日別アーカイブ: 2015年12月27日

彫刻科 冬期講習 制作への意識の高まり!

こんにちは。彫刻科の小川原です。冬期講習も中期後半を迎え、入試への緊張感も増してきました。取り組む姿勢や制作に対する意識の高まりによって、ここ最近レベルがグッと上がってきたように思います。冬期講習で何か一つ、手応えのようなものを得てもらえたらと思います。頑張りましょう!

さて、前期から試験時間に合わせてデッサンも塑造も6時間制作となっています。そんな中で完成度が特に上げられた2点を紹介します。
昼間部生の作品。 グデア。
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グデアはシンプルな像ですが、四角い構造の中に豊かな人体的要素が盛り込まれていて、実は非常に難しいモチーフです。何となく出来たように思えても実際の印象にはなかなか近づいていかないものですが、この作品は彫刻的に緊張感とは何かがしっかりと考えられ、モチーフの印象に素直に迫れています。このように、理解を深めた上で、かつそれを分かった風でなく真摯にモチーフに向き合う姿勢はとても重要です。

夜間部生の作品。 奴隷。
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この時期現役生で6時間でここまで描けたら素晴らしいと思います。実際自分が現役生の時はこんなに描けませんでした。奴隷の動き、量感、印象がよく引き出せています。安定してこのレベルで作品をコントロールできるようになる事が出来れば入試も自信を持って乗り越えられると思います!この調子で頑張りましょう!

デモンストレーション。ジョセフ。
全体感を大事に仕上げていきましょう!
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ラオコーン2時間描き。
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出だしで形の狂いが無くなったり、完成のビジョンがもてるだけでこんなに早く描けます。

最後に僕の今制作中の作品状況を紹介。
前回お見せしたものから一気に進んでしまっていますが、荒彫りは大体終わっています。
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それぞれこの1年やってきた事がこの時期やっと形になり始める頃だと思います。大事なのは最後まで「魅力的な作品」を追い求めていく気持ちです。受験に受かりたい!受かりたい!ということばかり考えてしまってる人はいませんか?。今の自分の状態に焦りを感じて制作に集中できていない人はいませんか?そうした気持ちのブレは必ず作品に出てしまうし、一年で一番伸びる重要な時期に伸びなくなってしまいます。心に余裕を持てと言っても難しいかもしれませんが美術の原点は表現を楽しむ気持ちそのものだと思います。今だからこそいい緊張感の中、日々の制作を楽しんで実力を伸ばし切って欲しいです!応援しています!頑張りましょう!