東京芸術大学絵画科油画専攻 合格
埼玉県・大宮光陵/吉田 晋之介
 この体験談を執筆するにあたり自分の浪人生活を振り返ってみた。僕は4浪もした。4年分のいろいろな体験を一浪から順に書くのもいいがここはあえて絞ることにした。
 今までこの4年間担任の先生と数多くの面接をしてきた。新美の先生は一人一人の特性を理解しわかりやすく指導してくださった。そのおかげで本当に自由に絵が描けた。その数多くの面接の中で僕がもっとも印象に残りある意味ふっきれたのが一番最後の面接だった。
 それは二次試験の前日のことだ。その日に描いてた作品を持っていったのだが、先生はその作品のことにはほとんど触れない。面接の内容は絵ではなく心のほうだった。
 僕は試験が近づくにつれかなり焦っていた。画集を見まくり少しでもプラスになる表現はないかと探しまくっていた。そんな僕を見て先生は「おまえは度胸がなさ過ぎる。どんな問題が出るかわからないけど、それはみんな同じ。自分を信じてドシッと構えてればいいじゃないか」さらにこう言った「やれるだけできたんなら落ちてもいいじゃん!それより楽しめ!」面接の内容はこれだけだった。今まで自分でもわかっていたことなのだが、そのとき言われたことで何か自分の中で変わったような気がした。
 試験は野外制作で当日は雨が降った。今思うとその雨のおかげで僕はよりいっそう楽しめたと思う。いつもとは全然違う制作環境。むしろ非常事態。しかしそこで幸運にも「こんな状態で入学試験なんてもう一生経験できないよな」と思えてその瞬間なんだかすごく楽しくなった。雨が画面にあたり流れて刻々と変わっていくのを見ながら描いた。そして僕は合格した。あっけいないものだった。しかし今まで落ちてきたのはきっと焦ってばかりで楽しめてなかったんだと思う。すごく簡単なことなのだが、あの日面接でちゃんと言ってくれた先生に非常に感謝している。
 僕は4年もかかったが一度しかない人生だから行きたい大学にいけて本当に良かったと思う。後悔はしたくない。受験生のみんなもたくさん勉強してたくさん楽しんで絵を描いてください。
多摩美術大学絵画学科油画専専攻 合格
多摩美術大学絵画学科版画専攻 合格
東京都・工芸/諏訪 和也
 僕は油絵科に来たのが11月くらいでした。だからえらそうなことは何も言えないし、正直・・・。絵についても未だに良くわかりません。最初は何が良い絵なのかすらも良くわかりませんでした。
 でも人と話をしたり、自分で考えることでなぜその絵が良いのか悪いのかが、少しずつ見えてきます。そして自分の絵のタイプや本当に好きなもの、受験と言うものについて何となくだけどわかってきます。ただ言われたことをうのみにしているだけでは本当に良い絵は描けません。自分なりの興味を持って自分なりに考え、理解し、こだわっていくことがその人のオリジナリティーにつながるのだと思います。それを理解してくれる先生は、生徒の性質を見抜きその人に合った助言をしてくれるはずです。それに自分なりにこだわった絵は誰のせいにも出来ません。だからどうにかしようという知恵も働きます。
 大学別の傾向もあるけど、それは頭の片隅に置いといて、基本的には直前で少しずつ意識していけば良いと思います。
 大切なのは自分が本当に納得しているかと言うことです。結局はそれが合格にもつながることだしたとえ落ちても得るものは大きいと思います。
東京芸術大学絵画科日本画専攻 合格
東京都・三田/畑澤 瞳
 今回の受験を通して技術だけではなく、精神的な部分で多くのことを教えていただきました。今年絶対に合格したいと強く思ううちにそのことばかりに囚われ、試験が近づくにつれて何をしているのかわからず手が止まり、焦りだけが募っていく時期が続きました。焦りのあまり、ただ技術だけを学ぼうとしていた私は「何のために技術が欲しいのか?」という先生の言葉で、自分がどう表現したいのかなどと考えずに目的ももたず、ただ早く描けるようになろうとしていたことに気づきはっとしました。
 しかしすぐにはっきりとした目的など見えてくるわけもなく、漠然とした気持ちで描きながら日にちばかりが過ぎてゆきました。苦しくて先生に話を聞いていただき、いろいろなアドバイスをうかがっているうちに、今この時期にすべての問題点を解決することなど出来ないと思うことと、インフルエンザの高熱のために何も考えることが出来なくなったことで少し冷静になれました。
 そしてどうしても絵を描くことを続けていきたいという想いをこの時期に再確認できました。
これから自分が絵を描くことが好きなことを忘れずに進んでゆきたいと思います。
東京芸術大学彫刻科 合格
多摩美術大学彫刻学科 合格
千葉県・佐原/土屋 裕介
 今思えば、自分にとってこの「選ぶということ」が一番の弱点だった気がする。それは現役のころからもそうだったし、浪人してからも変わらないことだった。
 自分にとって「イイ作品」とは「受かる作品」という意味だった。それを目指していた私にとっては、講師の言葉をすべて出せるようになることが、受かる、ということだと思い込んでいた。だから出せない自分の不甲斐なさに嫌気が差したときもあったし、正直やめようと思ったことが何度もあった。
 そんな時いろんな人と話していて気がついたことがこの「選ぶということ」だった。人には得意不得意があるんだし、好みも違う。自分が何を重要に思うかによって、作品は変わるんだということがわかった。それからは長所はどんどん伸ばそうとしたし、短所は穴にならなければいいや、ぐらいに思うようになった。
 みなさんも自分が選んだ大事なことや、もっといえば、美術を選んだことを誇りに思って頑張ってください。
武蔵野美術大学彫刻学科 現役合格
東京造形大学美術学科彫刻専攻 現役合格
女子美術大学立体アート学科 現役合格
東京都・東京女学館/高橋 麻利奈
 私は新美に来てはじめて美術でつながる仲間に出会うことが出来ました。いつも一緒にいた夜間部のみんなや先輩方、一年間親身なって指導してくださった先生方に本当に感謝
しています。
 受験生活を振り返ると、高校2年生の頃は部活もあったので、土曜基礎科に通っていました。高校3年生になり部活も引退し受験科夜間部に毎日学校帰り通うようになりました。
はじめは毎日毎日なんで石膏デッサンをしているかわからなくなったときもありましたが、新美の裏の地蔵菩薩に度々助けられ、立ち直ることができました。学校と新美のバランスが自分の中で取れてくると、
夜新美に行くことがとても楽しみで充実した日々を過ごせたと思います。入試直前になると過去問に沿った課題が主になり焦りました。実際入試が始まるとやはり実力以上に上手く出来るはずもなく、今までこの一瞬のために
必死になって続けてきたのかと思うと不思議なくらいでした。入学してもうすぐ一ヶ月が経ちますが、受験が終わって力を抜いてみると気づくことがたくさんあります。受験の勉強がすべてじゃないなぁと思う半面、受験をしたから
見つけることが出来たものは山ほどだと思います。新美彫刻科の卒業生になれたことを本当に嬉しく思っています。
東京芸術大学デザイン科 合格
静岡県・藤枝東/瀧下 寛昭
 本試験を振り返ってみると気合やら緊張のし過ぎでパニックになっていたのを思い出します。予想外のモチーフが出たことや普段通りできないにことにすごく焦りました。持ち物について注意されたり、食べないことに決めていた昼食をなぜか取ってしまったりと作戦はことごとく失敗しています。こんな具合で私の受験は最後の最後まで理想は程遠い状態でした。
 淡々と過ぎていく日々の中では、評価の良し悪しに一喜一憂したり、他人の言葉に振りまわされたりの繰り返しです。良い成績を取った時は自惚れそうになる自分を何度も叱咤していたため、素直に喜んでなかったことを覚えています。不安や焦りは皆同じなんだと言う当たり前のことでさえ時には理解に苦しみ、どうも自分だけが空回りしているのではと悩んだこともありました。笑ってごまかした失敗や失態は山の如しです。たくさんの人に迷惑をかけました。結局最後まで上手に自分を信じてあげることが出来ませんでした。それでも合格することはできたんです。
 友人の声援や私を取り巻く環境が今年受かるしかない状態にさせたのは大きな要因です。何よりも大切だったのは、単純に受かりたいと言う自身の心持だったのではないのでしょうか。
 受かるために今すべきことは何かといった自問自答を繰り返す日々、その心持こそが私生活から作品に至るまで、たくさんの選択肢の中から目標に向かう道筋を作り出していったのだと思います。道中は至難の連続でした。それでも問題を切り詰めていけば『やる』『やらない』という二択だった気がします。
 必死でやってなんとかなった『受験』そのものが私にとって何よりの財産です。大切な人たちへの感謝を忘れずにこれからも全力で歩いていきたいと思っています。
東京芸術大学工芸科 合格
多摩美術大学工芸学科 合格
東京都・東京女学館/小池 まゆ
 新美には高校1年のときから通っていた。「昔からやっていたからうまい」その概念を捨てきったことが合格へつながったと思う。            
現役の時:芸大一本に決め突き進む。結果、一次は受かるが二次で落ちる。
1浪の時:去年一次に受かっていたため特待生になる。私大(多摩美・東京造 形大)を受ける。結果、芸大一次落ち、私大全落ち。
2浪の時:受験を諦めかけるが、どうしても諦められず最後と決めて新美に通う。私大は多摩美大自己推薦のみ受ける。結果、多摩美大・芸大合格。
 これが私の受験の流れです。最後と決めて死に物狂いでやれば工芸科の場合は8割受かると思いました。あとの2割は運と自分のテンションです。
 2浪のときは先生にもガンガンぶつかって行きました。自分の絵がだめな時は朝から泣きっぱなしのときもありました。それでも心の中で諦めなければ先生もついてるし、友達だっています。それだけが受験に挫けず進めた宝物だと思います。新美には本当に感謝しています。
 多少浪人をして心が荒みましたが今はお礼の念でいっぱいです。本当、絵が下手な私に構ってくれてありがとうございます。
多摩美術大学工芸学科 合格
女子美術大学立体アート学科 合格
2学期:通信教育→3学期:入直講座工芸
長野県・文化女子大学附属長野/森川 杏菜
 田舎には美術大学予備校があまりなくて高校3年の夏にはるばる新美の夏期講習に参加しました。そのときはカルチャーショックと言うか、レベルの高さに圧倒してしまいました。しかしそれが良かったのか自分に足りないことや知りたかったことがわかりました。
 新美に通いたいけど遠すぎて通えない。ちょうど夏期講習が終わると同時に通信教育が出来ると聞いたときは「私のため?」と勘違いするくらいの偶然の出会いでした。
 通信は絵の文通みたいな感じで、楽しくて面白かったです。何より先生の添削が丁寧でわかりやすく、形で残るので次の作品に上手くつながりました。家で描くので時間にゆとりがあって自分が納得するまで描くことが出来ました。絵だけでなく受験に必要な科目のほとんどを見てもらいました。
 入試直前にパニックになりました。自分の作品ではなく合格するための作品をつくらなくてはいけないと勝手に思い込み、作品がつまらなくなりました。もちろん自分自身も面白くなくてピリピリした状態が入試前日まで続き、「もうダメだ」と思っていました。その日の帰り際に、先生から「楽しくね」という言葉をいただきました。その言葉が心に引っかかり、ふと「やーめた!」と言う言葉が頭に流れ出しました。そして入試は自己流をモットーに今までにやったことのないことに挑戦しました。
 合格したとき、新しい振り込み詐欺ではないかと疑うほど、信じられませんでした。今は新美に「ありがとうございました!!」と何回言ったかわからなくなるくらい言い続けたいです。
本当にありがとうございました。×100万回
武蔵野美術大学デザイン情報学科 合格
多摩美術大学グラフィックデザイン学科 合格
武蔵野美術大学視覚伝達デザイン学科 合格
多摩美術大学情報デザイン学科
情報デザインコース 合格
神奈川県・住吉/光用 千春
 私は高校3年の夏、初めて新美に来た。周りは信じられないくらい上手い人ばかりで、道具の使い方もわかっていない私は、戸惑うばかりだった。その時はただただ悔しかった。下手な絵しか描けない自分に、早く対策を取れなかった自分に、一人だけ道具が新品な自分に、とてもとても腹が立った。
 だが後悔しても取り残されるだけだと思い、必死で絵を描いた。クロッキーを家でやって参作を写して、友達を作って、時には休んで。私はどうも調子にムラがあって、良いときはすごい描いてて楽しいのだが悪い時はもう最悪なのだ。「なんか近づき難いよ」と友人に言われるほど頭の固い人になる。
 そこで結論。絵はやっぱり楽しんで描かなきゃ良いものは生まれない。月並みな表現だけど、身にしみて学んだことだ。エスキース帳のはじっこに描かれてた落書きたちはその典型だと思う。評価や他人の目を全く意識せずに描かれた絵は、なんだか「楽」なのだ。もちろんうまくはないし、どちらかといえば気持ち悪いのだが、少なくとも固い絵ではない。
 一生懸命やるのは大切だ。だけど固い頭でただの絵の枚数を重ねるだけでは機械的に生産するのと同じだ。生産ではなく、何かを表現したいから大学へ行って学びたいのだ。
 私は新美にこれてよかった。「楽しく」という根本的なことに気づかせてもらった。最後にやさしく的確に指導してくださった先生方、こんな私と仲良くしてくれた友達、本当にありがとうございました。
多摩美術大学環境デザイン学科 合格
武蔵野美術大学空間演出デザイン学科 合格
東京造形大学 デザイン学科
テキスタイルデザイン専攻・室内建築 合格
茨城県・並木/岡部 恭子
 限界までやってみること。これが私の新美生活の根幹です。
 2学期はじめの頃までは制作に励む一方、心のどこかでは楽して上手くこなそうとする自分がいたのだと思います。苦手な仕事に対しては消極的にしかなれず、そのたびに自分をごまかしていました。ところが、そこで「描けない」と悩んだり不安にかられたりするのは、自分へのその甘えこそが原因だと気づいたのです。
 実際、限界まで自分をひたすら我慢させ、絵に向き合わせることは思いのほか辛いものでした。しかし快感でもありました。辛さは自分から逃げずに向き合えているからだと考えて、ここまで来たんだからやってやろうという気力が沸き起こりました。
 今振り返れば新美生活で一番充実していたのは、そうやって作品に取り組んだ時だったなと、強く思います。負けず嫌いな性格でよかったです(笑)。
 さらにこの一年間、多くの人やものに支えられました。いつも前向きでいる友人の姿や講師の方々の言葉、また裏通りで出会ったセーラー服姿のおじさんや、朝の満員電車からも私は元気づけられました。新宿の街のエネルギーを私は無意識に吸収して、自分を活気づけていたのだと思います。
 最後にこれから新美生活を送る人へ。どんなことでも挑戦してみてください。受験だけではありません。たとえ望んだ結果が出なくても限界まで耐えて、自分を貫いてください。そうして充実した生活を送って欲しいと思います。
武蔵野美術大学映像科 合格
長崎県・壱岐/長嶋 のぞみ
 すべてが私にとってはじめてだった夏。まじめに絵をかくことも、物語をつくることも、ましてやそれらを詩からイメージするなんて私にとって初体験ばかりでした。その時の私はといえば何かおもしろいことをとか新しいことを…なんて思っているはずもなく、毎日ただ驚いたり戸惑ったりしながらついていくのが精一杯でした。それでも美大を志す者の一人です。やっぱり何かをつくりたいとか、自分の世界みたいなものはそれなりにありました。それを少しずつ作品で表せるようになったのです。とはいっても、そのころの作品は自分の世界を無理矢理課題にはめ込んでいるものが多く、課題と自分の世界がうまく重なるようになったのは直前講習のそれも入試前2週間ぐらいからだったと思います。ひとりよがりだった私の作品は少しずつ何かを伝えられるものへとなってきました。
 こうして臨んだ大学受験。実技試験が終わった時、私は正直くやしかった。もっと何かやれたのではと考えずにはいられませんでした。しかし今思うとあの短い時間のなかでは十分やりきった作品だったのかもしれません。これまでにやってきたことは自然にでるものだったようです。
 本当のところ入試直前の私にとって、合格が第一の目標ではなかったのです。第一志望大学も決めておらず、そういうことに対して無心でした。私はそれ以上に何かをつくるうえでの発想や考え方、表現などについて貪欲だった気がします。課題や講評からはすべて吸収しようと思っていました。もしかするとその部分が合格へとつながったのかましれません。
 本当に大変なのはこれからだとそう思います。しかし夏期・直前講習で私が得たものは大きかったし、これからの土台になるはずです。そして私を最も刺激したのは講師の方たちです。みなさんに感謝しています。
東京芸術大学絵画科油画専攻 現役合格
東京都・女子学院/三好 愛
 新美に入ったのは高校1年の冬だった。基礎科時代は一生懸命描くだけで楽しかった。絵を描いて受験が出来るなんて嬉しい!程度の気持ち。壁にぶつかったのは受験に入って自分の表現というものを追及してみたときだ。自分ってなんだろうと焦っているうちに上手く描けたり、先生に誉められたりした絵を繰り返し描いてパターン化し進化しないことが多々あった。常に失敗することを恐れていた。私大直前「楽しんで描いてないよね、明らかに」と言われて、自分が失敗することから逃げると同時に、楽しく描くことも放棄していたことにやっと気づいたけれど、「楽しく描く」ことにやっと向き合えたのは多摩美に落ちてからだと思う。試験本番、結局いつもの型に無理矢理あてはめて新鮮味を失った。
 悔やんだ。自己表現は受験の枠を越えなければ自己表現として成立しないし、合否を気にして描いても楽しくない。落ちたことよりもそんなこと今さら気づいた自分がショックで、結構落ち込んだ。落ち込んだまま芸大対策を続けたけど、悩みっぱなしで苦しかった。
 新美に通った中で一番暗かった時期だと思う。でもそのせいで本番はいさぎよくやけっぱちになれた。合格した理由は入試再現を終えた今でも良くわからないけれど、言葉で説明できるような理由だったらむしろ落ちていたんだと思う。
 新美に入ってよかった。講師と言うよりは創り手として、表現することへの姿勢を示してくれた先生、最後まで見捨てないでくれてありがとうございました。一生付き合っていきたい友達も見つけた。私にとってこれからが本当の戦いだけど、新美で得たことをずっと大事にしていきたい。2年ちょっとお世話になりました。
東京芸術大学絵画科油画専攻 合格
岐阜県・加納/大石 結実
 「素直に先生の言葉を受け入れ、行動する」
 私が直前講習で一番気をつけたことです。
 私には経験もテクニックもなかったので、とにかく先生のアドバイスを基に自分の精一杯をやるしかないと思ったからです。でも闇雲に言われたことをやっても無駄です。自分の中で整理しながら自分で実感しながら・・・。
 そのときはわからなくても描いた絵の一枚一枚から何か次につながるようなヒントを探すことが大切だと思います。また試験で気をつけたことは、「上手に描こうと思わないで無理をしない」ことです。どんな課題であってもすべて自分が楽しんで出来そうなことをすること。
 もちろん課題文に答えるのは絶対しなければいけません。自分の表現のためには少々わがままにどん欲になってよいと思います。ただ自分の中だけで描くとどうしても主観的な独りよがりな絵になったりするので、先生のアドバイスを注意深く聞いたり、自分の作品に必要なことを他から吸収していくことはすごく重要です。先生の言葉を信じて自分を信じて、迷わず思い切って表現できたらいいと思います。頑張ってください。
武蔵野美術大学油絵学科 現役合格
2学期:通信教育→3学期:入直講座油絵
新潟県・長岡/八鳥 綾乃
 受験生活を振り返るといろんなことがあった。「芸大に行きたい」っていうひとつの気持ちから思っても見なかったほどのいろいろな経験が出来た。それはこれから先、財産になると思う。
 行き詰まった時、どうすればイイのかわからなかった。そのとき自分なりに考えて何とかしようとした。追われるような毎日だった。視野がせまくなっていた。毎日辛かった。でも地震があったとき絵が描けるって幸せなのかなと思った。
 いろんな人が応援してくれた。見えないところで支えてくれた。受験でたいへんなのは自分だけではなく、家族にも心配をかけた。新美で出来た友達と励ましあった。先生はわかるまで最後まで熱心に教えてくれた。受付の方は親切教えてくれた。いろんな人の支えがあって、最後まで頑張れた。感謝しています。ありがとうございました。
多摩美術大学絵画学科日本画専攻 合格
武蔵野美術大学日本画学科 合格
女子美術大学絵画学科日本画専攻 合格
東京都・共栄学園/長沼 由
 多浪の私は環境が変わらないことへの苛立ちと、だんだん絵が嫌いになっていくのを感じていた。夏まで一切を描かずにバイトしていたけど、その間一度も描きたいとは思わなかった。夏期講習で見切りをつけ、本当にやめるつもりでいた。でも絵をやめて何をするかと考えた時、結局自分には絵しかないのだと思った。バイトを続けながら仕方なしに描く時期が長かった。自分も辛かったし、なんだか丁寧に指導してくださる先生方に申し訳なかった。
 しかし休みがちで不真面目な私にも先生方はやさしく丁寧に指導してくださり、私の良いところを最大限に伸ばしてくれた。「うまく描こうとしなくて良いから、感じたことが伝わるように」と言われ、それまで絵は技術だと思い無意識に考えて描く癖がついてしまっていた私には「感じる心」というのが、何より難しかった。
 もともと悩みやすい性格だったので、煮詰まりそうになったら自分の好きなことをする時間をたくさん持つようにした。伝わりさえすれば絶対大丈夫だと言われつづけ、先生はやる気のない私をうまく洗脳してくれた。そして直前(本当に直前)に段々「感じる心」が理解できてきて、楽しく描けていた。
 私が合格できた理由は諦めなかったこと、うまく波に乗れたことのたった2つです。本番さえうまくいければ良いんです。だから日々落ち着いて、絵以外でも良いから常に新たな発見や感動を忘れずに心を磨いてください。そして常にたくさんの人の支えがあることを忘れずに感謝の気持ちを忘れないでください。
東京芸術大学彫刻科 合格
多摩美術大学彫刻学科 合格
東京都・東京工業大学工学部附属工業/
荻野 弘大
 新美に通って学んだことは本当にたくさんあったと思う。
最初はどんな作品がよいのかなんて全くわからずうまければいいと思っていた。でもすぐに“良い”と“上手い”は違うということを教わった。
 美術の道を選んでおきながら美術館に行っても何がよいのか全くわからなかったので、自分は人より感性が乏しいのではないかと思った。先生に相談したら「良いか悪いかじゃなくて好きか嫌いかで見たら」と言われた。それから自分の作品に対する見方が変わった。経験を積むうちに自分の作品の持ち味と作品に対する好き嫌いが明確になっていった。そしてだんだん作品にこだわりを持つようになって制作するのが楽しくなった。
 いろいろ辛いこともあったけど、美術のおもしろさを少しでも知ることができたのは本当によかったです。
東京芸術大学デザイン科 合格
武蔵野美術大学基礎デザイン学科 合格
武蔵野美術大学デザイン情報学科 合格
東京都・日本女子大学附属/丸山 素直
 私の4年間という長い受験生活は新美で始まり、新美で幕を閉じました。初めて新美に来た高校3年生の春期講習から今まで、ほとんど欠席も遅刻もせずに、ただただ毎日ひたすら通いました。
 嬉しいことや楽しいことと同じくらい、辛いこともたくさんありました。思うように描けなくて悔しくてトイレでこっそり泣いた日もあります。今振り返ってみると失敗作のほうが明らかに多いと思います。
 特に私は普段の授業でいい絵がかけても、コンクールになると力を出し切れなかったりして、いざというときに自信をつけられないタイプでした。そのような時は決まってくよくよして気が弱くなりがちでした。
 でもそんな時こそ心掛けていたのは“しっかりと自分自身を見つめる”ということです。うまくなるために学んでいる最中だから失敗しても構わないのです。人間だから失敗は当たり前だし、本番のための失敗なのです。
 大切なのは失敗を受け止められる強さと持つこと。その強さを持てたときこそ本当の自信を手に入れられるのだと思います。ライバルは周りの受験生ではありません。自分自身なのです。それでも挫折してしまいそうな時、新美には支えてくれるたくさんの人たちがいます。いつも親身になって話を聞いてくださる先生方や気持ちを分かち合える友人。新美での出会いは、私の中でとても大切な宝物です。そして新美で経験した数え切れない喜びや苦しみは心の糧となって、これからもずっと生き続けると思います。
 最後になりましたが、長い間本当にお世話になった新美の先生方、一緒に頑張ってきた友達、ずっと応援しつづけてきてくださった高校の先生方や友人、そして家族に感謝したいと思います。ここまでこれたのは私一人の力ではありません。本当にありがとうございました。
東京芸術大学工芸科 合格
千葉県・我孫子/曽根 友里香
 私は3浪目の6月に新美へ入学しました。2浪目の受験で自分の力を出し切ったつもりが不合格、もう芸大受験は諦めようと思っていましたが、もう一度環境を変えて芸大受験に挑戦したいという気持ちになり、新美に通うことを決意しました。新美に入学した当初、私は3浪目ということで自分の力を過信していました。しかしいざ、周りの人たちと自分の作品と比べてみると、私の作品は明らかに弱くまだまだ自分が力不足であることを痛感しました。しかしそんな私にも講師の皆さんは本当に親身になって丁寧に指導してくれました。
 特に試験直前まで個人面接を通じて自分の弱点や不安な要素を取り除いていただけたことは本当に私の受験の助けになり、最後まで諦めず自分の力を信じて試験本番に臨むことが出来ました。
 目標を見失い、やるべきことも見出せなかった一年前を思うと、新美に入学したことは私にとって大きな転機となり最高の結果をもたらしてくれました。本当に感謝しています。ありがとうございました。
多摩美術大学情報デザイン学科
情報芸術コース 合格
武蔵野美術大学視覚伝達デザイン学科 合格
武蔵野美術大学デザイン情報学科 合格
武蔵野美術大学基礎デザイン学科 合格
東京都・晃華学園/巻淵 香織
 私は周りの人から「あいついつもへらへらしやがって」と思われていたにちがいない。実際、入試直前にもかかわらず作品が安定していなかった時も終始へらへらしていた。決して余裕があったわけでもないのに、あれは何だったのだろう。
 今思えば私がへらへらし出したのは、夏期講習の終わる直前だった。夏期で浪人生を目のあたりにした私は初めて世間の荒波にもまれる思いをし、疲れてしまい好きなはずの絵を描くことが苦しくなってきていた。夏期も終わるその頃、
「これじゃいけない!初心に返らねば!」と思い、力まずへらへらすることにした。すると不思議と自信が湧いてきて「自分らしい」作品作りができるようになった。
 それからは調子が悪くなっても「今スランプが来ておけば本番では大丈夫」などと勤めてへらへらするように心掛けた。直前の直前、3日前くらいにどうしようもない駄作を作ってしまった時にも無理矢理へらへらし、心を落ち着かせた。
 要するにわたしのへらへらは「焦らず、自分のペースで自分らしさを発揮できるように」という一種のカンフル剤のようなものだったのだ。
 結論としては、どんな時にも焦らないように、ということだけれど、私の場合はへらへらすることでそれを克服し、新美の先生や友人もそんな私を暖かく受け入れてくれたので(・・・多分)、とてもやりやすかった。受験だからといって力み過ぎないように。
いつも心に笑顔を。笑う門には福来る。
多摩美術大学グラフィックデザイン学科 合格
武蔵野美術大学基礎デザイン学科 合格
東京造形大学デザイン学科
グラフィックデザイン専攻 合格
女子美術大学デザイン学科 合格
茨城県・藤代/亀山 協
 改めて今年の受験生活を振り返ってみると、私は悔しさに支えられていたのだろうという思いに至った。
 現役で不合格が決まった時、“あれほど頑張ったのに認めてもらえなかったのか”という悔しさから涙した。(頑張って受かるなら苦労はないのだが・・・)その悔しさが私を“今年こそは何としても受かってやる”という気持ちにさせたのだ。
新美まで片道2時間以上かかる道のりを通いつづけることが出来たのもそんな気持ちのためである。
 それまではあまり気づかなかったのだが、どうやら私は負けず嫌いの気があるらしく、上手い人がいたり、コンクールで自分よりも評価が良い人がいると“あの人には絶対負けたくない”と思っていた。だから周りの調子がよい時に自分が
思うように描けないとイライラしたり焦ったりしてしまう時期があり辛かった記憶がある。そんなときは課題に夢中に取り組むことで不安を解消させた。のちに他人の良さを認めることが出来るようになり、前までのような焦りを感じることは少なくなったものの、今でも負けて悔しいと思う気持ちは変わっていない。そう感じることは大切だと思うからだ。
 今まで自分のことばかり書いてきたが、合格にこぎつけたのは決して自分の力だけではない。受かった大学があったにもかかわらず、浪人というわがままを許してくれた両親、応援してくれた家族や友人たち、そして一年間様々なことを
教えてくれた新美には感謝している。今まで支えてくれた人たちへの感謝を忘れずに充実した大学生活を送りたい。
多摩美術大学生産デザイン学科
プロダクトデザイン専攻 現役合格
武蔵野美術大学工芸工業デザイン学科 現役合格
東京都・晃華学園/高橋 咲
 私はずっと芸大デザインコースにいたので、本格的に私大対策をはじめたのは冬になってからでした。そうはいっても一応芸大コースにいたのだからそれなり描けるだろうと思っていたのだけれど、一日でその考えは甘かったと悟りました。
特に多摩美大は試験が特殊なので、自分に向いているかもわからなかったし、やり方も作品の良し悪しもわからず、こりゃ無理だな・・・と諦め半分でした。でも数を重ねるうちにデザインが面白くなって、ぜひともこの学部の授業を受けたいという熱意も沸いてきました。しかしそれに反して技術はなかなか向上しませんでした。私がようやく少しコツをつかめてきたのは、本番の2日前でした。
 私はいくらアドバイスを受けても自分の中で完璧に理解できない限り前に進めない子だったので、何とか技術が間に合ったのは先生方の丁寧で的確な指導のおかげでした。また試験前日に先生方が注意書とかを配って励ましの言葉をかけてくださったことも私にとっては心強く、おかげで非常に良い精神状態で試験に臨むことが出来ました。
 現役は浪人と比べるとどうしても技術面でかなわないところがあるので、不利に感じてしまいますが、今の自分の力でどれだけの物が出来るか見せてやるくらいの気持ちで挑んだほうが、へたに緊張して失敗するよりはいいと思うので、現役の方は実力以上のことはしようとしないで、今の自分の力を最大限生かせるように頑張ってください。
 あと学科は本当に大事です!学科で点を稼いで受かるのは何となく許せない気もすると思うけど、現役合格を目指すなら、絶対にやるべきです。
 私は芸大コースにいたので私大受験するとき大変だったけど、そのおかげで両方の魅力や良さを知ることができたので全く後悔はしていません。一年間本当に楽しかったです。新美で学べて本当に良かったです。
日本大学芸術学部映画学科 合格
栃木県・宇都宮女子/石井 沙貴
 片道二時間。私の家から新美に行くまでにかかる時間だ。今振り返ると、よく朝早くから真面目に通えたものだと思う。これは受験に対する集中力がなし得た業であると今なら断言できる。
 「二時間も電車の中で何してるの」とよく人に聞かれた。私は「本を読んでいる」などと答えていたが、実際には、本を読んでいる素振りこそしていたものの、頭は本の内容とは別のぼんやりとした何かを考えていたのだ。
 新美に通い始めてから、一番強く感じたこと、それは劣等感である。同世代の人たちが、私には思いもつかない様な面白い作品を作っているといる事実は、それまで田舎の狭い世界しか知らなかった私に衝撃を与えた。それと同時に、私は自分のふがいなさに幻滅した。そして私は強い焦りを感じた。
 電車の中で本も読まずに、ぼんやりと考えていたことは、おそらくこういったことであった。行きの電車の中では、昨日作った自分の作品の失敗を責め、帰りの電車の中では、今日誉められていた人の作品に嫉妬し、常に焦りを感じていた。 これは、ただ時間を無駄に浪費しているだけの様にも思えるが、私にとっては、自分の力不足をかみしめ、悔しさを募らせるのに良い時間であった。そして、この、電車の中で積もりにつもった悔しさは、私の課題への集中力を高めていった。
 あの集中力がなければ、私は合格しなかったであろうと思う。人の作品に嫉妬することで、自分にできないこととできることを見分けることができ、そして、一課題一課題ごとに、自分の表現したい世界観の密度を高めるように腐心することができた。このよい集中力を保ち続けることができたのは、刺激を与え続けてくれた周りの人たちのおかげだと思っている。これからも、悔しさを持ち続け、自分を高めていき、甘んじることなく、自分を表現できる作品作りを心掛けていきたい。
東京芸術大学先端芸術表現科 合格
東京都・普連土学園/野口 蓉子
 1年間楽しかったです。やりたいことやりました。“やりたいことやる”ってさらっと言っても実際はねっちょねっちょの闘いでもありましたし、嬉しくて感動涙ポロリの瞬間でもあり波乱万丈です。
“嘘”だけはつけません。自分との勝負。充実した嬉しい毎日です。これからもそうであって欲しいし、そうあり続けたいです。
 やりたいことはやる!見たいものは見る!食べたいものは食べる!
 刺激されることは味覚が広がって、自分が何か作る上で何かしら影響を与えるようでした。なんだったのか覚えてないのに忘れはしないようです。
 自分の中で何かを発見するきっかけを新美の先生や仲間と話したりする中からもらったしエンジョイしました。新美で身体に染みた感覚は何かを作りたい、伝いたいって時の力になった気がします。そしてタフな心と身体が大切だって思います。

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