日別アーカイブ: 2018年4月1日

「絵が好き」という熱量

こんにちは。油絵科の関口です。
もう新美で20年以上も講師をやっていますが、毎年油絵科に集まって来る人は本当に面白い子が多く、決して飽きる事がありません。
でもそういう人に限って「自分は普通の人間だから…」と思って、一人で落ち込んでいる事が多い様な気がします。そういうのを側で見ていると、思わず「君は素で十分面白いから…」とツッコミたくなります。どうやら自分では全然気付かないみたいですね。
皆共通しているのは「絵が好き」ということ。そう言うと「何だ当たり前じゃない?」と思うかもしれませんが、その「絵が好き」の度合いというか、熱量や質が人によって全然違うんですよね。

時々「エスキースを見せて」と生徒に言う事があるんですが「あ、このページは関係ないし、ちょっと…」と言って、見せるのを拒否されてしまう事があります。そういう風に言われると、天邪鬼な僕としては、逆にスゴい気になって「いや~、大丈夫だから見せてよ~」と必ず粘る事にしています(笑)。
一様に恥ずかしがりますが、そこで見せてもらった落書きやイラストとかは本当にイキイキしていて、内心「今描いてる絵より全然良いじゃん!」と思う事も少なくありません。
「好きで描いているんだから、落書きだから…とか、イラストだから…とか思わなくても良いのにな~」と思っています。

ジャンルを問わず、自分が「好き」と思っている事は、それだけでエネルギーを持っています。自分が「興味のある事」は、それだけで他人よりも上手になったり、知識を持ったりするポテンシャルを持っています。

私達に出来る事は、それを否定せず応援することです。植物で例えるなら、この時期の皆はまだ種や新芽の状態です。一年後にどんな花が咲くのか?今からとても楽しみにしています。