日別アーカイブ: 2015年4月24日

ケンチクカのデッサン

 

こんにちは、建築科講師の櫻井です。

もうすぐ四月が終わります。この春から新しく入った生徒の皆さんも、少しずつ建築科のデッサンになじんできたように思います。
建築科のデッサンってなんだろう。
他科のデッサンと並べた時に少しちがってみえる建築科のデッサンについて、今日はお話したいと思います。

以前主任の半田先生がこのブログに書いていたのですが、デッサンは数学的だし、工学的なもの。理論はしっかりとあります。目で見てその通りに描くのももちろん大切なのですが、建築科のデッサン、こと芸大入試に関して言えば、実在しないものを描くことばかりです。だから他の科のデッサンと並べたときに、違って見えてくる。

目の前で静物デッサンのように組まれてはいない、自分の頭のなかで考えるモチーフを、スケール感や影の形を正確に描く。

これだけ聞くとすごくとっつきにくく思えるかもしれませんが、いろんなものは、立方体を一つ正確に描けるだけで描けちゃいます。立方体に一度おきかえてみれば、直方体だって円柱だって円錐だって描ける。その時の「置き換え」の思考回路にさえ慣れてしまえば、どんなものだって描けるようになります。
影も同じ。床に対して水平な一枚の板が床に落とす影のかたちさえわかれば、立方体の落とす影が描けるようになって、「置き換え」をすればどんな複雑な形でもおもしろいくらい! 影を追えるようになります。

いま、この春から入った生徒の皆さんは、この練習の真っ最中です。少しずつ慣れてきたので、いろんなカタチを出してもっとがんばってもらおうと思います。笑
それでは!