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彫刻科夏期講習最終週秀作紹介

彫刻科の新妻です。夏期講習が終わりましたね。講習最後の一週間は1日1課題トライアルで、長かった講習のハードなラストをよく走り切ったと思います。
この一月でグッと成長できた面と不足している意識や感覚の面と両方が見えてきたのではないでしょうか。まだ時間はあります、向かうべき方向を見定めて改良を重ねて行きましょう。では作品紹介に移ります。

落ち着いて見守れる安定感がありました。絵の打ち出しが強い分、色だけで淡白に見えてしまう部分が残らないように心掛けて行きましょう。

こちらもスタートから像の組み立てが安定していて地力の高さを感じました。甲冑の張りと締め込みがややあっさりした印象なのが少し気になりました。

大きなボリュームの魅力だけで終わらず、自然な観察とシャープな描写でより高いレベルの作品を描く上での足がかりが講習最後に出せたのはよかったと思います。ここからですね!

あらゆる要素を全体ではめ込んでいくことが今の技術の中でできたと思います。この感じを安定させて行きましょう!

講習会生の作品です。初日のデッサンからの成長率が凄まじいです。紙の中で立体を表現していくやりとりがたくさんできて良かったです!

現役生作品です。出だしから絵のカッコよさを作っていくことが課題でしたが夏のラストでうまく落とし込めたと思います。まだ体は立体として薄い印象があるのでさらに距離感に反応して表現して行きましょう。

1日描きでヘルメスの自然な印象をここまで表現できる現役生は稀なんじゃないでしょうか。髪の毛の単位感がつめきれなかったのが惜しいですね。

現役の講習会生作品です。短い期間の中で、ものを彫刻的に捉えることの意識がグッと深まりましたね。欲を言うと腰に巻かれた布と、奥の腕の断面のリアリティがもう一歩欲しいところ。

自刻像です。作者のキャラクター、若さ、意志を感じる作品です。モデル首像を経て人体の理解が深まりましたね。

4時間ほどの制作でしたがイメージや捉え所を抑えているので短時間の中でもしっかり表現として完結しています。

手の表現が魅力的でした。張りのある手に対してゴムボールのクオリティはまだあげられるはず!

ポージングは高村光太郎の手の引用ですね。すっきりとした構成が遠目でも目をひきました。

今回は以上です、二学期も気合入れて行きましょう!