月別アーカイブ: 2015年11月

彫刻科 2学期後半!伸び盛り!

こんにちは!彫刻科の小川原です。2学期も後半戦です。入試の足音も大分近づいてきましたね。僕は入試を勝ち抜いていくためには2学期が勝負だと思っています。冬期、入直はもちろん緊張感も高まるし、実力もグーンと上がっていく時期ですが、落ち着いて研究を深められるのは今しかないと思います。

さて、公開コンクールでは学内生、学外生問わず「模刻」のレベルが問題点として浮彫になりましたが、ここを鍛えないことには厳しい受験争いになることは必死です。いや、そもそも戦えるのでしょうか?全体のレベルが高くないなら、このタイミングでしっかり頑張っておけば入試の時点ではかなり差がついてくるのだと思います。入試で模刻が出るとは限らないですが、模刻が出来ないと彫刻そのものが出来ないので、しっかり模刻を修めてから大学に入って下さい!

それでは10月の優秀作品の一部を紹介します。模刻の話が出たので昼間部生の模刻から見てもらいたいです。
ジョルジョ。
3
これまで模刻がどうにも上手くいかなくて苦手意識が強かったですが、ちょっとしたアドバイスだけで自力でここまでつくれました。完成度自体は十分とはいえませんが、量感、動き、印象。どれをとっても良い内容となっています。この調子で頑張って!

カッパのヴィーナス。
4
こちらも最近グッと力をつけてきた学生の作品です。髪の毛の表現はもう少し印象を出していきたいところですが、全体の構築感はとても良いです。
髪の毛の表現に関しては荒づけ、中付けをしていく過程でベースを作りながら同時に雰囲気を作っていくようにして、時間を効率よく使っていきたいです。今は時間が足りていない事が伝わってしまいます。

それでは夜間部生の作品です。夜間部はデッサンがかなり上達してきました。浪人生に比べて制作時間が少ないので、1課題を大事にこなしていきましょう!
ブルータス。
2
現役生としては素晴らしい内容です。これまで炭のコントロールが上手く出来ずにフワフワしてしまうのが問題でしたが、今回はかなりしっかり形にすることが出来ました。全体を意識してやりきっている事に魅力を感じます。今回は9時間描きでしたが、6時間でもこのレベルのものを描けることを意識して下さい。

ジョルジョ。
1
ドラマチックに撮った写真のように不思議な魅力のある作品です。細部を徹底して描き込んでいますが、ベースの形もしっかりつくっているので表情が浮いていないです。彫刻科のデッサンとしてはかなり独特な作品ですが、逆に個性があってよいです。あくまで対象に素直に向き合って、嫌なクセっぽさが出ないように気をつけましょう。

最近は僕も学生に混じって描いたりつくったりしています。今回はマルスを描きました。
描き出し。「全体感」ということに焦点を当てています。
3 2
全体に同時に描き進めていきます。顔も出だしからしっかり似せていきます。
2 2
統一感を損なわないように気をつけながら完成度を上げていきます。今回は少し時間をかけて5時間くらい描きました。みんな出だしから崩れてしまって、崩れたまま6時間過ごしてしまうパターンがほとんどです。視野を広くして画面全体を把握しながら進めましょう!1 2
ラオコーン。描き出し1時間半。
1
角度を変えて40分。
2
それを受けての昼間部生作品。3

氷室先生からも告知があったと思いますが、11/29にプレ冬期講習があります。彫刻科は今回模刻の特別授業を行います。初心者の方はもちろん、浪人生もこの1日で学べることは多いと思います。参加無料なので、芸大受験をする人は是非申し込んで下さい!

 

Happy Halloween!! 

こんにちは。渋谷校の箱岩です。

早いものでもう十一月。受験生のみなさんも、いよいよ本腰を入れる時期ですね。

先日のハロウィンは、ニュースでも取り上げられていたように渋谷は大変な盛り上がりでした。

IMG_3231

ゴミの散らかりにSNSで文句を言う方がいたようですが、ゴミの片付けも地域の方やボランティアに加えて始発待ちの若い人が進んで手伝ったそうで、月曜までには何事もなかったように綺麗でした。

 

さて、今年は始めて現役高校1~3年生を指導していて、生徒の若い感覚には結構な衝撃を感じて圧倒されたり、世代感覚についていけずに困ってしまったり、自分自身の新たな引き出しを広げる事を余儀なくされてます。けれど、これもスキルアップのチャンス。まだまだ欲張りますよ~。

それから、今年は油絵科出身の私には専門外の教育大学受験の指導にも関わっています。専門外とは言え、教育大付属小・中学校出身で、且つ、現在も茨城県某所で中学校の美術に携わっていますので、その経験を活かして現場に求められる教師像というベクトルで指導にあたっています。お陰さまで(生徒の優秀さのおかげ(笑))で、すくすく伸びてくれています。

IMG_2943

推薦入試で課せられる、小論文や面接の対策についても渋谷校に来ている先生方のスペック総動員で対応していますが、いい結果につながればいいなと思っています。

 

 

話は変わって、子育てって本当に大変って話です。

なぜにもっと気合が入らないのか?なぜもっと前のめりに打ち込めないのか?なぜ好きなことしかやらないのか?なぜに親の苦労や気配りに何の感謝もないのか?そもそも才能なんてうちの子にあるのか?など、我が家も受験生を抱えていますので、保護者の皆さんの心配や不安や、じれったい気持ちなど、本当によくわかります。

親の目線には、専門外とはいえ俯瞰的に正しい行動がよくわかります。だからじれったいのです。

ついつい文句を言って口論になったりするのです。わかります(うちも毎日です。苦笑)。

ですが、私の指導経験から、生徒の弁護をさせていただきますと、彼らはまだ初めて足を踏み入れた夢うつつの樹海の中なんです。右も左もわからないまま、先の見通しもないままに霧靄の中を進んでいます。自分たちがその年代の頃にだって、大人から俯瞰で物を言われると反発したことを思い出してみてください。今は樹海を抜け出したから、俯瞰で見れているのであって、彼らは彼らの努力と意志力で、この森を抜けていかなければいけません。そこには、どんなに仲の良い親子であっても助けることはかないません。

自力で、抜け出せたとき、初めて自分の足で、自分の意志で、しっかりと立つことができるのです。

時間がかかる子もいます。皆と同じペースで大人になるわけではありませんし、同じ苦しみや悩みではありません。親がまともで優秀なほど苦しむ子もいます。ですが、自分のお子さんを信じて見守るしかありません。誠意も熱意も何にも感じなくても、必ず自分の足で立つ日が来ます。それまで、お父様お母様に変わって私たちが傍に立って道しるべになっていきます。親では駄目でも、他人だからこそ甘えたり利用したり、相談したり愚痴をこぼしたり、素直な自分を開放できたり、等身大の自分に向き合えるのではないでしょうか。と、偉そうに言ってしまいましたが、我が家もそんな先生とめぐり逢えたことで、子供がほんの少し、前向きに歩き出してくれて、ひどくギクシャクしながらも、夫婦で日々前向きに支援してやるしかないと思えています。

 

渋谷校で出会う一人ひとりの生徒さんと、唯ひたすらに、その時その瞬間の気持ちを感じて聞いてあげたい。些細なことにも気がついてあげたい。私はそんな気持ちです。

 

渋谷校も、御陰様で、各コースとも人数が増えてまいりました。

月火水のコースはデザイン科が既にMAX近い人数。基礎も油も一番増える曜日なので、スペース的に快適性を損なわないギリギリ。木金土の3日はまだ少しゆとりがある状況です。基礎科であれば、土曜コースがあります。ご入学を検討している受験生のみなさんは、お早めに一度見学や体験などに足を運んでみてください。

 

映像科:秋のオススメ展覧会&映画祭

こんにちは。映像科講師の森田です。
芸術祭も終わるといよいよ受験シーズンの足音が聞こえます。映像科では既に武蔵美の公募推薦の出願も終わり(該当する人、ひとまずお疲れさまでした!)、ここからポートフォリオ制作の追い込み、面接の練習といった怒濤の日々が始まります。また並行して留学生試験コースも11月後半?12月の各大学の入試に向けて対策が佳境となります。

そんな受験を直前に控えた人にとってはちょっとした息抜きとして、あるいは一般入試に向けてまだまだインプットを増やしたいという人へも向けて、秋のオススメ展覧会&映画祭を紹介しておきます。

①『Re:play 1972/2015ー「映像表現’72」展、再演』東京国立近代美術館
10月6日?12月3日
ぱっと見どこからどこまでが展覧会のタイトルなのかわかりづらいですが、この展覧会は1972年に京都で開催された「映像表現’72」という展覧会を、2015年の今「再演/再生(replay)」するということがテーマとして挙げられています。当時は当たり前の技術として使われていた8mmフィルムや、むしろまだ珍しかったビデオによる作品なども、当時と同じ環境で鑑賞できるようです。ちなみに2009年にこの近美で開催された『ヴィデオを待ちながら』もそうでしたが、映像の展示を観るのは(全部を観ようと思うと…)結構時間的な余裕が求められます。しっかり観たい人は一日かけてぜひ。

replaytenrankai

②『Who Dance? 振付のアクチュアリティ』早稲田大学演劇博物館
10月1日?2016年1月31日
以前にもこの早稲田大学演劇博物館で開催されていた『幻燈展–プロジェクション・メディアの考古学』を紹介しましたが、今回の展示はコンテンポラリー・ダンスの、特に「振付」にテーマを絞った展示だそうです。こちらの展覧会は映像科のN先生のオススメということで自分はまだ行けてないのですが、「振付けとSNSの関係」などウェブサイトを読む限り、面白そうです。こちらも時間をかけてじっくりと観たい展示です。

dnc_425

③『第16回東京フィムメックス』有楽町朝日ホール、TOHOシネマズ日劇、有楽町スバル座
11月21日?11月29日
たまには展覧会だけでなく映画祭の情報も。比較的大きな規模の『東京国際映画祭』は既に終わってしまいましたが、こちらの東京フィルメックスは11月の後半です。アジア各国の映画が中心ということで、なかなか普段観られない作品も多いので、ぜひ足を運んでみてください。映画祭の場合はもちろん「コレだ!」と狙って行くのも良いですが、予定が合った作品をふらっと観るという偶然の出会いも期待できる気がします。個人的には学生時代に偶然深夜にテレビで観た『風櫃の少年』という映画が上映されるのが楽しみです。

filmex2015_650_w

急に寒くなりましたが、体調管理もしっかり。年末まで2ヶ月を駆け抜けましょう!

ちょっと息抜き、謎解きまんが第2問

こんにちは、油絵科夜間部です。くだらないまんがで、アートの世界を笑って見過ごしてやって下さい。このイラストが表している作家の作品は、誰のどの作品でしょうか?

亜斗の件2

おわかりになりましたでしょうか?答えは、次回行ないたいと思います。お楽しみに!