日別アーカイブ: 2014年9月28日

総合表現について

こんにちは、建築科主任の半田です。

 

今日は東京芸術大学の2次試験課題である総合表現について、ポイントを少し書こうと思います。

 

 

まず総合表現という課題は、B2とB3の2枚絵を描けますよね。

最も特徴的な見え方をB2に描き、その全体像をB3で描くのですが、この、2枚あるということの意味を捉えられなければ、良い提案も魅力に欠けて見えてしまいます。

ひとつの提案を多角的にプレゼンテーションしなくてはならないのは、実際の設計でも同じです。

総合表現という課題は、ただ空想を描けば良い課題ではなく、発想のとっても自由な設計課題といえます。

あなたの考えた造形は空間にどう影響を及ぼしているのか、それを外と中をそれぞれ描くことで説明する課題なのです。

 

常に頭に置いておくべき考えは、内観は外観に、外観は内観に影響を与えるということ。

 

 

B2は、作品の顔です。

魅力的な空間を描く為の時間の設定、影の向き、周辺環境との関係性、そこにいる人の模様などの工夫がほしいです。

 

B3に描く絵は、分かりやすくなくてはなりません。

見る人に読解を求めるようなものではなく、簡潔明瞭で、すぐに納得できるものが好ましいです。

2014年の入試では問題の図面を理解しているかを提示する必要がありました。

自分で考えた「あなたなりの」空間がどんなものであるか、分かりやすく提示することを見る側は望んでいるのです。

 

そして、文章。時間が足りなくてテキトーに書いてしまってはいけません。じっくり時間をかけて書きましょう。

しっかりと作品だという意識を持って、プレゼンするつもりで書かなくてはなりません。

 

こどもにも伝わるくらい、わかりやすく書けたら良いと、個人的には思っています。

 

 

そして、受験生はそろそろぶつかり始めているかもしれませんが、

「いったいぜんたい良い空間とは何か」

 

その問いを抱きつつ、とにかくたくさん、周りを観察してみて下さい。建築のスタートです。

 

 

※新美の東京芸大建築科実技模試についてのご案内。

11月3日〈月〉

新宿美術学院にて

9:00ー

詳しくはHPでご確認ください。