カテゴリー別アーカイブ: 建築科

絵本のはなし

こんにちは、建築科講師の櫻井です。
今日は最近読んでおもしろいなあと感じた絵本についておはなしさせてもらおうと思います。

紹介するのはこちら、森博嗣さんの「STAR EGG – 星の玉子さま」という絵本です。

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内容は、玉子さんがおじいさんにもらったロケットで宇宙の星から星へと旅をするというもの。

なにがおもしろいかというと、この本にでてくる星たちの、なんともいえない大きさ感です。
宇宙の星というにはあまりにも小さいような、でも普段わたしたちが目にするようなバランスボールとかいった球よりは大きくて、そこにいる人たちは重力にしたがって立っていられるけど、確かにまるい球の上にいることがわかるような、不思議なサイズ。

そしてたくさんあるすべての星で、それぞれ違うできごとが起こっています。誰もいない星、老人と猫の星、野球少年の星、トラムの走る星、少女の星…きっとこの星の大きさだからこそひとつのことが起きるだけでいっぱいいっぱいで、でもそれが旅をするのにちょうどよくていいなあと思うのです。

 

建築の勉強をしていると、大きさ感について考えることがあります。ですから、絵本みたいな不思議な大きさ感がなにかアイディアにつながらないかな、というのもわたしが絵本をよく手に取る理由のひとつだったりします。この絵本は、そんな部分をつつかれたわけです。

まあそんな話は置いておいても、さあ二学期と力みがちなこの時期ですから、息抜きがてらに絵本を読んでみるというのはいかがでしょうか?読書の秋ともいいますし、ぜひ。

立体構成

こんにちは、建築科主任の半田です。

今日は課題として立体構成をしました。立体構成は建築を志す人にとってとても重要な要素の一つです。

実は東京芸大や多摩美の試験課題からはもうすでに立体構成がなくなっています。

そういった理由から他予備校では授業で立体構成を全くしないというところが増えているようです。

 

 

しかし新美ではこの立体構成を他の予備校に比べて多めに出題しています。

なぜなら新美では、この立体構成を通してしか理解できない空間能力、立体を実際に作るからこそ身につく造形力があると考えているからです。

さらに、大学に入ってから当たり前のように使うカッターや定規の使い方の技術も身につくので、建築の基礎を教えるつもりでやっている我々にとっては、この課題は必須のものなのです。

 

 

今日は生徒のほぼ全員がはじめて立体構成をするといった状況で、生徒はみんな四苦八苦しながらもなんとか完成させました。立体のおもしろいところは、初めに紙の上だけで考えていたことが、三次元に起こしてみるとその素材の自重に耐えられなかったりして、うまく成立しないところにあります。 ? DSC03050 ?DSC03058 そういう失敗を経て、解決策を考えたりしながら、素材との向き合い方を覚えて行きます。その感覚が、とても大事なのです。

 

新美建築科の夏期講習ではこの立体構成を合計4回も行う予定です。デッサン力に加え、造形力も身につける夏にします。 ポートフォリオ提出を課す大学の推薦を受けるつもりの人などは、是非とも受講して、自分の作品をつくりましょう! まだまだ申し込みは間に合います!!

芸大建築科1年 椅子展 『サブカルチェアw』

こんにちは、建築科の半田です

今日は、東京藝術大学建築科の1年生による椅子展についてご紹介したいと思います。

椅子展というのは、名だたる日本建築界のレジェンドたちも通過してきた、藝大の伝統ある「家具」課題の展示です。

藝大建築科は学年を経ていくごとに、家具、住宅、集合住宅、小学校…、都市と設計物がスケールアップしていくというカリキュラムになっています。中でも、このスタート地点である「家具」課題はとても重要な意味のある課題です。

今年の課題は
『サブカルチェアw』

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『サブカルチェアw』というのは、サブカルチャーとチェアーの合成語であり、最後につけられた「w」は「(笑)」という表現記号でありつつ「ダブル(二重)」という意味も含みます。メインカルチャーに対峙するサブカルチャーのように、家具デザインのメインストリームとは異なる手法/目的/機能を目指しますが、単なる『サブカルチェア』としてのデザインであれば、『サブカルチェアーs(シングル)』という程度におさまってしまいますので、さらにもうひとひねり加えることで「w(笑い/ダブル)」という段階までデザインを発展させることを目指します。

 

今年のイスはいわゆるイスの形はしていないものが多く、「何脚」と数えるかどうかも分からない面白いイスが出来ているようですよ。今年は制作時間が少し長くなっていてクオリティの高いイスもあるようです…

私も毎年観に行っているので、行こうと思いますw
展示はHAGISOという藝大の建築科の学生たちがアトリエとして住んでいた築59年の木造アパートを、藝大建築科出身の建築家が小規模の複合施設へと改修したものです。建物自体も見応えがあり、椅子展と一緒に是非、一度足を運んでみてください。カフェも入っているのでいいですよw

 

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芸大教授 元倉眞琴退官記念「都市への愛・キャンパスへの愛」展

建築講師の連です。これでムラジと読みます。

 

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さて、僕が大変お世話になっている芸大の教授、元倉先生についてお話したいと思います。

 

元倉先生は僕らから見ると、とても優しいおじいちゃんなのですが講評になるととても切れ味のある、ある意味で畏れ、敬われる先生でもあります。

若いころの元倉先生の卒業設計はその当時衝撃的であり植田実編集の雑誌に取り上げられ話題を呼んだそうです。

また、1971~76年の槇総合計画事務所勤務時代には槇文彦の代表作でもあるヒルサイドテラスなどを手がけ、世間でもさらに話題になりました。

独立してからのヒルサイドテラス・アネックス、日本建築学会賞を受賞した熊本県営竜蛇平団地など集合住宅の設計で建築界に影響を及ぼしました。

写真 2013-11-03 18.52.24ヒルサイドテラス・アネックス

写真 2013-11-03 18.50.34熊本県営竜蛇平団地

教育者としての、元倉先生は僕、個人、一学生としてとても尊敬しており、かなり広い視野で物事を考えさせてくれます。

そんな元倉先生は今年をもって退官になります。

11/14から

元倉眞琴退官記念「都市への愛・キャンパスへの愛」展 http://arch.geidai.ac.jp/Exhibition-1

を芸大陳列館にてやります。これまでの元倉先生の軌跡が見られるであろうこの展示はとても楽しみです。是非皆さんもチェックしてみて下さい。

 

ちなみに、みんな元倉先生のドローイングです、人柄がうかがえます。写真 2013-11-03 18.50.44

台風27号 授業変更はありません 2013/10/25 18:00

こんにちは。
台風27号接近にともない、授業への影響が懸念されましたが、今のところ26日(土)、27日(日)の授業および行事は予定通り行います。

ただし、土曜日の午前中は雨の予報が出ていますので、お住まいの地域の状況をみて、安全面を考慮し行動するようにお願いします。