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涼しくなってきましたね。

私は暑い夏より寒い冬が好きです。浪人していた頃、早く浪人から抜け出したくて、寒くなる→受験近づく→浪人卒業!な感じがしていました。受験は緊張もしますが、浪人が終わるかもしれないワクワク感もありました。ま、私は多浪したのでそんな感じも1浪・・・ギリギリ2浪までで、その後は記憶にありませんが・・・笑

というわけで受験が近づいています!暑さにやられることもなくなってきたので、学科も忘れずに、実技も本腰入れましょう。

では新学期スタート、それぞれに夏の成果が出てきています。

T.Fさんの作品

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夏期講習から実力の底上げがされてきています。今までは、綺麗で繊細だけどインパクトが弱いタイプでした。しかし炭に強さが出てきました。この強い炭を生かしつつ、今までの繊細に細かく描写することも手を抜かずに進めていって欲しいと思います。描写しないと画がもたない感じではなくなったので良い傾向ですが、描写してやる!と言う気持ちは忘れずに。

S.Y君の作品

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素描で自分なりに見せ場をつこるのが上手い生徒です。流すこと無く、スプーンに移りこむ自分まで描写することで絵の魅力にもなっています。指や手首の形もよく観察し形を拾っているので、スプーンを握っている力加減まで表現できています。

U.T君の作品

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画用紙に対して余白は多めですが、腕から手首周り、スプーンの先まで神経を使い丁寧に描いているので、余白が空間となり画面が全体が生きています。小さく入れても余白を生かせられれば、かえってこじんまりせず目立つデッサンになります。

T.Fさんの作品

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手のひらが向こうへ倒れて張り出す手首や、五本の指の曲がり具合などよく観察して描いています。スプーンを軽く握った感じが自然に捉えられました。丁度スプーンの首が曲がるところを持っているので、スプーンの頭の部分の表裏が曖昧になりがちですが、しっかり分かるように描けました。

Y.R君の作品

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全体のバランスは上手く捉えられました。ただ、全体に手が入っている分、指で抑える調子が似てしまい、張りの形が曖昧になってしまいました。おでこや頭に巻かれたリボン?のところは指でパチっと抑えないと光が鈍くなるので弱い印象になってしまいます。押さえる調子のメリハリに気を使ってみましょう。

M.Y君の作品

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首から頭部にかけねじれがあり安定感がなくなりやすいジョルジョですが、首の座りが落ち着いています。斜めに倒れながら横に向きかけている顔の微妙な動きもゆったり捉えられました。目や眉間の表情もやり過ぎること無く上手く反応出来たのではないでしょうか。

H.Aさんの作品

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フォーンの迫力がよく表現されています。腰が入り、上半身がこちらに張り出してくる感じに力強さが感じられます。光と影のバランスがよく、全体感をスッキリ描けました。

U.T君の作品

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全体的に描写し、丁寧に全体を描いています。伸びと縮の動きが連動し、フォーンの全体感がよく分かる作品です。

F.T君の作品

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手のひらの空間が綺麗に表現出来ました。床に落ちる手の影がうまく表現され、床と指の接地面の緊張感が見せ場となり見応えある作品になりました。

S.K君の作品

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手のひらを丸めていますが、空間的に狭くなること無く画面いっぱいに空間を生かすことが出来ました。気を抜くと?親指の付け根が骨格から外れてしまう事が時々ありますが、今回は腕から手首にかけて力強く描きました。

M.Y君の作品

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描写がとても丁寧です。彫刻科は力強い描き方をする人が多い中、このような自然な描写はすっと目を引きます。描写は個性でもあるので、このまま武器にしていきましょう。
みんなそれぞれ良い所があります。弱点って自分なりに気をつけるので、むしろ弱点だと思っていたことが強みになったりもします。むしろ弱点を武器にする位のつもりで、自信を持っていきましょう。

最後に夜間で頑張っている現役生の作品です。現役生もこの夏グンッと伸びました。

S.R君の作品

IMG_7985n正面からの構図は、両肩がギリギリ入るところで切ることになるので、紙からはみ出した部分を想像しながら紙の中に収まる肩を描きますが、今までは、そのあたりが決まらずなかなか全体に手が進みませんでした。今回は肩を捉えられたので、全体感の陰影や、頭部の描写まで手が入り、完成度がかなり高くなりました。ブルータスの重量感も出ています。

I.Hさんの作品

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鼻の位置が上がりすぎたり、顎の下面の表現がかたかったり、比較的体より頭部が苦手でしたが、今回はまだ少し不安定さはあるものの、顔がかなり似てきました。体も厚くなりすぎたりすることなく、ブルータスの厚みが出せました。

T.Y君の作品

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真横からの位置は情報量が少ないので、時々正面や向こう側からブルータスの動きを確認しながら描きましょう。さらに、首から肩のつながりが見えない位置なので、少ない情報である外枠(シルエット)を正確に捉えたいです。その上で肩を自分の方に引き出すように描きましょう。
まだ肩の塊をゴロッと出す描き方がわからず、描き出し時点では肩が薄っぺらくなっていましたが、参考作品を見て研究しながら描きました。まだ少しボリュームが足りませんがコツがつかめてきたのではないでしょうか。
現役生は、まだ描写の仕方がわからない部分が多いですが、課題をこなすことで描くこと自体に慣れていくのと同時に、なにかしらのコツをつかんでいくので、グイグイ伸びています。
この調子で頑張りましょう。

次回彫刻科は9月30日、小川原先生です。
ではみなさん、マイペースに頑張りましょう。マイペースって意外と大事だと思います。

ではまた。