日別アーカイブ: 2014年1月6日

3学期 授業開始 日程について

あけましておめでとうございます。
新宿美術学院三上です。

本日で冬期講習会後期日程が終了致しました。
講習会を受講して頂き、ありがとうございました。
今後とも新美をよろしくお願い致します。

3学期授業開始は1月10日(金)からになります。
新宿校・国立校とも上記日程より授業開始となります。
また、基礎科(木金土)に関しても上記日程からの開始となります。

受験生の皆さんはいよいよセンター試験が近づいてきます。
学力・実技ともしっかりと頑張ってください。

新美NEWS更新についてのお知らせ

ブログ担当の大島です。

あけましておめでとうございます。
本年も新宿美術学院、新美NEWS共々よろしくお願いいたします。
そしておよそ3週間にもわたる冬期講習会、本当にお疲れ様でした。
ここからが受験本番です!頑張りましょう!

さてご連絡が遅くなってしまいましたが、新美NEWSは冬期の間、不定期更新とさせていただきます。受験期がさしせまり、定期更新が難しくなることが理由です。頻繁に新美NEWSをご覧になっていただいた皆様には申し訳ないのですが、ご了承下さい。

とはいえ基礎科はこれまで通り定期更新を続けますし、合格体験記や受験情報などもアップしていきますので、これからも新美NEWSを見てくださいね!

 

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omamori

教える立場である私が買うのは果たして「学業御守」で合っているのかどうか怪しいところではありますが、お守りがあるとなんだか安心します。受験の結果は神頼み、というわけにはいきませんが…。

インプリマトゥーラと白色浮出

明けましておめでとうございます。油絵科の関口です。このブログは油絵科ではリレー形式でやっていましたが、松田先生が書いていた通り今年度は12月初旬で一旦終了しました。春までは僕が時々更新しますので、月曜日にはこのページを開いてみて下さい。可能な限りアップしようと思います。

さて、タイトルにある「インプリマトゥーラ」と「白色浮出(はくしょくふしゅつ)」という言葉はご存知でしょうか?一般の方にはあまり聞き覚えの無い言葉ですよね?

これが芸大油画専攻の在学生や50歳以下の卒業生になると、ほぼ100%の確率で知っている事になります。この言葉は、今年で定年を迎える芸大油画教授の佐藤一郎先生から、何回も繰り返し、繰り返し…それこそ耳にタコが出来るほど聞かされます。なので、芸大生でこの言葉を知らない人がいたら、その人は殆ど学校に行っていなかったんでしょうね。

インプリマトゥーラ

この聞き慣れないインプリマトゥーラという言葉は、イタリア語ですが、佐藤一郎先生は「地透層(じとうそう)」という、これまた聞き慣れない言葉に翻訳しました。確か佐藤先生の造語だったと記憶しています。読んで字のごとく、下地を透かせるように塗った透明な層の事を言います。

佐藤先生の翻訳した「絵画技術体系」という本がありますが、元はマックス・デルナーというドイツの研究者の著書になります。高校生の時にこの本を手に入れて読みましたが、分厚い上に難しい日本語が使われているのでとても読み辛く、これの翻訳が必要なのでは?と一部の人によく言われていました(笑)。

それはさておき、佐藤先生によると、西洋絵画は油絵具オンリーで描かれる事は無く、最初は水彩から始まり、次にテンペラ、その上から油彩という風に色んな材料をミックスして描くのが本来の油絵だと言います。

一番最初の層は白い「※白亜地」と呼ばれる炭酸カルシウムに膠を混ぜたもので地塗りを施し、そこに下素描(アンダードローイング)をします。その上から薄く透明な層を重ねるのがインプリマトゥーラ(地透層)と言う事になります。このイタリア語と日本語(造語)と英語が混ざった上に、ドイツ人の書いた技法書を訳してきたという離れ業が佐藤先生の真骨頂だと思います(笑)。

※イタリアなどは石膏地を施すのが一般的で、その土地によって使われる下地に使われる顔料が違います。

ほつれ髪の女
レオナルド・ダ・ヴィンチ作「ほつれ髪の女」 全面にインプリマトゥーラが施されている。

白色浮出

インプリマトゥーラを施すと、元の白い下地よりも若干暗いトーンになりますので、そこを白で描き起こしていくのが「白色浮出」という事になります。(これも佐藤先生の造語。元になった言葉は全く記憶していません。授業でも出てこなかったような気がします)

このプロセスこそ、西洋絵画の原点。というのが佐藤先生の持論です。デューラーなど、北方ルネサンスの画家や、ブリューゲルやルーベンスなどのフランドルの画家も(全てではありませんが)この様なプロセスを踏んでいる様です。

祈る手
デューラー作「祈る手(部分)」 デッサンだが、白色浮出が使われているのがよく分かる。

その佐藤一郎先生も今年で退任になります。本日1月6日(月)より1月19日(日)まで芸大美術館で退任記念展が行われます。
同時開催の「見ること、描くこと」?技法材料研究室とその周縁の作家たち に僕と学生講師の伊勢先生も出品しています。

佐藤先生退任記念展
お時間のある方は是非お越し下さい。