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彫刻科 GW前の預かり作品

今年度から講師を担当する事になりました臼田です!普段は大理石を主に用いて人間をモチーフにして作品を制作しています!よろしくお願いします!

さてGW前にいい作品が沢山出たので紹介していきます。

昼間部生の作品から紹介していきます。

密な形を追い込んで作り上げることができました。そのモノらしさ(線の緩急や陰影、形のメリハリなど)を感じることはどのモチーフにおいても必ず必要になります。石膏デッサンや模刻などにおいても今回の課題で大事にできたことを忘れずに生かせるようにしましょう。

しつこくしつこく形に対して向き合うことができました。骨らしい三次曲面の繫がりを強く表現することができました。かっこいいです!普段は少しカタチが単調になってしまう時があるので今回のようなカタチに対しての執着を他の課題においても心がけましょう。

時間を延長して頭部だけでなく、角の細かなディティールまで作り上げれました。ベースから密なカタチを作り出す時に迷いや躊躇が普段は見受けられます。ここまで密に作るあげることができるので他の課題においても自信を持ってどんどん形を作り上げてしまって大丈夫です!トライできれば必ず良い作品を作り上げることができると思います。

続いてヘルメスのデッサン

顔の印象で苦戦することが見受けられますが今回は柔軟に印象を合わせてこれました。カタチに対しての素晴らしい反応ができる反面、細かい起伏を表現する際にやや大きなカタチが崩れてチカチカしてしまう時があります。落ち着いて自分の画面に施した作業内容を頻繁に確認することを心掛けてください。

今回は強引になることがなく顔の印象を引き出せました。この感覚を忘れないようにしてください。一手一手にもっと自覚を持って、作品の最終的な完成イメージを強く持って作業するように心がけましょう!そうすれば必ず良い作品を制作できると思います。

力強くヘルメスの印象を捉えることができました。カタチを力強く表現できる反面、そのモノらしさから外れた際に悪目立ちする事になります。最後までモチーフに寄り添い、よく形を観察し、よく分からない状態でなんとなく作業をしない、これを強く意識して作業するようにしてください!

夜間に残って自主的に仕上げた作品になります。最終的なフィニッシュは良いです。途中でモチーフをなんとなくみてなんとなく作業を重ねることをしないようにしましょう。そのモチーフらしい特徴や強さ他のものにはない魅力など既に知識的に知っていることはフルに活用して観察することを心がけてください。

続いて夜間部生の作品紹介に移ります。

とてもよく印象を引き出せていると思います!毎回高いレベルで作品を上げてきていますが、出だしはまだ不安定な瞬間があります。精度を上げていく際の見方やポイントを毎課題で増やしていきましょう!この調子!

自刻像課題 この時期でここまで上げてこれることはすごいと思います。フィニッシュ時の陰影の濃淡をコントロールして、細部周りの三次曲面の形をもっと追えると素晴らしいです!

人間らしい佇まいを自然に拾ってこれました。とても印象がいいです。やや体の肩の位置関係に対しての顔の向きに固さを感じます。先の形をもっと想像して作っていけると良いです!

動きをつけての難しい構成でしたが破綻なく自然に作れています。動きがつくことによって起きる左右の形の差も抑えられました。出だしで顔まわりの彫りがキツくなりすぎる癖があるのでそこを気をつけつつ進められると良いです。

パジャント 完成度はもっと欲しいところですがとても綺麗な空間を出せていると思います。画面奥と手前の関係性の設定が初めからかなり意識できていたこともとても評価できます!この調子で頑張りましょう。

片手塑像 高い精度でバランスを合わせてこれました!手の持つ柔らかい肉感や関節周りのコツっとした感じはもう少しだけ追えるとよかったです。今回知った手の構造的な知識は忘れずに次に活かしましょう!

各生徒強みと弱みを持っています。それを自覚し自発的によく考え制作できると良いと思います。弱みは夏前までに払拭できるようにとにかくもっとトライしていきたいですし、強みはもっと研ぎ澄ましていけると良いと思います。一手一手にもっと責任と認識をもって作業するようにしましょう!

長くなりましたが以上になります。