月別アーカイブ: 2013年8月

石膏モチーフ

大学説明会予定

新宿校 古関です。

新美の夏期講習会、中期の講座も8/10をもって無事終了いたしました。受講生の皆さんが頑張って制作に励んでいる姿を見かけました。この後も8/12から24まで後期のコースがあります。引き続き制作頑張って下さい。

今回は、各大学の説明会やオープンキャンパスの情報をお知らせします。

●武蔵野美術大学
真夏のオープンキャンパス~musabiNAVI~
2013年08月17日(土)~2013年08月18日(日)
9:30-16:30
*予約不要・入退場自由で、どなたでも参加できます。
開催場所: 鷹の台キャンパス

●多摩美術大学
進学相談会2013 東京会場
2013年 8月24日(土)・25日(日)
10:00~16:30
[予約不要、入退場自由]
開催場所:八王子キャンパス

●東京芸術大学
美術学部入試説明会の開催について(予告)
開催日時:2013年9月28日(土)、29日(日)
開催場所:東京藝術大学美術学部(上野校地)
学科・専攻:油画、彫刻、工芸、デザイン、建築、先端芸術表現(彫刻はアトリエ・工房見学のみ)
申し込み方法等詳細は、今月中に芸大ホームページ上で公開いたします。

 

大学説明会に行かれる方は大学のホームページで詳細を調べて行くようにしましょう。

基礎科 夏期講習?中期終了!?

こんにちは、基礎科講師一同です。
長かった夏期講習も、ついに中期最終日を迎えました。

中期はデッサンコースと専門コース。
みんなそれぞれの課題に取り組み、ぐんぐんと力をのばしました!

 

 

中期に制作された学生作品を紹介していきたいと思います。

 

デッサンコース(静物デッサン)
白布を巻かれた石膏像に、リンゴ、アクリルの筒、カラーボール
下には白布とグレーの布がしいてあります。

川村b

 

油絵コース(静物)
ちょうちんが3つ台に置かれているところにイメージを組み合わせて絵画表現しています。

原澤b

 

 

日本画コース(静物着彩)
ひまわり、ジョッキ、スイカ、お皿、プラム、ロープ、ストライプの布。
デッサンに水彩絵の具で色彩表現しています。

山田3b

 

彫刻コース(塑像)
自刻像です。
心棒をつくり、水粘土をつけながら立体表現しています。

坪井b

 

デザイン・工芸コース(平面構成)
FRUITS GELEESとロゴを使った構成課題です。

川村真優香b

力作ぞろいですね!
しっかり取り組んだ成果がでていますね。

 

ここからは制作風景をすこし。


デモスト

石膏デッサンでは、初めて描く人、経験が少なく不安な人のために、道具の使い方から丁寧に説明します。
講師自らデモンストレーションをするので、デッサンの進め方や形のとらえ方のイメージがつかめます。

 

加藤説明

人物課題の講評中の一コマ。
彫刻の先生が、人体の仕組みについてわかり易く解説!
骨格、筋肉の繋がり。仕組みを知ることで新しい視野が開けます。


夏期_集合写真

 

みんなしっかり描ききりました?!おつかれさま!

 

12日からは後期が始まります。
ラストスパート、頑張りましょう!

映像科の夏期講習2013・レポート1

こんにちは。映像科の森田です。今週からまた夏らしい天気が戻ってきましたね。映像科の夏期講習もそろそろ折り返しとなりました。中期は「私立美大映像総合Ⅰ+推薦入試対策コース」ということで、画用紙や原稿用紙の課題だけではなく、推薦入試の対策となる様々な課題を制作しました。今回はその中のハイライトとも言える「映像実習(ショートムービー制作)」のレポートをしようと思います。

テーマ:ループ映像
課題:4つのカットからなる60秒以内の映像作品を構想して、グループで制作してください。
(*ただし映像は繰り返し再生=ループ再生して鑑賞することとする)

さて、これを読んでいるあなたならどんなアイディアを構想しますか?映像のひと連なりを一般的に「カット」と呼びますが、「4つのカット」という条件では、何だか退屈な映像しか作れないような気もしますね。例えば15秒のテレビCMでも、気をつけて見てみると非常にめまぐるしくカットが変わっています。もちろんCMによって様々ですが、10以上~ものカットで構成されている場合もあります。そのことから考えると「4つのカット」という制約はなかなか厳しく思えますね。

しかしこの課題のポイントは、もう一つの条件「ループ再生」にあります。映像表現の大きな特性は「時間を再構成できる」という点です。同じ出来事が繰り返すということは、もちろん現実にはあり得ないわけですが、映像の中でならば起こりえる。しかも(これが不思議なところなのですが)ループ再生なのだから全く同じ映像を見ているはずなのに、繰り返すごとにその映像に違った意味を読みとったりもする。そんな映像の特性を非常にシンプルなかたちで体感できるのが、この「ループ映像」の課題なのです!(やや大袈裟ですが…)

硬めの前説はさておき、学生の皆さんは7人ひとグループになり、まずそれぞれのアイディアをプレゼンテーションします。その後グループで話し合って2つのアイディアを作品化してもらいました。そしてこの「ディスカッション」というプロセスも映像制作の場面では重要です。アニメーションのような映像であれば個人での制作もあり得ますが、やはり映像制作の基本は共同作業。自分が考えているイメージを、他の人にどう伝えるか。複数のアイディアを活かしつつ、作品としてどうまとめるか。これも大きな課題です。……とは言え、みんな基本的には文化祭的な感覚で楽しんでやっていましたね。他のグループへの対抗意識も、それはそれで原動力になったりします。

meeting
(1日目・ディスカッションの様子)

そしてディスカッションを経て撮影へ。新美から地下鉄に乗ってしまえば、一瞬で新宿御苑という素晴らしい撮影スポットに着きます。撮影を行ったこの日は基本的に晴れつつも暑すぎないという絶好の撮影日和。ぐるっと散歩しながらイメージに会う場所を探して、決まったらいよいよ撮影に入ります。出演する人、カメラを覗く人、絵コンテを見つつ全体の流れを確認する人、などなど映像の現場では色々な作業があります。今回の実習で初めてカメラや三脚を扱う人もいましたが、気がつくとみんな立派な撮影クルーとしてがんばっていましたよ。

shooting
(2日目・撮影の様子)

*つづき(編集作業)はまた次回!

夏期講習 中期に入りました。

新宿美術学院 国立校 講師の武田です。

太陽の陽射しがギラギラしていますが、
急にゲリラ豪雨にみまわれたりする最近の夏。
出がけには天気予報のチェックが欠かせません。

国立校の夏期講習も、中期の後半戦です。
みんなちょっとお疲れ気味・・・とはいうものの、
ランチタイムはUNOで大盛り上がり、雄叫びをあげていました。
初めて会ったとは思えないくらい、みんな仲良しです。

静物モチーフ 夏らしいモンステラの葉。
モチーフ

静物モチーフの植物や果実は、鮮度が大切です。

形も綺麗で、みんなのデッサンの練習にもなって、それでいて日もちするモチーフ。
実は毎回、かなり苦労しています。

全景3

全景1

全景2

全景4

石膏像は、光の印象も大切です。
マルスの位置決めも、微調整しながらベストポジションを探します。

全景5

全景6

全景7

来週からは後期がスタートします。
デッサン、油画、平面構成の3コースに分かれ、それぞれ専門課題を勉強します。
ご興味のある方は国立校まで。  042-577-1117

デザイン科夜間部より

こんにちは。デザイン科夜間部講師の大島です。

昨日は多摩美の田口先生を迎え、新学科として今とても注目されている統合デザイン学科の説明会が行われました。

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グラフィックデザイン学科とプロダクトデザイン学科の良いところを取り入れたようなカリキュラムがとても魅力的。かなり忙しそうな学科ではあるけれど、充実した学生生活が送れそうですね。併願しやすそうな入試課題なので、ちょっとでも興味がある人は積極的に受験する方向で考えてみましょう。なんなら私が受験したいくらいです。

 

さて夏期講習も中盤に入りました。
現役生もちょっとずつ成長の兆しをみせていますので、その成果の程をちょこっとだけ紹介させてください。以下は「お菓子と両手」という課題で、すべて現役生(高3)の作品です。

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こういうアイス、そういえば子供のころ食べましたね。
ソーダ味で、夏の暑い日、セミの鳴き声を聞きながら友達と半分こして…幼い頃の記憶が蘇り、講評中に思わず郷愁にかられてしまった作品です。手の描写はもっとイケると思います(木の棒の描写はいいと思います)。

 

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サイコロキャラメルは他の人もモチーフにしてましたが、これは持ち方を工夫してますね。間近でみたときの描写も丁寧でした。紙の厚みや質感をちゃんと表現していて「わかってるな…」と思います。ポーズは少々アクロバティックで、実際やってみると指がつりそうです。
ちなみに明治のサイコロキャラメルの発売は1927年だそうです。86歳。すごい。

 

 

DSC01931
流れのある連続性が美しく分かりやすい作品ですね。上手にモチーフを利用しています。
手の描写と形がまだ気になるかな…とはいえ今の時期としては描写や考え方は良い感じなので、このまま頑張ってほしいですね。ちなみに私はたけのこの里より断然きのこの山派です。

 

 

DSC01928
ドーナッツの輪っかと、片方の手でつくった輪っか。
これもテーマが分かりやすい作品です。手の描写は悪くないんですけど、ドーナツの質感描写がもう少し美味しそうに描けてると良かったですね。業界用語でいうと、いわゆる「シズル感」というやつです。
どうでもいいんですけど以前フランスのスターバックスにて、日本語のイントネーションで「チョコレートドーナッツ」って屈強そうな黒人の店員に言ったらまったく通じなかったどころか爆笑されたことがトラウマです。

 

最近は美大を目指すきっかけがアニメや漫画やゲームという学生がたくさんいます。

むしろ私たちの多くはレンブラントやミケランジェロをみて美術の道を歩むわけではありません。幼い頃からアニメや漫画のキャラクターをノートに模写したりしながら絵が好きになり、その延長線上で美大を目指そうと思う人も多いのではないでしょうか。

そうして美大予備校に通い始めるわけですが、当然そこではこれまで趣味で描いていたような絵は描けず、予備校で用意されたモチーフを描かされ、講評では形が狂っているなどと指摘されます。本当はイラストや漫画を描くのが好きだっただけなのに、いきなり「デッサン」や「デザイン」の勉強を始めさせられるのです。

そうして予備校生活が漫然なものとなり「自分がなにをやりたいのかわからなくなってきた」「なんのために予備校に通っているのかわからない」と感じ始め、いつしか楽しかったはずの絵を描く行為が徐々に苦しくなってくるという人もいるのではないかと思います。

そこで、いわゆるサブカルチャーからの流れでなんとなくデザインに興味を持った学生には私はこの本を見せることにしています。

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これは「アイデア」という有名なデザイン誌ですが、近年サブカルチャーの分野におけるデザインも特集されています。普段目にしているような漫画からここには絶対掲載できないような本までデザインの対象として扱われています。

この「アイデア」誌に目を通すと、予備校で学んでいること(デザイン科の受験勉強)が、どう自分が好きなもの(漫画やアニメ)に結びつくのか少しイメージしやすくなるのではないかと思っています。

「資生堂の広告いいよね」とか「田中一光のグラフィックデザイン格好いいよね」なんて会話ができれば話は早いのですが、普通に日本で暮らして来た高校生が、全員が全員いきなりそんな知識と感性を持つのは無理があるでしょう。というわけで、こういったところから少しずつ「デザイン」のことを理解して好きになってもらえればと思っています。

この本は私物ですが、興味がある人は声をかけてもらえれば見せることができます。
思い悩んでる人は是非どうぞ。