月別アーカイブ: 2020年10月

くにたちの基礎科・秋

国立校です。

受験生は推薦入試、来週から始まる公開コンクール(実技模試)に向けて、緊張感を持って制作しています。

さて基礎科では、その受験生に刺激を受け、恒例の国立をアピールするポスターデザインにチャレンジしています。
みんなそれぞれ苦戦しながらも、爽やかなイメージのものや、とても細かく凝ったものなど、
楽しいデザインがどんどん生み出されそうです!

美大受験を考えている高1.2年生、中学生の方、
国立校で体験から初めてみませんか。
お待ちしています。

 

演習課題と自画像コンクール。

あっという間に、二学期も1ヶ月過ぎました。過ごしやすい時期となりました。去年はこの時期に台風の被害があったことを、思い出します。今年は来ないことを祈りたいですね。

デザイン•工芸科夜間部です。

まずは、静物デッサンに限定したデッサン見るだけの日の報告です。講師5人で2時間半ちょっと、生徒の視線を背負って描くという講師には過酷な授業です。今回のモチーフはその後生徒も描いたので、描き方に直接的な影響を感じる生徒が結構いたのではないかと思います。デモンストレーションしていただいた講師の方々、お疲れ様でした。

 

そして、新美合同自画像コンクールの制作、投票、そして上位作品のギャラリー展示です。 投票前の風景はこんな感じです。  新美のウィンドウは、こんな感じにカラフルな作品となっています。デザイン・工芸科夜間部の主任賞は、こちらの中央の作品にしました。とても素直でそれでいて見せ方に工夫があって、良い作品だと思います。

 

公開コンクールも、いよいよ今週末から始まります。申し込みを忘れずにしましょう。

https://www.art-shinbi.com/koukai/2020/

自画像

こんにちは、油絵科です。

先週は全科合同のコンクールの採点がありました。毎年自画像関連の課題が行われるのですが今年は「私について」でした。並んだ作品を見ると鏡に向かって真剣な間ざしで描写するものやイメージで描くもの、今年は着彩をしたものなど多彩な取り組みがあって全科で幅があって面白く鑑賞させていただきました。

自画像は古くから描かれている題材で、一般的にはレンブラントやゴッホなどが有名でよく知られていると思います。

また自画像として変わり種を紹介すると「泉」で有名なデュシャンも72歳の時に自画像「わが舌はわが頬のうち」を制作しています。

紙に描いた横顔の線描の上に石膏撮りされた彼の頬を思わせる物が合わせられています。口が固く閉ざされた自画像ですが、何を語り、もしくは語らないようにしているのでしょうか。絵画としても彫刻としてもある意味で中途半端なその作品はメディアから解放された彼の信念や魂がより鮮明になっているようにも見えてきます。

 

日本人の作家では石田徹也   は自画像で有名な作家です。彼の作品は強い物語性があり見るものを創造の世界に引き込みますが、実際に間近で見たときに何よりも惹かれたのが、絵画内からこちらをのぞき込むような絵画内にいる彼の純粋でまっすぐな瞳でした。丹念で実直に仕上げられた絵は、見るものに鑑賞しているのではなく、見返されてるような不思議な感覚を与えています。

 

他にもPHAIDONの500の自画像という画集に多くの自画像が掲載されていて楽しむことが出来ますよ!

先端芸術表現科公開コンクール

こんにちは。先端芸術表現科です。

秋からは、小論文、素描の1次対策をより詰めていくと同時に、制作の方でもこれまでの自分の制作や興味のありかを捉え直しながら、個人資料ファイル完成に向けてより自らの関心を深めていくことを目指していきます。

 

(画像は、最近の講評会の記録と授業の様子です)

さて、11月3日(火)の文化の日には、公開コンクールを開催します。
申し込みはこちらからお願いいたします。
https://www.art-shinbi.com/koukai/2020/
先端は、総合実技課題+面接という形式で行い、本番想定の状況での採点を行います。
現在個人資料ファイルも全部はできていない方が多いと思いますが、個人資料ファイルを一度客観的にみてもらいたい方、総合実技試験を体験してみたい方など、多くの方の参加をお待ちしております。昨年度公開コンクール1位だった方は無事に合格もしたので、受験の途中で自分の現在地点を他者の視点から眺めてみる機会にしてください。

それでは先端芸術表現科でした。

彫刻科授業作品

 

彫刻科の新妻です。受験生にとってはコンクールの秋ですね。先日の全国石膏デッサンコンクールはいかがだったでしょうか。

彫刻科にとっては実際の試験時間+2時間だったので、採点係として携わった身としては、印象よくまとまっている、というところからさらに踏み込んだ観察とクオリティを期待しましたがまだそこまで描き上げてくるデッサンは少なかったなと感じました。加えて、魅力ある絵作りがぱっと見目を引くものでも、一枚の画面の中での気配りが行き届いておらずマイナス面が目立ってしまう絵や、モチーフの捉え方が強引になっている絵はなかなか上位に推せなかったなという印象を受けました。うーむ、まだまだ気にすることは多そうだ、がんばっていきましょう!

受験としてのサイクルで考えると公開コンクールがイメージ的には折り返し地点なのかなと思います。自分の立ち位置、何が残りの時間で必要なのかを確認できる公開コンクールにしたいですね。

それでは最近の預かり作品の紹介です。

 

画面全体を貫く大きい空間のイメージが早い段階で作ることができ、最後まで引きつげましたね。この調子です!

 

 

マルスのゆったりとした姿勢と物憂げな印象が大事になってくる位置ですがよく捉えられています。

 

立体的にしっかり把握できていないと奴隷の顔って描けないですよね。そのお手本のようなデッサンだと思います。抵抗感感じる仕上がりもいいですね。

 

持ち味の柔らかな炭づかいと自然な観察がしっかりはまりましたね!この感覚を大事にしていきましょう!

落下の動きを予感させる構成が面白いですね。全体像が見えるのが早かったぶん、作り込みはさらに欲張っていきましょう!

狙った通りの構成を作るためには物理的な強度をクリアする芯棒を作れるかが鍵です。

今回は安定感ある芯棒で本来の力が出せたのではないでしょうか。

上から下までの主要な関係がバチっとハマってる印象がぱっと見で目を引きます。作り込みもしっかり押さえ込めていて形態感がクリアです!

若干細かい起伏をピックアップしすぎた感はありますが流石の模刻力です。一回一回で新しい発見を増やすつもりでさらに目を鍛えていきましょう!

続いて夜間部の作品です。

パーツごとの印象の拾い方の巧みさは浪人生も参考にして欲しいレベルです。欲を言うとトータルでの動き、組み立てにはまだ詰まったぎこちなさが若干残るのでさらに高いレベルを狙っていきましょう!

明快さが気持ちいいデッサンです。右側の肩が体の動き、辻褄から外れて見えたのが惜しかった。全体の中での動きや力のたまりの印象まで再現できるとグッとグレードが上がっていきます。

 

最後に展示のおしらせをいくつか

大学時代の先輩で、取手校での大学院時代は大変お世話になりました。そのころから制作されていた作品なので見に行くのがとても楽しみです。

森靖 「Ba de ya」

2020.9.26〜11.7

水、木、日 14:00〜19:00 金、土 14:00〜20:00 月、火、祝 休廊

PARCEL

東京都中央区日本橋馬喰町2−2−1DDDHOTEL 1F

 

石で具象彫刻を作っている先輩です。形に対する向き合い方など、在学中から刺激を受け続けている方です。今回の展示も必見です。

今野健太 「析出」

2020.9.26〜10.31

金、土、日のみオープン

HARMAS GALLERY

東京都江東区清澄2−4−7

最後は新妻が出しているグループ展です。柏市をあげてのアートイベントの一環の企画展です。日本画科の名雪先生も出品されています。

コロナ予防をしっかりした上で見にいき、いろんなインプットでリフレッシュしてください。ではでは