日別アーカイブ: 2013年8月9日

映像科の夏期講習2013・レポート1

こんにちは。映像科の森田です。今週からまた夏らしい天気が戻ってきましたね。映像科の夏期講習もそろそろ折り返しとなりました。中期は「私立美大映像総合Ⅰ+推薦入試対策コース」ということで、画用紙や原稿用紙の課題だけではなく、推薦入試の対策となる様々な課題を制作しました。今回はその中のハイライトとも言える「映像実習(ショートムービー制作)」のレポートをしようと思います。

テーマ:ループ映像
課題:4つのカットからなる60秒以内の映像作品を構想して、グループで制作してください。
(*ただし映像は繰り返し再生=ループ再生して鑑賞することとする)

さて、これを読んでいるあなたならどんなアイディアを構想しますか?映像のひと連なりを一般的に「カット」と呼びますが、「4つのカット」という条件では、何だか退屈な映像しか作れないような気もしますね。例えば15秒のテレビCMでも、気をつけて見てみると非常にめまぐるしくカットが変わっています。もちろんCMによって様々ですが、10以上~ものカットで構成されている場合もあります。そのことから考えると「4つのカット」という制約はなかなか厳しく思えますね。

しかしこの課題のポイントは、もう一つの条件「ループ再生」にあります。映像表現の大きな特性は「時間を再構成できる」という点です。同じ出来事が繰り返すということは、もちろん現実にはあり得ないわけですが、映像の中でならば起こりえる。しかも(これが不思議なところなのですが)ループ再生なのだから全く同じ映像を見ているはずなのに、繰り返すごとにその映像に違った意味を読みとったりもする。そんな映像の特性を非常にシンプルなかたちで体感できるのが、この「ループ映像」の課題なのです!(やや大袈裟ですが…)

硬めの前説はさておき、学生の皆さんは7人ひとグループになり、まずそれぞれのアイディアをプレゼンテーションします。その後グループで話し合って2つのアイディアを作品化してもらいました。そしてこの「ディスカッション」というプロセスも映像制作の場面では重要です。アニメーションのような映像であれば個人での制作もあり得ますが、やはり映像制作の基本は共同作業。自分が考えているイメージを、他の人にどう伝えるか。複数のアイディアを活かしつつ、作品としてどうまとめるか。これも大きな課題です。……とは言え、みんな基本的には文化祭的な感覚で楽しんでやっていましたね。他のグループへの対抗意識も、それはそれで原動力になったりします。

meeting
(1日目・ディスカッションの様子)

そしてディスカッションを経て撮影へ。新美から地下鉄に乗ってしまえば、一瞬で新宿御苑という素晴らしい撮影スポットに着きます。撮影を行ったこの日は基本的に晴れつつも暑すぎないという絶好の撮影日和。ぐるっと散歩しながらイメージに会う場所を探して、決まったらいよいよ撮影に入ります。出演する人、カメラを覗く人、絵コンテを見つつ全体の流れを確認する人、などなど映像の現場では色々な作業があります。今回の実習で初めてカメラや三脚を扱う人もいましたが、気がつくとみんな立派な撮影クルーとしてがんばっていましたよ。

shooting
(2日目・撮影の様子)

*つづき(編集作業)はまた次回!

夏期講習 中期に入りました。

新宿美術学院 国立校 講師の武田です。

太陽の陽射しがギラギラしていますが、
急にゲリラ豪雨にみまわれたりする最近の夏。
出がけには天気予報のチェックが欠かせません。

国立校の夏期講習も、中期の後半戦です。
みんなちょっとお疲れ気味・・・とはいうものの、
ランチタイムはUNOで大盛り上がり、雄叫びをあげていました。
初めて会ったとは思えないくらい、みんな仲良しです。

静物モチーフ 夏らしいモンステラの葉。
モチーフ

静物モチーフの植物や果実は、鮮度が大切です。

形も綺麗で、みんなのデッサンの練習にもなって、それでいて日もちするモチーフ。
実は毎回、かなり苦労しています。

全景3

全景1

全景2

全景4

石膏像は、光の印象も大切です。
マルスの位置決めも、微調整しながらベストポジションを探します。

全景5

全景6

全景7

来週からは後期がスタートします。
デッサン、油画、平面構成の3コースに分かれ、それぞれ専門課題を勉強します。
ご興味のある方は国立校まで。  042-577-1117