を合わせましょう。

これだけしっかり描写が進むと印象も合いますし、かっこいいですね!

ジョルジョのデッサンは顔の印象をしっかり似せたいです。動きや構造はそこまで難しくはないですが、顔が似てないと一気に印象が悪くなってしまいます。

また、体正面位置は厚みの表現が難しいのですが、こちらのデッサンはしっかりと描けていますね。

続いては夜間部の作品です。

グデアの模刻、どちらもパチっっとグデアらしくできています。


こちらはまだ経験の浅い学生ですが、かなり形態感強く形を描けるようになってきました。この調子!


マルスの背面は正面に比べて形が柔くつながっていて魅了的ですよね。よく描けています。


最後は基礎科の学生のジョセフです。描写にはまた拙さがありますが、形、印象をとてもよく捉えています。このような、離れて見た時にこそ形が強く、かっこいいデッサンを目指したいですね!

作品紹介は以上になります。

夏の勢いでみんな休日も自主練をしたり、ぐいぐい力をつけています。講師の目から見ると本当にみんな上手くなりました。焦ったり迷ったときは2、3ヶ月前の自分の作品を振り返ってみるのもいいかもしれません。デッサンや模刻はとにかく訓練を重ねることが大切です。毎回新しいカタチを発見してください。

来週からは気温が20度台になるとか、ならないとか。本格的な芸術の秋がやってきますね。いい展覧会もたくさんやっています。休みの日にはいい作品を見て、インプットも大事ですよ。

秋もこの調子で頑張っていきましょう!