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建築科:前期へ向けて

こんにちは。ena美術建築科の河野です。

早くも新学期が近づいてきましたね。新高校3年生になる方々、もう一度受験にチャレンジする決意を固めた方々、皆一年後の受験という目標に向けて緊張感を持ち始めていることでしょう。

私も大学受験に2浪し、この予備校でお世話になっていました。現役生の頃は(当時)センター試験3割、実技試験白紙という凄惨な結果を叩き出し、猛反省の末に浪人生活に臨んだものでした。

皆さんにも、現時点の実力で自分の限界を見切らずに志高く志望校を目指してほしいと思います。

今回は前期の過ごし方をテーマに書こうと思います。

本番までに時間がある前期は、ぜひ自分の好きな居場所について意識し続けるようにしてみてください。この時期は勉強も基礎固めに集中される時期かと思いますが、実技も同様です。デッサン力の下地を強化しつつ、自分が目指したい空間性とは何かを模索し続けてみてほしいのです。

勉強する環境でも構いません。一番集中できるのは本当に自習室なのか、実は学校のオープンスペースだったり、図書館のテーブル席だったりするかもしれません。そしてそれはなぜなのか、周りの視線との関係性や周辺の環境に対する自分の場所の位置付けなど、何か居心地良いと感じさせる要因が何かを掘り下げて考えてみてください。

自分の実感を伴う価値観が基礎づけられると、その後制作する空想上の空間に体験のイメージがつきやすくなってくるでしょう。

そしてもうひとつ、『石橋を叩いて渡る』心持ちでいることです。

基礎固めの時期、自分が分かっているつもりのこともその理解が十分であるか、慎重に確認してください。そこに時間をかけられる時期は前期しかありません。

同じ問題を繰り返し解くことも十分力になります。パースの取り方を理解しても、それを正しく絵に描けているのか、光の方向を決めていても、絵にその明暗を書き起こせているのかなど、慎重に自問自答しながら実技に取り組んで欲しいと思います。